エルデンリングにおいて、黄金樹に至るために重要なステージである王都ローデイルに進む際、移動方法が2つある。
一つは正規の方法であるロルドの昇降機に必要な割札を集め、昇降機を稼働させて向かう方法。
もう一つは強力な敵がひしめき、道中も長いダンジョンを突き進み、溶岩土竜マカールを破って進む方法。
後者を選んだ際、「捨てられた棺」という場所に出るのだが、そこから王都ローデイルに向かおうとすると、空中から飛んでくる巨大な影、木々を薙ぎ倒し着地する巨体が立ちはだかる。
目の前に現れるは今まで戦った飛竜とは何もかもが違う巨大な竜。
その名も古竜ランサクスである。
概要
王都ローデイルに移動すると唐突に出現する大型ドラゴンのボス。
見た目は鋭角的でスタイリッシュなフォルムをした象牙質の綺麗な甲殻を持った四本足のドラゴンであり、頭の角からは古竜たちが持つ赤白い電撃「赤き雷」を強烈に放ち続けている。
王都ローデイル時点ではどれだけうまく進めてもグリッジ無しではワイバーン系ボスか、ヒト型の竜系のボス、オオサンショウウオみたいな溶岩土竜‥といった無骨のフォルムをしたドラゴンがほとんどであり、その中から唐突にスタイリッシュな見た目のドラゴンが降ってくる様は美しさと怖ろしさが見事に共存している。
BGMも溶岩土竜以外はほとんどの竜型ボスに使われる「Dragon」ではなく「Ancient Dragon Lansseax」と専用曲を引っ提げてくる等物凄い特別扱いである。
強さ
初戦
普通の攻撃に強力な雷属性が乗っているため、この時点で体力のレベルが20~30であればどの攻撃を受けてもワンパンで死ぬ。
竜のようなモッサリとした動きが皆無であり、通常の引っ掻き攻撃すらかなりのスピードで繰り出す上に振りが早い。
特に注意すべきなのは古竜の雷撃という古竜たちが持つ電撃攻撃。
咆哮と同時に散発的にフィールドに電撃がばら撒かれる事になり、非常に凶悪。雷カット耐性の高い装備で固めたいところ。
しかし、他のドラゴン同様火炎ブレスも吐くため雷属性ばかりに対策していると焼け焦げて終わる。
また、巨大ボスなだけあって複数の部位をロックできるため、胴体部分をロックしてしまうと大型武器でも当てられないため、そうした部分にも気を配らないといけない。
しかし、この時点ではHPを半分ほどまで削るとどこかに飛んで行ってしまう。決着を付けられるのは別の場所で・・・ということになる。
この時点ではトレントに乗って一気に振り逃げれば戦うことなくローデイルを進めることはできる。どのみちこの時点では倒せないので素直に逃げるのが吉だろう。
再戦
王都ローデイルの城壁郊外、投石機で攻められる地点の近くを走り、雷呼びの協会の付近に彼女はいる。この時点でHPは全快しており、完全状態の彼女との再戦となる(捨てられた棺で撃退に成功しているとHPが2割ほど減少している)。
前半はほとんど最初に戦った時と同じであるが、少し近くに雷の羊という雷属性攻撃をもつ羊がおり、変に距離を取った動きをすると思わぬ第三者の攻撃を受ける。
HPが半分以下になるとランサクスの薙刀という赤き雷で形成された超大型の刃を手にするようになる。非常に広範囲の攻撃かつ、雷撃が波状に広がっていく波状攻撃になるため回避が非常に難しい上に受けると即死レベルの攻撃力を持っている。
モブ古竜
ゲーム終盤のステージ「崩れゆくファルム・アズラ」ではランサクスと全く同じ見た目をした名無しの古竜が何体も現れる。
ランサクスをデチューンした火力とHPとなっているが動きはほとんどランサクスであり、赤き雷撃や古竜の雷槍を使ってくる個体もいる。
ほとんどはランサクス同様スルー可能であるため、どうしても倒せないようならそのまま逃げ切ってしまおう。
余談
竜と人との交わり
