概要
『ゼルダの伝説ティアーズオブザキングダム』に登場する魔物。
瘴気の沼から目玉の付いた手が5本、という非常に不気味な姿をしており、しかもその見た目でリンクの全速ダッシュより高速で移動する。
平時はフィールド各所の地中に息を潜めているが、リンクが潜伏付近に近づくと地表へ瘴気の沼を広げながら姿を現し、縄張り内を徘徊。リンクを捕捉すると金切り声とともに空を赤く染め上げ、スピードで襲い掛かってくる。追いつかれると掴み上げて動きを封じつつ瘴気で体力を削り取り、振りほどかなければそのままゲームオーバー。
出現位置は固定だが、ゴングルの丘やアデヤ村跡などでは複数の出現ポイントを持ち、その時々によって変わる。また、出現時間帯が決まっている個体もいる。
破魔の祠の近く(ラブラー山やゴングルの丘など)や宝箱の近く(ローメイ島地下やデイビ島の地底など)、または前作プレイヤーなら訪れるだろうランドマーク的な場所(アッカレ砦跡やフィローネの塔近くのマックスドリアン回収スポット)など、厭らしい場所に配置されている個体が何気に多い。
無数の手と手の中心にある目玉というシンプルながら不気味な外見、こちらを見つけた際の恐ろしい声、不気味なBGM、突如赤く染まる空、異様な強さと比較的ホラー要素が多い。
居場所は固定ではある反面、その場所にかなり近づかないと存在の予兆すらない。その上急に現れるため、よそ見していたら目の前にいて捕まった、逃げようとしてもリンクのダッシュより早いスピードでの追跡、序盤で出会おうものなら頑張りゲージがすぐに切れて即ゲームオーバー等々、今作における最大のみんなのトラウマ要因と化している。
こうした初見殺し要素に加え、撃破を狙う場合には後述の通り素材による足止めやバクダンに頼ったハメ殺しという情け容赦のない全力攻撃を余儀なくされることから、経験豊富なプレイヤーでも苦手意識を持つものは多い。
何ならストーリー後半のプレイヤーには無視されることも。
倒した場合はファントムガノンとしての正体を表し、1対1での決闘となるわけだが、そちらはモーションが読みやすくアクションにある程度慣れていれば苦もなく撃破できるので、外見的なインパクトも合わせ「瘴気魔の方が怖い」というプレイヤーが多い。
攻略法
先述の通りリンクより圧倒的に素早く、あっと言う間に距離を詰めてくるうえ、近寄ると掴み上げられて手も足も出なくなるので、逃げるにしても倒すにしても、如何に足止めして最適な間合いを保つかが肝要となる。
属性攻撃で怯むため、木の実やチュチュゼリーを投げつければある程度足止めできる。目玉に矢を直撃させることでも怯ませることが出来るが、エイム力に自信が無い限り現実的ではない。
幸い攻撃手段は基本的に掴み上げた際の瘴気ダメージだけである。
瘴気ダメージは数秒間隔でハートの最大値が削られるというものであり、回復手段が限られる反面、実質的な攻撃速度は非常に遅く、残り体力も関係ないため事実上体力満タン状態で相手するのと変わらない。
一応、掴み動作が掠った際に通常のダメージ判定があるが、威力は防具無しの状態でもハート3個分と低め。
そのため、瘴気魔の攻撃で一撃死するリスクはほぼ無く、振りほどきながら盾サーフィンやダッシュで逃げ続ければごり押しで逃げ切ることも不可能ではない。
なお、ライネルやファントムガノンなどと同様、ゾナウギアを消滅させる能力があるため、ゾナウギア兵器に相手させるのは難しい。
逃げる場合
一度捕捉されてしまうと振り切るのは困難であるため、逃げたいならそもそも発見される前にその場を離れるのが最善である。
ブクブクという泡のような音が聞こえたら、それはリンクを察知して近づいてくる合図(他の魔物で言うところの「?」マーク状態)であるため要注意。
地形を利用して逃げるのが常套だが、ちょっとした段差程度だと強引に乗り越えてきたり地面の下を潜ってきたりもする。また、5体のうちのどれか1体でも段差を越えると残りの4体もそれを目印にテレポートしてくる。テレポートの時は効果音としてピアノの重低音も流れるため、非常に心臓に悪い。
壁や水上は移動できないため、高所や水上といった安全地帯に退避するのが最も有効。ごく一部の個体を除き、手出しできない場所にリンクがいる場合、しばらく経つと諦めて地中へ消える。
それができない平地などの場合、出現を確認したらすかさず木の実などを投げつけて足止めすれば無傷で逃げることもできる。
仲間の賢者がいるならある程度気を引いてくれるが、ミネル以外は掴まれることがある(すぐに復帰する)。
忘れがちだが最後の手段として、祠にワープすれば(そこまでへの進捗が無駄になるが)絶対に脱出が可能。
縄張りの外まで逃げ切るとやはり諦めて消える。
消える際には「闇の塊」がドロップする。ドロップアイテムの残して消えた場合は倒したのと同じ扱いになるようで、赤い月が来るまで復活しない。
倒す場合
1本でも腕が残っていると時間経過で復活してしまうため、5本に満遍なくダメージを与え、いざ倒す際には立て続けにトドメを刺さなければならない点に注意が必要。
