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西郷頼母とは、幕末の会津藩家老。

概要

天保元年(1830年)生まれ。

諱は近悳。また明治以降は保科頼母と改名している。

西郷隆盛とは室町時代の菊池氏まで遡る縁者。

柔道家西郷四郎は養子。


会津藩家老西郷近思の子として生まれる。万延元年(1860年)父の後をついで会津藩家老となり、主君松平容保を支えた。容保の京都守護職就任に際しては、藩を政局に巻き込むことを憂慮して最後まで反対したため、家老職を解任、蟄居処分を受ける。


戊辰戦争が勃発すると家老職に復帰。白河口にて新政府軍と戦うが、若松城が包囲されると容保に切腹と降伏を勧める。藩士たちはこれに激怒し立場が危うくなった西郷は、越後への使者と称し、長男吉十郎を連れて会津を脱出した(容保から脱出を勧められたとも)。

なお、西郷の母や(幼児含む)妻子たちは、籠城戦の足手まといとなることを憂慮し自害している。その数なんと21名。第一発見者の驚愕たるや如何ばかりであったろう。


会津を脱出した西郷は榎本武揚らと合流。箱館戦争を戦い、降伏後は館林藩へ預けられた。

後に許され、神職などを歴任。旧主松平容保が日光東照宮の宮司となった際には禰宜を務めた。


明治36年(1903年)、故郷会津若松にて死去。


評価

典型的な会津藩士の例に漏れず頑固な保守的思想で、他家から養子としてやってきた松平容保とは度々対立している。

会津藩のことを第一に考え、藩に尽くした忠臣と評される一方、妻子を含め親族が自害する中、自身は逃走し生きながらえた臆病者という不名誉な評価をされることもある。


対照的に頼母の妻・千重子は最期まで戦った。

「なよ竹の 風にまかする 身ながらも たわまぬ節は ありとこそ聞け」

という、千重子の遺した「なよたけの碑」は今でも人々の胸を打つ。意味は「弱いなよ竹(若い)と同じように風に吹かれてしまう身だけれど、強風にも曲げられないなよ竹の節のように、私も節義に殉じてみせる」


関連項目

会津藩 武士 家老 幕末

戊辰戦争

概要

天保元年(1830年)生まれ。

諱は近悳。また明治以降は保科頼母と改名している。

西郷隆盛とは室町時代の菊池氏まで遡る縁者。

柔道家西郷四郎は養子。


会津藩家老西郷近思の子として生まれる。万延元年(1860年)父の後をついで会津藩家老となり、主君松平容保を支えた。容保の京都守護職就任に際しては、藩を政局に巻き込むことを憂慮して最後まで反対したため、家老職を解任、蟄居処分を受ける。


戊辰戦争が勃発すると家老職に復帰。白河口にて新政府軍と戦うが、若松城が包囲されると容保に切腹と降伏を勧める。藩士たちはこれに激怒し立場が危うくなった西郷は、越後への使者と称し、長男吉十郎を連れて会津を脱出した(容保から脱出を勧められたとも)。

なお、西郷の母や(幼児含む)妻子たちは、籠城戦の足手まといとなることを憂慮し自害している。その数なんと21名。第一発見者の驚愕たるや如何ばかりであったろう。


会津を脱出した西郷は榎本武揚らと合流。箱館戦争を戦い、降伏後は館林藩へ預けられた。

後に許され、神職などを歴任。旧主松平容保が日光東照宮の宮司となった際には禰宜を務めた。


明治36年(1903年)、故郷会津若松にて死去。


評価

典型的な会津藩士の例に漏れず頑固な保守的思想で、他家から養子としてやってきた松平容保とは度々対立している。

会津藩のことを第一に考え、藩に尽くした忠臣と評される一方、妻子を含め親族が自害する中、自身は逃走し生きながらえた臆病者という不名誉な評価をされることもある。


対照的に頼母の妻・千重子は最期まで戦った。

「なよ竹の 風にまかする 身ながらも たわまぬ節は ありとこそ聞け」

という、千重子の遺した「なよたけの碑」は今でも人々の胸を打つ。意味は「弱いなよ竹(若い)と同じように風に吹かれてしまう身だけれど、強風にも曲げられないなよ竹の節のように、私も節義に殉じてみせる」


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会津藩 武士 家老 幕末

戊辰戦争

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