"Friendly fire - isn't." - Unknown
"Friendly fire" は "友好的な射撃" 或いは "友情の炎"ではない。 ―― 不詳
概要
戦闘中、何らかの原因によって味方を攻撃してしまい損害を出してしまうこと。
いわゆる誤射ではあるが、こちらはより広義であり、味方だけであればこちらを指す。
原因としては、味方の誤認、視認不能状態での攻撃などで見られる。非常に重大な過失であり、あらゆる所からの非難はもちろん、損害の回復に時間がかかるなど経済的・人道的な損害は避けられなくなる。
当たり前だが、やらかしてしまった場合は厳しい処罰が待っている。
一方で戦闘時の混乱、天候不順、情報の伝達ミス、偶発的な事故、誤解等によりある程度は発生しまうものとされており、司令官・指揮官・戦術予報士などはこれが起きる可能性を可能な限り減らす努力をする必要がある。
ただし、敵への寝返りや裏切りなどの目的で故意に味方(だった者)を攻撃した場合はもっと重大な問題になる。
(エースコンバットなどのフライトシューティングでよくある事ではあるが)
また、無能な指揮官や嫌っている同僚など、友軍を偶発的な誤射として殺傷を行なうことがあり、この場合はフラッギング(fragging)と呼ばれる(frag=破片手榴弾で殺傷する事から由来)
軍事俗語、特に航空無線ではフレンドリーファイアは友軍の出火と誤伝達される恐れがあるため、(発射(fire)の際にFOXが使われるように)「ブルー・オン・ブルー(blue on blue)」などが使われる。(協働勢力から攻撃を受けた場合は「グリーン・オン・ブルー(green on blue)」となる)
演習図において友軍は青、協同する他軍等は緑、不明勢力は黄、敵軍は赤とすることに由来し、軍以外では法執行機関等でも使われることがある。
創作及び遊戯
ゲームにおいては作品やモード、ルールによって対応が異なる。
Wotやバトルフィールド、MGOなどのオンラインゲーム、オンラインモードでは、友軍であれば命中しない、命中判定が発生してもダメージやペナルティは一切ないものから、ポイントの減点といった軽いペナルティ、そのゲームからのキック(強制退出)といった厳しい設定をしていものまで様々である。
(特に重いものはアカウント一時停止などの処分があるが、基本は設定されていないがルームの設定でそのようにできる)
CODなどの一部のゲームでは爆撃等の支援では味方をペナルティなしで巻き込むことが可能で、AC-130等の自分で操作が可能な支援であってもペナルティなしで攻撃可能な場合もある。もちろん目標指示マーカー等を投げ損ねた結果、自爆する事も起こりえる。
シングルプレイのものでは誤射してもペナルティなしからその時点でゲームオーバーとなるものから体力が減る、ポイントの減点など様々。
ストーリーのある場合は友軍であったものが裏切りにより攻撃を行ってくる、敵味方が不明でプレイヤーの側が区別して攻撃しなければならない、プレイヤーの意思もしくは指示によりそれを行わねばならない、など、様々な展開がある。
サバゲー等の一部のゲームではスパイ戦のように元から味方に敵対チームが潜んでいるという特殊なルールもあり、明確に敵であると分かるまではフレンドリーファイアに見えるといった事もある。
基本的には範囲攻撃(いわゆるMAP兵器)でない限りは友軍に命中することがないのが戦略シミュレーションだが、オペレーションダークネス等の一部のゲームでは命中率が低いまま攻撃して外してしまった場合は射線上や敵ユニット付近にいる射程圏内の味方ユニットに命中してしまう可能性があるシステムを持っている。
ちなみに、リアル系ではまずありえないシチュエーションだが、その攻撃に完全耐性のある味方をおとりに敵の雑魚をおびき寄せ、そこにその属性の攻撃を仕掛ける(例:D&Dで睡眠に完全耐性のあるエルフの前衛をおとりにゴブリンの群れをおびき寄せその場に後衛の魔術師がスリープをかける)というシチュならば、味方への被害は皆無なのでフレンドリーファイアにはならない(上記の囮スリープはエルフ部族の集団戦闘戦術の一つとしてルールブックでも紹介されている)。
事例
キスカ島攻略作戦において日本軍挟撃に向かった米軍だが既に日本軍は撤退済みだっため部隊は日本軍に出会うことなく合流した...かに思われたが双方が互いに相手を日本軍と誤認したため戦闘が行われ100人以上の死傷者が発生した。
関連タグ
誤射:広義的な意味で。
トリガーハッピー:ひどくなると、誤射やこのような事になり得る。
- スターフォックス:適当に乱射してると味方に攻撃が当たる場合があり、当てられた味方から通信で叱られる。アサルトでは地上活動ステージができたことで余計狙いやすくなった(ランドマスターで上空旋回中のアーウィンに、同行した仲間を、等)
- Conker's_Bad_Fur_Day:対戦モードでCOMキャラを入れたチームに参加する場合、フレンドリーファイア(自分だけが死ぬ自爆行為を含む)を一定数行うと、COMキャラがそのプレイヤーを「チームの裏切り者」と看做し、殺しにかかってくる。
- 遊戯王OCG:相手のカード効果の発動に対してそのカード以外のフィールドのカードを破壊する罠カードとして登場。
- ジェイミー・ビンソン:フロントミッションの五作目でフレンドリーファイアネタでよく弄られるキャラクター。
- マクロスフロンティア:第9話のタイトルで、劇中で誤射未遂が起きてしまう。また、ゲームではこの話をベースとしたステージでは普段はできない友軍への攻撃が可能となっている事もある。
- Minecraft:ゲーム中においてはスケルトン等の遠距離攻撃持ちのMobによりフレンドリーファイアを引き起こして同士討ちを引き起こしている。また、レコードの一部やMobの頭等の一部のアイテムのドロップはフレンドリーファイアを必要としている。
- スプラトゥーンシリーズ:攻撃が全てインクかつ、色の違いでチーム分けをしているため、味方を攻撃してもダメージはない。続編から実装されたサーモンランではやられた味方を撃つことで復活させられるため、フレンドリーファイアが回復手段になる場合もある。とはいえ、意図的に味方への攻撃を続ければ煽り行為と見做されかねず、通報されても言い訳ができない。
- アーマードコアシリーズ:依頼が嘘でNPC側にとってはプレイヤーも撃破対象であったり、敵味方問わず友軍の被害を顧みずに攻撃を行うものが登場する事もあるが、プレイヤー側も気にせず巻き込んだり撃破数競走の依頼では開始早々味方を沈める事で高ランククリアを狙うといった事が行われている。オンラインマッチでも同様なことが起きることもあり、交戦中に横殴り的な形で巻き込まれかねない攻撃が行われることもある。
- エースコンバット7:度々敵味方の識別に焦点が当てられており、IFF偽装をした敵が居た為に味方への誤射が発生していたり、データリンクシステムの不調で敵味方共に判別が出来ずに同士討ちが発生したりしている。プレイヤー側も近づかないと敵味方の判別が出来ないミッションがあり、判別前に撃つと誤射が発生してしまう。なお、ミッション10では、そういった問題が起きておらず、通常システム的にフレンドリーファイアできない筈の味方機であるマッキンゼイ司令の搭乗する輸送機に対し、ミッション開始後しばらく攻撃判定が存在する。(通常時は当たり判定こそ存在していても攻撃は無効となる)しかも自機が撃墜するとなぜかスコアが入るが、撃墜した時点でミッション失敗判定となる。