「古竜」とあるようにこの竜は他の狭間の地で生きている個体とは文字通り次元が違うレベルの存在であり、前史…黄金律の時代が始まる前の頃から生きている存在である。つまりエルデンリングの時代が始まる前の原初の時代から生きている生物である。
そもそも、原初の時代では世界を竜が治めており、このランサクスも高い知性に圧倒的な攻撃力を持った古竜の一体であった。
しかし、前史の王は黄金律の軍勢に敗れ、時代はラダゴンとマリカの治める黄金律の時代に。しかしそれを良しとしなかった大古竜グランサクスの王都襲撃が起こり、古竜戦役が勃発した。
しかし首魁であったグランサクスは討たれ、古竜ランサクスの身内がデミゴッドである黄金のゴッドウィンに倒されることとなる。
しかし、ゴッドウィンと敗れた古竜の間に友情が芽生え、そこから古竜と人との交わりが開始され、古竜戦役は双方多大な出血を強いたものの、円満に終焉を迎える。そしてランサクスもそれにならって王都ローデイルの守り手となるのであった。
そして、古竜ランサクスを倒して得られる祈祷「ランサクスの薙刀」にはこんな一文が。
ランサクスはフォルサクスの姉であり
人の姿に化け、古竜信仰の司祭として
騎士たちと交わったという
公式で女性であることが明言され、しかも人の姿を取って黄金律の時代における古竜と人との関係を取り持つために司祭として人々と交流していたという見えないところで人と竜の関係を取り持つ大活躍をしていたのだった。
残念ながら人に化けていた時の姿はわからないが、彼女がかつて「人の姿に化けていた」という情報がフロム脳患者たちの想像力を駆り立てるのだった。
指痕爛れのヴァイクとランサクス
作中では狂い火の王ルートを進める上で戦わなくてはならないヴァイクという褪せ人がいる。ヴァイクと最初に戦う場所はリエーニエであり、ローデイルにいるランサクスとは全く共通点を持たないように見えるが、ヴァイクはフォルサクスも使うような雷の槍を使えるほか、古竜の持つ赤き雷を武器に纏うことがある等、古竜となんらかの関係があった痕跡が見て取れる。
ヴァイク自身は「円卓にいた中では最もエルデの王に近かった」と言われるほど、褪せ人としては優秀な人物であり、後に戦闘可能な巨人の山領で戦うヴァイクの二つ名も「円卓の騎士」と円卓メンバーであることがわかる。更に封牢の名前も「王に近付いた者の封牢」と明らかに好待遇であった。しかし、彼は火に狂ってしまったことでエルデの王の道が断たれてしまったという。
そして円卓の騎士である彼を破って手に入る祈祷「ヴァイクの竜雷」のフレーバーテキストにはこんな一文が。
竜槍の二つ名でも呼ばれたヴァイクは
ランサクスが、最も愛した騎士であった
ランサクスが、最も愛した騎士であった
なんと古竜ランサクスはヴァイクを愛していたという強烈な一文があるのだ。ここにきていきなり公式の異種恋愛要素がぶっ込まれるのであった。しかしヴァイクは指巫女と共に王を目指す身であるため、ヴァイクの方がランサクスをどう思っていたかはわからないが、とある場所で戦うヴァイクは古竜信仰の祈祷を多用することから、彼女に教わったものへの愛着はちゃんとある模様。
最も愛した男が狂い火に堕ちた事を知った時、彼女はどのような心情だったのだろうか。
そして、ヴァイクは何故狂い火に堕ちたのか。
それを知る術はどこにもない。
ただ、新たな律を作る為には今ある黄金樹を燃やさなければならず、そのためには巫女が自らを種火として滅びの火に焚べ、黄金樹を燃やすほどの大火と成さねばならない。
これ以外に黄金樹を燃やす方法はただ一つ、狂い火を拝領し、それで以って自らを種火として滅びの火を大火と成す事である。
もしかしたら、ヴァイクは巫女に死んでほしくない一心で、自らを狂い火に差し出したのかもしれない…。
関連タグ
死竜フォルサクス 彼女の弟、または妹分。ちなみにこちらの性別は語られていない。