概要
ガスマスクを着用し、常識では考えられないような強力な超能力を持っている謎の少年(ただし、『メタルギア』の世界では超能力を持つ人物の存在自体は実証されており、重要な情報を持つ者はリーディング能力で情報を悟られないようにするため、精神をプロテクトすることもある)。サイコキネシスやテレポーテーションなど、あらゆる能力でスネーク達に近づく。
ただし空を飛ぶ炎の馬や炎の巨大クジラなど明らかに現実離れした超常現象を行使しているがこれらは報復心により拡大された第三の少年の能力とスネークの視覚障害が重なった結果、見えていた幻覚だった模様。
因みに呼び名は、ソビエトで第三の子供と呼ばれていたため、どちらかというと「少年」より「子供」の方が正しい。カズやオセロットからは”宙に浮いた少年”もしくは”宙に浮く子供”と呼ばれている。
劇中での動向
『インフォーマントの報告書』によると、オセロット曰く、第三の少年はある臨床実験の被験者で、チェコスロバキアからモスクワ近郊の研究所へ立ち寄り、その後レニングラードの研究センターへ向かう予定だった。もともと他人の報復心などの”邪心”を感じる能力を持っていたらしい。しかし、モスクワへ向かう途中、飛行機の中でビッグ・ボスの覚醒による怒りの強い精神エネルギーを感じ、宿主の”怒り”を”エネルギー”に換え、宿主に特異(エクストラ・オーディナリー)な能力を与えたり、別の対象に実行命令(プログラムコード)を与えてこれを操る能力を得たという。
その後、燃える男の”怒り”を感じて彼に能力を与え、ヴェノムが収容されていたキプロスの病院を襲撃し、全焼させた。また、イシュメールに薬品で焼かれたクワイエットにも姿を消す能力を与えた。なお、”怒り”を感じてその宿主に寄生しているときは第三の少年の自我は封印されており、宿主の思念に支配されていると、オセロットによって説明されている。また、寄生している相手の特徴が少年の見た目に現れる(燃える男の場合、服が燃えていたり、頭に角が生えていたりする)。
当分はスカルフェイスの手先として利用され、スカルフェイスの報復心に寄生し、サヘラントロプスを動かしたり、燃える男をスカルフェイスの意志で動かしたりしていた。しかし、彼は半径およそ5km以内とされる”報復心”の受信領域に誰よりも強い怒りを持っていた少年がいた為、サヘラントロプスを暴走させ、燃える男やスカルフェイスを下敷きにした。この時の宿主は『宿主不明』とされていたが、オセロット曰くその場にいた人物の中で考えられるのはイーライしかいないとしている。また、第三の少年はイーライをはじめとする少年たちに珍しく興味を示していた為、イーライとは”寄生”ではなく、”共生”出来る関係になったともオセロットは話している。
その後もイーライの意識に寄生し続け、幻のエピソードである「蠅の王国」でも声帯虫に寄生された彼を治療して共に脱出する。 そしてMGS1のシャドーモセス島事件まで彼と共にいたとみられる。
正体
その正体は本編のノベライズ版であるメタルギアソリッド サブシスタンスⅠで語られており、MGS1に登場したサイコ・マンティスその人である。ガスマスクをしているなど、共通点もあり、年齢的にも合致する。しかし、そうするとMGS1で語られたサイコ・マンティスの経歴は一部偽造されたものだったことになる。
小説版ではキプロスの上空でビッグ・ボスの報復心に感応して能力が拡大・暴走して飛行機事故を起こした際に両親を死なせてしまったという設定に変更されている。 これ以降、世界を恨むようになり同時に他人の感情(特に強い報復心)に感応して人格に影響を受けたり能力が拡大する体質になってしまう。
ソリッド・スネークはサイコ・マンティスの浮遊能力は幻覚だったとしているが、Ⅴでは”宙に浮く子供”と呼ばれたり、ST-84を実際に浮かせたりとしているため全てが幻覚とは言えない。(最もVの時は強力な報復心に常時感応した状態だったのでこれほどの力を使えたのだが) あくまで超能力を信じようとしないスネークの見解である。(繰り返すがメタルギアの世界は超能力やそれに準ずる特殊能力は実在する世界観である)