概要
正式名称は「豊郷町立豊郷小学校」。
昭和12年建造の旧校舎と平成16年建造の新校舎の二つが並在する(理由については後述)が、このうち旧校舎がアニメ『けいおん!』の主人公達の母校・桜が丘女子高等学校のモデルとなり、アニメファンから一躍脚光を浴びる。
pixivにおいて取り上げられる際も、主にこの旧校舎のことを指す(混乱を避けるため「旧豊郷小学校」、「豊郷小学校旧校舎」と表記される事も)。
なお、原作の漫画版『けいおん!』では豊郷小学校を思わせる描写はない。
旧校舎の解体を巡る騒動
旧校舎はアメリカ人建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(近江兄弟社の創設者のひとり)の設計による。階段の手摺りにイソップ寓話『兎と亀』をモチーフとした小さく数多いブロンズ像による装飾があるのが有名(『けいおん!』劇中にもしばしばこれが映されているカットがある)。
かねてより町のシンボル的建造物として親しまれていたが、平成11年の新町長就任後、老朽化や耐震性を理由にこれを取り壊して新校舎を建てる方針が町議会で持ち上がる。この決定は地元町民から猛反発を受け、後に講堂だけは残す方向に変わるも、旧校舎解体の方針は揺るがず、解体差し止めを求める仮処分が地裁に承認されてもなお町議会側はこれを不服として工事を断行。その結果町民との衝突が激化し、町民による旧校舎への立てこもりにまで発展。その様子の激しさは当時のワイドショー番組などでも頻繁に取り上げられた。
その後も紆余曲折を経て、最終的には新校舎を建設しながらも旧校舎を保存する方向性で落ち着いた。
なお旧校舎は現在、町立図書館などが入居する複合施設として用いられている。
『けいおん!』効果
平成21年、上述のようにアニメ『けいおん!』で旧校舎がモデルとして取り上げられて以降、いわゆる「聖地巡礼」としてここを訪れるファンが激増した。
現在、3Fにある音楽室や図書館内には熱心なファンから寄贈された関連グッズが山積され(劇中でキャラ達が用いていたティーセットまで再現されている)、また近隣の飲食店等にも有志による同人誌がしばしば持ち込まれ頒布されている。
地元商工会も町おこしを目的として「けいおんでまちおこし実行委員会」を設け、旧校舎内にて「けいおん!カフェ」の開業や、ライブの開催を実行している。
一方、あまりの訪問者の急激な増加により最近校舎内の傷みが進んでおり、また一部のファンによるマナー違反行為も問題視されている。
聖地巡礼はくれぐれもマナーと節度を守った上で行いましょう。
ちなみに近辺の道路脇に、平沢唯ら同作品のキャラを模った「飛び出し坊や」(通称「飛び出し女子高生」)が設置されているのも有名。
関連タグ
近江鉄道(豊郷駅が最寄駅 裏側を通過する)
東海道新幹線(裏側を通過する)