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自家用衛星

じかようえいせい

『ドラえもん』に登場する、ひみつ道具の一つ。及び同名のエピソードの一つ。
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概要編集

てんとう虫コミックス17巻及び、藤子・F・不二雄大全集5巻に収録。


「自家用人工衛星」とも言う道具で、小型の人工衛星。衛星を軌道上に打ち上げるのに使うロケットとその発射台、衛星を操作する以下のデバイス各種がセットになっている。また打ち上げた衛星はその日の夜には落ちてしまう仕組みになっている。


偵察衛星

雲や屋根などを透き通して見ることのできる衛星。衛星の捉えた映像は「衛星テレビ」で見る。捉えた映像を撮影し、衛星テレビで印刷することも可能。1986年放送の「テレテレホン」にも登場した。


エコー衛星

山のような形の衛星。上空で衛星がある地点の音(空気振動)をキャッチし、電波に変えて送ることでその場の音を聞ける。偵察衛星で映像を見るのと同様に音は衛星テレビで聞く。反対に、衛星のある場所に音を送ることも可能。


気象衛星

気象観測ではなく、天候を変えるための衛星。衛星テレビとは別の機械で操作する。天候を変える場所を音声で指定した後、「晴れ」「雨」「雪」「曇り」のうちいずれかのボタンで決定。


カクミサイル発射衛星

当たると痛い「角」ばったプラスチックの弾を打ち出す攻撃衛星。携帯用の発射ボタンを押すと、いつどこにいても目標物に当てることができる。勘違いされやすいが、核ミサイルではない。

下記の1995年版では入っているのは角砂糖になっていて、2021年版では「カクカクミサイル」という名前になっていた。


軌道上サービス衛星

2022年版に登場。作業用のアームが付いており、アームを用いで宇宙空間での様々な作業を行う。


ストーリー編集

ゆうべの夜空に何か凄まじい閃光が東から西に向かって飛んで行ったのを見たのび太は、これをUFOだと思い熱心に説明。だがしずかからは今朝の新聞を読まなっかのか聞かれ、ジャイアンスネ夫が、その光はソ連の人工衛星が落ちて行ったものでニュースでもやっていたと話すと、のび太は早々に帰り出し、彼らに笑われながられてしまった。


更にドラえもんにこのことを話しても彼らの方が正しいと言い出し、人工衛星が以外にもしょっちゅう落ちて来ることや、今わかっているだけでも四千何万個も飛んでいること、そして22世紀では何百万個にもなっていることも説明し出した。これに驚いたのび太は、それでは空が真っ暗になってしまうとい発想したが、ドラえもん曰くそれは極超大規模集積回路の開発によって、衛星そのものが小さくなっているので大丈夫とのことだった。


他にも偵察衛星やエコー衛星、気象衛星、核ミサイル発射衛星なども紹介されたことで、興味が湧いたのび太はドラえもんに何か一つ打ち上げて見せてとお願い。そこで庭でロケットを一発打ち上げ、それが地球の軌道に乗って静止したタイミングで、これから送られてきた画像をモニターに映し出した。するとまず日本列島が映し出され、拡大していくと町内、野比家、自分達の部屋が映し出されたので次は空地を見てみたところ、ジャイアンとスネ夫が何かしゃべっているのが確認された。


そこでエコー衛星を打ち上げてみると、2人は自分のことをバカにしていたため、怒ったのび太は「バカとはなんだ!」と怒鳴りゴマスリネズミと音痴ゴリラと言い返したが、この声があちらにも聞こえていたため気付かれてしまった。そこで他のえお見てみることにし、しずかを映し出したが、彼女が面白そうな漫画を読んでいたため、ちょっと頭をどけてや次のページをめくって、などと言ったことで彼女は怖がって逃げて行ってしまった。


するとその時ママの声がしたので映し出してみると、降雨によって洗濯物を干せずに困っていたので気象衛星を打ち上げ、これで天気を晴れにしてあげた。面白がったのび太は自分もこれで雪を降らせることにし、ドラえもんは洗濯物のことを心配していたが、そのことを踏まえて空地にだけ降らせると皆がこれに喜んでいたので、のび太も雪だるまを作りに遊びに行こうとする。


