予告
戦火は宇宙へと拡大してゆく。
宇宙のOZは、連合軍の残党を撃破すると共にコロニーの懐柔策を進めていた。
カトルとデュオは、その企みを知らせるため宇宙へ行く事を決意する。
だが、故郷であったはずのコロニーは、ガンダムを敵であると宣言した。
次回、新機動戦記ガンダムW、第17話『裏切りの遠き故郷』
概要
1995年7月28日放映。
OZがとうとう宇宙コロニーに友好手段と言う魔の手を伸ばし始め、それに立ち向かおうとするガンダム達が守るべきコロニーに裏切られると言う最悪の展開へ発展してしまう。
そしてこの回でようやくトーラスが戦いを行い、そしてモビルドールが初めて登場した。
あらすじ
とうとう宇宙へ出陣したOZはシベリア基地から打ち上げられたモビルドールトーラスを使って上層部壊滅後も各コロニーに駐屯し続ける地球圏統一連合宇宙軍の残党狩りを行いながら、コロニー側との友好姿勢と言う懐柔策を推し進めていく。そのOZ宇宙軍の指揮を執るのは慈愛に満ちた人格のレディ・アンであった。連合軍の残党狩りのみならず宇宙機雷もMDによって撤去されていき、Dエリアを始めとする各コロニーは段々とOZを信用し、受け入れていく。テッド・ナリタ達Dエリアの代表団の若手メンバーもOZを受け入れていってしまい、OZに不信を抱く名誉顧問の言葉に耳を貸さなかった。
一方、某所に身を潜めていたカトルとデュオはTVニュースでその報を知り、OZの手口に危機感を抱く。このままではいかんとして二人は宇宙に戻る事を決意、OZの基地を堂々と襲撃し、他のガンダムパイロット達にも宇宙へ行くべきであると伝えつつ、OZの本性を曝け出すことでコロニーの人々の目を覚まさせると言う作戦に打って出る。
その頃、レディ・アンに「ガンダムの製造工場を発見し、技術者を逮捕した」と言う報告が入り、連行したプロフェッサーGと出会う。レディ・アンから「5機のガンダムと関係があるのか」と問われた際にプロフェッサーGは自分が作ったのはガンダムデスサイズただ1機で、他にガンダムが存在するのは偶然であると主張した。その直後に地球からガンダムデスサイズとガンダムサンドロックがシンガポールのスペースポートを襲撃していると言う報告が入った。
デスサイズとサンドロックはMS打ち上げ用HLVを奪うべく進撃を行う。その報道はコロニーDエリア代表団も見ており、名誉顧問はガンダム達はコロニーの為に戦っているんだと意見するも、テッドは今はOZに不信を抱かれかねないから迷惑と見なしてしまう。
名誉顧問「愛するが故・・・誰よりもコロニーを愛するが故、戦う道を選んだのだ。ガンダムは。必死なのだ・・・彼らは・・・僅かな力で立ち向かっている・・・そのガンダムを何故守ってやれん!」
そしてデュオとカトルはテッドによるDエリア決議発表を聞く。
テッド「我々は宇宙コロニーDエリアの決意を発表する!地球では今、ガンダムと言うMSがOZに対して破壊工作をしている。我々Dエリアはガンダムとは何の関係も無い。ガンダムがOZを敵とするであれば我々もまたガンダムの敵となる事を宣言する!OZは公明正大である!お互いの誤解は直ぐ解けた、今はこの戦いでガンダムが倒される事を願う次第である!この宣言に全てのエリアのコロニーが同調する事を希望する!」
コロニー代表団はOZに盾突くガンダムを敵であると宣言してしまうのだ。それを聞いた二人は遣る瀬無く絶望する。だがそこに五飛の乗るシェンロンガンダムが加勢に入った。五飛は絶望する二人を叱咤激励しヒイロとトロワも同じようにOZと戦っている事を伝えた。
一方宇宙では次々とガンダムを開発した科学者達がOZに逮捕されていき、最後に残ったドクターJはビーム砲で抵抗するも、レディ・アンはコロニーにも被害を出しかねない容赦無い攻撃を行おうとしたので投降する事にした。
ドクターJ「OZの闇の部分をいずれコロニーの連中も気づくだろうて・・・こいつらの戦いを無駄にはせん!」
デスサイズとシェンロンはHLVに積み込んだがカトルは殿として残った。そしてカトルはサンドロックの自爆装置を発動させる。だがサンドロックはコクピットを開いてカトルを脱出させるようにした。
カトル「これは・・・!僕に・・・僕に降りろって言うのか!?サンドロック!!」
カトルはシャトルでどうにか脱出、サンドロックは多数の敵MS部隊を巻き込んで壮絶な自爆を遂げたのだった。
そしてOZ基地の牢屋ではドクターJが15年ぶりに他の4人の技術者と再会した。ガンダムを作ったそれぞれはかつては仲間だったのだ。
ドクターJ「15年ぶりか・・・しかしまさか全員がガンダムの制作に成功するとはな!」
OZはガンダムのパイロット達の乗ったシャトルやHLVを低軌道上の軍事衛星のミサイルで攻撃しようとするが科学者たちが仕組んだ妨害電波によりそれは阻止された。
ドクターJ「OZよ・・・我々を生かしておくと碌な事にならんぞ・・・それとあいつらをな!」
かくしてヒイロ達は宇宙へ脱出するも、ガンダムはOZに取り入ろうとするコロニーから反逆者と見なされて孤立する羽目になってしまった。