概要
ゲーム「エルデンリング」に登場するモンスター。
ゲームにおいても終盤のステージ「崩れゆくファルム・アズラ」に登場するボスではあるが、とにかくゲーム中で語られる情報が少なく、全く謎にあふれている。そもそもファルム・アズラの本来のボスは「黒き剣のマリケス」であり、プラキドサクスはその存在すら語られない。ゲーム内でプラキドサクスの存在を示唆しているのは伝説のタリスマンの一つである「古き王のタリスマン」くらいであり、ボスに向かうルートも全くのノーヒントでステージ中央の渦の中に引きこもっているという極めて特殊なボスとなっている。竜に関係する祈祷や戦技のフレーバーテキストにすらプラキドサクスに関する情報がほとんどない。
ゲームの進行においても倒す必要のある存在ではないが、デミゴッドに類する領域の存在であるためか、撃破すると追憶を得られるようになる上、とあるルートを選んでしまった際の救済措置としてあるアイテムの使用でそのルートを回避することができるようになる。
その見た目は複数の頭を持つ竜のようであるが細部を見ると竜以外の生命を思わせる造形をしており、竜としては珍しく羽毛も確認できる等、「あらゆる動物のキメラ」とも表現されるような異質な姿をしている。王の座を引きずり降ろされた際に多大な負傷を受けてそれを回復していないのか、本来は4本あった首も2本が奪われ、尻尾がもぎ取られており、その甲殻も端々が砕けて肉が見えている等ボロボロであり、全盛期の威容はもはや失われてしまっている。
その声は古竜ランサクス及び死竜フォルサクスと同じ咆哮をしており、しかも攻撃には彼らと同じような(とはいえ太さも威力も彼らのそれとはケタ違いだが)赤く輝く雷光を放つ技を多用するため、現在狭間の地でよくみられる飛竜たちよりは古竜に近縁な存在であることがわかる。
また、本作品には「坩堝」という生命の根源とも評される概念があり、かつて人の身にもあり得ない鱗や瘤が生えることがあった。その生命の原初たる坩堝、原初の黄金樹に関係する存在ではないかと考察されている。
戦闘
最初
武器「グランサクスの雷」や古竜ランサクスがみせるような赤白い赤き雷を多用する。すさまじく太い雷撃として無差別にブチ落とすこともあるほか、古竜の雷槍を形成せず、ただ爪にその雷光を纏わせて引っ掻くというそれだけの攻撃で生半可な体力をした褪せ人を一瞬で消し炭にする圧倒的な力を持つ。
また、このボスも古竜の雷槍を扱い、地面にそれを突き刺したあと、それを押しつぶすことで周囲に大爆発を引き起こすという大技を持っている。
ダメージ自体は比較的高くないが、そこそこ広範囲を攻撃するため巻き込まれるとしんどい。
黄金の火炎ブレスも極めて厄介で、胴体側に回り込むと小技のように吐いてくることもある割にダメージはすさまじく、火炎をド真ん中で受けるとその後のスリップダメージも合わさって確実に死ぬことになる。
他にも特筆すべき特徴の一つとして竜特効の類がプラキドサクスには通じないというものがある。
この特性のため、扱う武器によっては異常に硬く感じてしまうだろう。
残りHP半分
HPが半分を切るとBGMが変わり、いきなり空に浮遊したと思ったら姿を消す。
すると暗雲の中から急に現れ、赤き雷を纏った爪で地面ごと抉るように襲い掛かってくる。
この段階から「姿を消す」という技を使うようになり、姿を消して死角から引っ掻き攻撃などを行い、更にトリッキーな技が増えていく。
姿を消してからの抉り込みはどの方向から来るかの予兆が直前までわからないが、2回目からは赤い雷雲が空中に漂うようになり、そこにカメラを向けることができればロックも可能になる。
残りHP30%
ここまで削ると更に大技が解放される他、ステージ自体がほぼ常時古竜の雷撃が落ちる地獄絵図となる。一度放たれると雷撃が収まるまでが非常に長いため、あまりバックステップや引き気味の動きを取ると脚を置いた場所に雷撃が落ちる事故が頻発する。
そしてここから放たれ始める大技が「プラキドサクスの滅び」。
空中からの抉り込みの後、間髪入れずに二本の首を一心不乱に振り乱しながら収束されもはやビームと化した黄金ブレスを放ち始める。(別名エルデの王総辞職ビーム)
このビームは掠っただけでも死を覚悟した方がいいレベルの破壊力もあるがビーム自体は射程∞レベルの長射程を誇るため、射線に入らないよう一気に逃げる、もしくは側面を急いで回る必要がある。
この技をしのぐことが出来れば前王の撃破まであと一歩である。
頻度は少ないものの長期戦となるともう一度放ってくることがあるので注意。
戦利品
この竜王の撃破により『竜王の追憶』を入手でき、指読みにより重刺剣『竜王の岩剣』か祈祷『プラキドサクスの滅び』を入手できる。竜王の岩剣は他の竜型の敵に対しダメージ特攻を持ち、戦技『雷雲の姿』で雷雲を纏っての突進攻撃が使用できる。祈祷、『プラキドサクスの滅び』は発動と同時に雷の衝撃波を放ちながら浮遊、己が姿を竜王と成し、エルデの王総辞職ビームで前方を薙ぎ払う。ビームは射程が∞なので高所から落下→空中で発動(空中で発動すると祈祷中はその場に留まる)→思いもよらぬ距離からビームで敵対者を総辞職…という真似ができる。落下死には注意。
余談
ファルム・アズラの秘宝、各種武器を最大強化する古龍岩の鍛石はプラキドサクスの鱗であることが示唆されている。
古竜の王は、時の狭間に座すという
この石もまた、僅かに時を歪めており
故にこそ、神殺しの武器を鍛える
関連タグ
影の地で明かされた事実(ネタバレ注意)
古き時代、竜王プラキドサクスに反逆した竜がいた。その名は暴竜ベール。
ベールとの戦いでプラキドサクスは勝利するも大きく傷ついてしまい、以来ベールと彼の一族たる飛竜たちは竜餐の贄となった。
竜の心臓を喰らい、人の身にその力を宿す。その術たる竜餐を人々に示したのが、他ならぬプラキドサクスであったのだという。
それは反逆者どもへの呪いであり、同時に人間の可能性を信じるものであった。
巫女曰く「若きがゆえの、そして卑小がゆえの、燃え尽きぬ飢えと、猛き心。それは老いた我らに、決到底抱き得ぬもの」だと・・・竜王は思いの外、人間を評価してくれていたようだ。