「『思い出せ 思い起こせ
お前たちの思う その思いを』
『いざよい たちまち
いまち ふしまち』
『今こそ 歴史を知れ
歴史を知れ 今こそ』」
概要
とある並行世界の帝都に住む玉兎たちにとって脅威になる存在『怪獣』の一種。本編では「ハクタクタイプ(の怪獣)」と呼ばれており、一対のツノが生えた頭、顔面に胸部に画面を持つロボを持ち『変身 支配強制領域』の掛け声でいつもの姿から怪獣形態に変身する。
『幻想郷』と『人間からの恐怖』を失っているようで、風見幽香を中心に特異かつ意図的な進化をしている。この世界における怪獣はいくつかの『記憶と能力』を付与されているが、この慧音の場合は『新しい幻想郷』の設立のため「一度見た物を忘れない程度の能力」と「あらゆる文字を読める程度の能力」(さらに『幻』といわれる無名の能力など多数)を与えられた。
これにより、世界そのものを壮大な歴史書として捉え、一定の条件下・然るべき場面で編纂することが可能となった。
しかし、阿求と小鈴の能力で『あらゆる言葉を読み取り、完全に記憶する』ことは、上白沢慧音という一個体にとっては耐えられないものだった。
この世界のドレミーとお互いの能力を組み合わせることで、さらなる『記憶と能力の抽出』と『その抽出物を見える形でアイテム化』するに至った。それが彼女の所持する『歴史カセット』である。
慧音の持つ特別なビデオテープは、慧音が読み取った歴史や記憶を写す性質を持っているようで、これを使ってなんとか能力の負荷に耐えられるようになったらしい。
上記の台詞を放つことで、『人間の里』に酷似した空間に引き摺り込むような描写があり、帝都世界ではこの類の被害を『怪獣災害』と呼んでいるらしい。
メインストーリーでは『博士』や怪獣番号150-03(ドレミー・スイート)と怪獣の姿で会議に参加。第2編では150-03と供託して『怪獣災害』を起こし、玉兎たちを襲撃した。
姿こそ東方永夜抄EXに登場したハクタク形態に近いが、突出したツノのせいで穴が空いた赤い大きな帽子、黄色いリボン、ドレミーと共通した黒い上着など、原典と比べるとところどころ違いがある。
ただのハクタク形態(以下、「きもけーね」)の衣装替えのように見えるが、顔をよく見ると東方ロストワードに登場するハクタク形態の慧音とは異なり、目元が通常の姿と同じように描かれているため、『いつもの慧音と変身した慧音を合体させた姿』のようにも見える。
また、巨大ロボこと『巨影形態』はハクタクを模した姿形をしている。
プレイアブル化
実装形態 | 超フェス限定 |
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式 | 支援式 |
気質 | リリス |
拡散 | ダビング写本 |
集中 | 頭突き |
スペカ1 | 旧史『旧秘境史 -オールドヒストリー-』 |
スペカ2 | 新史『新幻想史 -ネクストヒストリー-』 |
ラスワ | 『エオトラグス・サンサニエンシス』 |
テーマ曲
怪獣世界の慧音のテーマ曲は、ちょこふぁんの「ENDLESS MAZE -instrumental-」。原曲は「エクステンドアッシュ ~ 蓬莱人」。
余談
気質は『リリス』。月の他にも存在するとされる、地球の架空衛星。
怪獣番号の"080-03x"の「08」は東方永夜抄のナンバリング、「03」は慧音がその3面ボスであること、「x」はハクタクの姿がEX中ボスで登場した時の姿であったことから。
ドレミーとコンビを組んでいるのは『初登場作品で3面ボスとEXボスを兼任』『別形態が存在する』という共通点から、また「相性が良い」とされたのは『ドレミーが夢、慧音が幻』としているため。きもけーねの能力「歴史を創る程度の能力」になぞらえたチョイスなのかもしれない。
となると、怪獣博士の幽香が旧作を思わせる長髪姿であることから、この慧音は夢幻姉妹の妹・幻月のポジションとして位置づけられている可能性がある。
ちなみに幻月は版権の都合上プレイアブルとしての実装が絶望的だが、果たして……?
変身前の立ち絵は、月にいたこともあってか2編から登場したきもけーねのものを流用している。目の輪郭が通常の慧音そのものなのは、ドレミー同様2つの姿をミックスさせるというコンセプトを基にしたデザインだったため(もしくは単にあの時点ではまだ立ち絵が完成していなかった事情があったため)と思われる。
小ネタ
BGM
「ENDLESS MAZE -instrumental-」はちょこふぁんによる東方永夜抄EX道中曲「エクステンドアッシュ ~ 蓬莱人」のアレンジ楽曲であり、コミックマーケット99で発売された「おまけSelection」の13曲目に収録された。今回はオフボーカル版が使用されている。
日本語で「endless」が『無限の』、「maze」が『迷路』を意味するため、曲目の「ENDLESS MAZE」は迷いの竹林を表していると思われる。
キャラクターのテーマ曲としてちょこふぁんが手がけたものが採用されるのは、L1の豪徳寺ミケのテーマ曲「LUCKY CAT -instrumental-」以来2曲目。
ショット・スペルカード
拡散ショット「ダビング写本」は『世界初の家庭用ビデオカセット(VCR)で攻撃する弾幕』としている。世界初の家庭用ビデオカセットは恐らくソニーの「Uマチック」のこと。
集中ショットの「頭突き」は東方求聞史紀74ページの記述(もとい注釈)から生まれた有名な原作設定が由来。『寺子屋の先生』という設定が使われている時に限らず使われている、非常にメジャーなネタでもある。一応本来は『宿題を忘れた時の恐ろしい罰』らしい。
スペルカードはハクタク形態の慧音(以下、きもけーね)が東方永夜抄Extraで使用したものを採用している。どちらのスペルカードにも、名前に「ヒストリー」がある。
- 「実際この世には歴史しか存在しない。なのに歴史に残るとか特別視するのは、 歴史は創られたものだからに過ぎない。って慧音が言ってた。」
(旧史「旧秘境史 -オールドヒストリー-」スペルプラクティスコメントより)
- 「ネクストヒストリーはフューチャーだ。歴史を創る力は未来を創る。未来を見据える人間は後向きで前に進むのだ、って慧音が言ってた。」
(新史「新幻想史 -ネクストヒストリー-」スペルプラクティスコメントより)
ラストワード『エオトラグス・サンサニエンシス』の名前はエオトラグスから来ている。エオトラグスは中新世に生息していた最古のウシ科の生物のことである。
CV
ボイス1は佐々木未来氏、ボイス2は黒木ほの香氏、ボイス3は青山吉能氏が担当。
関連タグ
数え羊のメーコ・・・幻想少女大戦に登場するオリジナルキャラクター。容姿については様々な共通点を持っているが、(上司も含めて)夢に関わる能力は原作のドレミーのものに近い(ただし登場はドレミーより先)。
シノビラー:元ネタと言える『洗脳教育』を行ったグリッドマン怪獣
カーンジョルジョ:同じく元ネタと言える法律や宗教等の歴史を『書き換える』力を持ったグリッドマン怪獣。