上記の通り掴み上げられてしまうため近接戦は難しく、飛び道具での対処が基本となる。体力は比較的多めなので強力な弓が欲しいところ。
如何に足を止めるかが肝要であり、全滅するまでひたすらにヘッドショットし続けるという戦術も理論上は可能だが、難易度は非常に高い。そのためよほどエイムに自信がない限りは素材を活用する必要があり、各種木の実やチュチュゼリーによる凍結、電撃、炎上、目眩ましによる足止めを織り交ぜていく必要がある。
特に有効なのがバクダン花、もしくはゾナウギアの大砲による爆破攻撃。
まぁ爆発が有効ではない敵のほうが少ないわけだが、瘴気魔の場合は地面から生えている都合吹っ飛んで散らばってしまうということがないのでとりわけ有効なのだ。
爆風の効果範囲と炎上に寄る行動阻害により、上手く5本とも巻き込めればその場を一切動かすことなく完封することすら可能。
また、鞭の性能を持つ素材(リザルフォスの尻尾など)を付けた大剣を溜めて振り回せば瘴気ダメージは食らうものの高速で倒せる他、ケムリダケを使用するのも手。
なお、ファントムガノンまで倒しきらないと倒した判定にならず、赤い月を待たずに再出現するので注意。
ガーディアンと比較して
前作でのみんなのトラウマであるガーディアンと比べると様々な点が対照的となっている。
例としては
- 発見しやすさ:ガーディアンは遠くからでも視認できる。瘴気魔は近くまで行かないと出現しない。
- 発見されやすさ:ガーディアンは視野が狭く、巡回時の行動パターンも固定のため回避はしやすいが、視界に入ってしまったら相当な距離があっても気づかれる。瘴気魔は索敵距離自体は比較的短めだが、5本の腕が周囲を見回しているため所謂「背後」というものが無く、物陰にいないとすぐ気づかれる。移動ルートも固定ではなく、縄張り内を不規則に動き回るため安地が少ない。また、発見された後もガーディアンは死角に入ればすぐこちらを見失うが、瘴気魔はそうはならない。
- 戦闘能力:ガーディアンは超長距離からでもレーザーサイトで正確に補足してきて、一撃必殺レベルの威力のビームで遠距離攻撃を仕掛けてくるのに対し、瘴気魔は近接戦専門で、圧倒的スピードで迫り拘束し、ハートの最大値をじわじわ削ってくる。
- 攻略の仕方:ガーディアンはビームをガードジャストで反射できる・足の部位破壊で怯むなどの明確な攻略法があり、プレイヤースキルが向上すればスタイリッシュに倒せるようになる。瘴気魔はプレイヤースキルにあまり依らず先述したようなごり押し戦法を強いられやすい。
- 倒す旨味:ガーディアンはドロップ品が強力な装備の素材になるという旨味があり、ドロップ以外の入手ルートも限定的。瘴気魔のドロップ品は料理素材であり、効果も瘴気ガードという、序盤はともかく中盤以降は他の対策手段が多くある微妙なもの。しかも魔人像とポゥの交換でローコストかつ大量に手に入る。一応ファントムガノンまで倒せば強い武器もドロップするが。
など。
特に攻略法と倒す旨味は大きな違いで、ガーディアンがスキルを磨いたプレイヤーから積極的に狩る対象にされていたのに対して、瘴気魔が最後まで避けたい敵として扱われている理由となっている。
総合的に見ると、あちらは圧倒的暴力に対する「ヤバいのに見つかってしまった」という恐怖なのに比べ、こちらは得体のしれないものに対する「ヤバいのを見つけてしまった」という恐怖である、と評される。
例えるならあっちはターミネーターでこっちは貞子といった感じか。
余談
突如現れる為に索敵が難しい敵ではあるが、瘴気魔自体はウツシエに反応しないのでセンサーでの回避が困難という問題もあったりする。
一応第二形態のファントムガノンはセンサーに登録可能であり、こちらを登録しておくことで瘴気魔をセンサーに捉えることも可能では有るが、瘴気魔を回避するために瘴気魔を倒さなければならないというジレンマである。
メインストーリー内でファントムガノンが直接登場する場面で撮影しておくか、ロベリーにルピーを払ってウツシエガチャでファントムガノンを引き当てれば瘴気魔を倒さずにファントムガノンを登録することは可能である。
まぁそれが実現できる段階になれば、装備も揃って瘴気魔から逃げ回る必要はなくなっているだろうが。
明らかの瘴気の塊のような魔物なのだが、ファントムガノンはもとより地底の雑魚モンスターにすら反応するマスターソードは何故か覚醒しない。
基本的に他のモンスターと同時出現はしない仕様らしく、瘴気魔(およびファントムガノン)が出現している間は他のモンスターは極一部の例外(ウボッツ台地南東のリザルフォス達)を除き消滅する。これは雑魚はもちろんグリオークさえも例外ではない。
ただし何故かライクライク系統だけはどの場所でも消滅しない。ファイアライクやアイスライクは攻撃が地面に散らばる関係上、瘴気魔に対して結構フレンドリーファイアをやらかす。
ちなみに…
細長い腕を伸ばして握りしめるという構図から、触手プレイとか拘束プレイとかおさわりとかを見出した紳士もいるとか……
流石はリーデットやライクライクに見出した界隈だ、レベルが違う……