概要
小説『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』に登場。
T3部隊が宇宙世紀0080年代後半に既に旧式化しつつあったガルバルディβを、大幅な改修無しで性能向上させるべく開発した機体。
追加装備であるブースターユニットの検証の為、胸部は増加装甲・偏向板を兼ねる小型スラスターユニットを有した姿勢制御用バインダーを2基、バックパックは増設されたフレームを介して「試作型高機動ブースターポッド」を装備する。
試作型高機動ブースターポッドは両脇にラッチを備えており、ハイザック・キャノンと同型のキャノン砲ユニットとミサイルポッドを取り付けた実体弾系装備や、ゼク・アインの第二種兵装と同型のビームスマートガンと複合レドームを取り付けた長距離攻撃仕様などの武装プランが用意されていた。
また、外装を取り外し本体のラッチを強化型ラッチで挟み込むことで、ガンダムTR-1[ヘイズル]のシールド・ブースターを接続し運用することも可能になる。
この強化型ラッチはブースター・ポッドとしての機能を廃し接続箇所を増やした「マルチ・コネクター・ポッド」に換装しての試験も予定されていた。
連邦軍パイロットのマキシム・グナー大尉とともにT3部隊に送られ運用される予定であったが、グナー大尉のエゥーゴへの転向・脱走により本機は失われ、行われるはずだったマルチ・コネクター・ポッドや後述のアドバンスド・ガルバルディ等といった各種テストは、ヘイズル2号機へとその任が移されている。
また、この時にアナハイム・エレクトロニクスへ流出したシールド・ブースターの技術がネモやリック・ディアス等に用いられたオプション複合兵装「ロング・シールド・ブースター」の開発に繋がっている。
T3部隊の方でも脱走までに取れたデータは活用されており、胸部姿勢制御用バインダーはガンダムTR-6用にブラッシュアップされキハールⅡ形態に装備されている。
なお、高機動型ガルバルディαとは技術的な関連性は無い。
派生機
アドバンスド・ガルバルディβ
型式番号RMS-117。
『A.O.Z Re-Boot』に登場。
高機動型ガルバルディβで強化された拡張性を利用し開発された強化案。別名「ガルバルディγ」。
頭頂部の信号弾発射機は取り払われ、代わりにジム・クゥエルのようにロッドアンテナと連邦系MSによく見られる鶏冠状のセンサーが配された。
バックパックにはドラムフレームが装着された。上方にはマルチ・コネクター・ポッドが付き、下方にはオプション用と思われるもう一つのドラムフレームが連結され大きく露出している。
マルチ・コネクター・ポッドには可動式ユニバーサル・スラスター・ポッドやシールド・ブースターなどを取り付けられる。
下半身にも膝や下腿部、踵にスラスターを増設し推力の更なる向上が図られている。
フロントスカートも大型化しているが、ここは本機を喪失し代わりに運用試験を請け負うことになったガンダムTR-1[アドバンスド・ヘイズル]においてはサブ・アーム・ユニットとなっていることから同様の装備であると推測できる。
グリプス戦役においてはグナー大尉のエゥーゴへの転向・脱走により実機は確認されていないが本機の設計データだけは残っていたようで、ティターンズ敗戦時のジャミトフ直属部隊「ブラックヘアーズ」の火星への逃亡時に、火星へ落ち延びたジオン残党軍「レジオン」にそのデータも渡っている。
アドバンスド・ガルバルディβ(レジオン仕様)
型式番号ARZ-117。
『A.O.Z Re-Boot』に登場。
火星のジオン軍残党組織「レジオン」によって再生産されたアドバンスド・ガルバルディ。
塗装がレジオン仕様に変更されて、少数生産されている。