概要
CV:天田真人(アニメ版)/乃村健次(パチンコ版)/羽多野渉(Beeマンガ版)
稲中卓球部部員、クラスは2年2組(メイン画像の左端の金髪の男)。
アメリカ人の父親と日本人の母親の間に生まれたハーフの中学生(アニメ版の声優であった天田真人氏も実は日米ハーフである)。
専ら「田辺」と名字で呼ばれることが多い。
卓球部で一番背が高く体格もよく、腕力もある。体毛がとても中学生とは思えないほど濃く、出べそ。
神谷ちよこのクラスメイトの友野井(人の前世を見る能力を持つ)の鑑定によると前世は「ズバリ、ドリアンです。フルーツの王様です。」
普段は田中(メイン画像左から2番目のチビ)とダブルスを組んでいるが、試合以外では頻繁に裏切られている。
前髪を垂らすと外人俳優風になり少し女性人気が上がった。
中学生にしてすごいモノの持ち主である竹田と並んで実は彼も立派なモノを持っていたりするが、竹田のを見て驚愕していたりする。
体臭(腋臭、ワキガ)が命に係わるほどキツく、部員は常時鼻栓をしないと部室に入っただけで気を失いかねない。
この凄まじい悪臭は田辺の体質を知らない者にとっては初見殺しも同然であり、公式戦でもその体臭を用いて勝利したことがある。
これにより付いたアダ名は「毒ガス王子」で、他校の生徒にまで噂が知れ渡っている。
また、山で熊に襲われたときにもあまりの激臭に熊がふらつき、マグレで放った延髄切りがクリーンヒットしたことでKO勝ちしている。
悪臭は水中でも猛毒効果を発揮するらしく、海に行った際には田辺の周辺に魚の死骸がプカプカと浮かぶ地獄絵図と化していた。(田辺本人も流石に異常事態に気づいていたが、前野に気づかれて逃げ出してしまった。)
読切(連載第1話の前日譚)では教師からヒトラーと陰口をたたかれていたほどである。
この悪臭はプールなどの塩素水に浸かると、塩素との化学反応で一時的に消えるのだが、風呂に入って塩素水を落とすと元に戻ってしまう。
卓球部員達は、この無臭状態の田辺を『田辺2』と呼んでいる。
この発見は、「夜中にしか街に出てこれない、心の優しいバケモノ」にも似た物悲しさがあったと云う。
体臭を除いた卓球の腕前は前野(メイン画像の右端)と井沢(メイン画像の左端から3番目)に毛が生えた程度である。
普段は田中とダブルスを組んでおり、アニメ版では田中(メイン画像の左端から2番目)と共に対等な腕前を披露して練習している描写がある。
超人TANABE
田辺は普段は大人しい性格で、他人に優しく細かな気遣いも出来る程にフレンドリーなのだが、繊細で傷つきやすい性格なので、それ故に卓球部員をはじめクラスメートや教師達をも含めた周囲はワキガに関して田辺本人に全く言い出せずにいる。
一方、夏休みが明けても全く部活に出てこないどころか学校にすら来ていない田辺に対して、以前から業を煮やしていた前野たち卓球部員が
「だから前から言ってんじゃん。田辺の前世はフルーツの王様ドリアンだって。」
「いや違うよ。死んだアメリカザリガニに腐ったネギを和えた臭いだ!!」
などと酷い陰口を言っていたのを偶然耳にしてしまった際には普段の優しい態度や言動がウソのように大激怒し、数々の凶行を重ねた。
①トイレで放尿中に急襲され、気絶するまで暴行された挙句に全裸にされ、更に体中に各部位の名称を書かれて耳なし芳一状態にされてからダンボール箱に詰められて卓球部の部室に投げ込まれる。
②窓ガラスを突き破って煙幕花火を部室に投げ込まれ、混乱に乗じて襲撃され気絶するまで暴行されて、やはり全裸にされた挙句にハードスプレー二本で固めた前髪を刈られて代わりにタケノコを乗せられる。
③夜中に自宅で睡眠中に襲撃され、暴行されるのだが全く起きることもなく、最終的に眠ったまま早朝に全裸で校舎から吊るされているのを発見され全校生徒の前で晒し者にされる。
上記の様に田辺による壮絶かつ凄惨な報復により卓球部はホラー映画のごとき恐怖のドン底に叩き落とされた。
つまり、一度キレると「ジキルとハイド」「超人ハルク」のようになる危険人物である。
空気を読めない毒ガス王子
岩下京子が初めて卓球部の部室に来た際には
「ボクとジョン万次郎について語り合わないかい?」
と斜め上の切り口で語りかけるが、岩下京子から
「クサイよ、アンタ」
と一蹴され「ガッデ~ム!!」とブチキレて大暴れしていた。
夏休みには前野、井沢、田中と一緒に4人で一泊二日の予定で海水浴に行った事があったのだが、田辺は待ち合わせ場所に貝殻ビキニの武田久美子ルックで現れ、しかも自信満々の大声で
「これが本当の…貝(海)パン(笑)」
と満面の笑みで言い放ち、更に追い討ちで
「貝つけてるとあそこがカイー(貝)」
と…前野が当時の状況を思い出しただけで本気で泣いてしまう程にドン引きさせるトラウマ級の寒いギャグを朝イチから行ってしまう。
これによって気が遠くなった前野たち3人は田辺を置いてきぼりにして帰ってしまうのだった。
これがショックで田辺は夏休み明けに登校拒否を起こすのだが、こっそり登校した際に卓球部員たちが部室で田辺に対して辛辣な陰口を言っているのを聞いてしまい、件の凶行に及ぶ原因となった。
この様に、本人には全く悪気はないのだが、壊滅的にギャグのセンスがなく、しょうもないダジャレを言っては周囲を苛つかせ、そして苦しめている。
真夏に前野から「アイス買ってきて」と冗談で言われた際には、椅子を指差して
「あ、イス♡」
などと返し、その際には田中から
「死ね」
と冷たく突き放されている。
ちなみに週刊ヤングマガジン誌上で連載末期に行われた「稲中で嫌いなキャラクターランキング」では田辺は2位だった。
しかし1位が「嫌いなキャラはいない」だったので、事実上の嫌われキャラ1位は田辺と云うことになる。