だがドラえもんからさっきジャイアン達を怒らせたことを指摘され、居間行くと確実に殴られることが目に見えていたので、核ミサイル衛星を打ち上げてもらい、これを発射させるボタンももらって改めて遊びに行くこととなった。するとやはりジャイアン達に目を付けられ、首を絞められ殴られそうになったが、ボタンのおかげで何とか回避し、もう一度殴られそうになったがやはり結果は同じで、2人はとうとう観念して逃げて行った。


その晩、打ち上げた衛星は4つ全て落ちてしまったが、そのことをのび太は翌日皆の前であれはUFOではなく衛星であると説明したが、しずかにはそんなニュース聞かなかったと言われ、ジャイアンはどこの国のなんて衛星かと聞かれ、スネ夫にはあんなのをバカの一つ覚えと言うと言われてしまい、見返すことはできずのび太は不機嫌な顔で帰って行った。


アニメにおける原作との主な相違点編集

大山版は1979年6月21日及び1995年12月8日に、水田版は2022年12月3日にそれぞれ放送している。


1979年版編集

  • 打ち上げられた人工衛星がどこの国かは言及されなかった。
  • ドラえもんは10からカウントダウンをしていた。
  • ジャイアンとスネ夫は道路でのび太を見つけ殴りかかった。
  • 夜ドラえもんとのび太は、窓から衛星が落下して行く様子を眺めていた。
  • ラストで笑われたのび太、ドラえもんからも何とか言ってくれと言ったが「無理ですね」と言われ、更に笑われてしまった。
  • 本編終了後のショートアニメは、ドラえもんが手綱つきのロケットに乗りかなたから飛んでくるというものだった。

1995年版編集

  • サブタイトルが「ミニミニ衛星」に変更。
  • 人工衛星はアメリカが打ち上げた物で、スネ夫曰くニュースではオレンジ色の光の帯が走っていて、肉眼でもよく見えたらしい。またジャイアンはのび太のことを「まぬけ」と言っていた。
  • ドラえもんも衛星のことはニュースで見て知っていて、説明した衛星の種類のうち軍事用は偵察衛星とだけ言われていた。
  • のび太は衛星に自分達が映っているのを確認すると、上に向かってピースをしていた。
  • ジャイアンのスネ夫の会話でも「バカ」は「まぬけ」に変更されていて、ジャイアンは「今世紀最大の大まぬけ」と言っていた。
  • 空気が乾燥していたために庭で掃き掃除をしていたママが咳をして困っていたので、原作とは逆に気象衛星で雨を降らせてあげた。
  • のび太が矢って来た際、ジャイアンは雪玉を連続で投げて攻撃した。
  • 就寝時ドラえもんは衛星が半日で落ちてしまうことを説明していて、これが落ちて行く様子を皆も窓から目撃していた。またラストではスネ夫はのび太のことをバカにしておらず、皆がUFOの話で盛り上がる中のび太は、あれが衛星であると皆に分かってもらおうと必死になっていた。

2022年版編集

  • サブタイトルが「自家用衛星を打ち上げよう」に変更
  • 人工衛星が落ちたことはスネ夫が説明していて、どこの国かは言及しなかった。また台詞からしずかもニュースで人工衛星のことを知っていて、この時一同はランドセルを持っていた。
  • ドラえもんが人工衛星がしょっちゅう落ちていることを言うと、のび太は危なくないのか質問していて、ドラえもんは大気圏で燃え尽きるからと答えていた。またドラえもんが言った衛星の種類のうち、航法は気象、軍事は科学に変更されていた。
  • ジャイアンはのび太のことを「バカの王様」と言って笑っていた。
  • しずかはベッドの上に寝そべって漫画を読んでいた。
  • のび太は空地についてから「ゴマスリネズミと音痴ゴリラ」と言っていて、カクカク衛星が本物の人工衛星の羽根にひっかかってしまい起動しなくなったため、ドラえもんが打ち上げた軌道上サービス衛星で何とかしている間自力で逃げ切ることになってしまった。そして追い詰められたものの、その時カクカク衛星の救出に成功したので、無事起動させることができた。
  • 1979年版の時のように、ドラえもんとのび太は窓から落ちて行く衛星を眺めていて、のび太は「どうもありがとー!」と衛星に叫んでいた。
  • ラストの場面でも皆は空地に集まっていて、ランドセルも持っていた。そして衛星がどこの国かも言っていなかった。

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