「お前は鏡を見たことが無いのか?俺はお前だ。」
データ
身長:204㎝(巨大化復元時身長:51.0m)
体重:174㎏(巨大化復元時体重:435.0t)
成分:賢神トリン、悪、など
配合:魔剣マッドネスフレイム
特記事項:不良っぽさが魅力
概要
百面神官カオスが「大地の闇」の出口を開く為の戦力として、デーボスに念じて誕生させた新たな魔剣神官。悪のトリンとも言うべき存在であり、同時に魔剣神官としての本来あるべきトリンの姿であるとも言える。
デーボスによってカオスの新たな弟として作られた存在であり、つまり本人は作中ではもう一人のトリンを自称していたが、正確な関係性はトリンの弟にあたる。
最初は、目が赤い事を除いてトリンと瓜二つの姿で現れたが、本来は赤と黒の鱗に覆われた非常に禍々しい姿をしている。性格も非常に荒々しく凶暴で、カオスの事は「兄上」と呼んで従順に従っているのに対し、もう一人の兄であるトリンの事は「不良品」と呼び捨てて露骨に蔑んで見下している。
戦闘力も非常に高く、長剣マッドエッジから放たれる必殺技「魔剣マッドネスフレイム」でキョウリュウジャー全員やトリンをも圧倒する。さらに人間の恐怖や絶望の感情を吸収する程にその力は強化される。
その一方で、戦闘力は確かに高いもののやり方は粗暴かつ強引そのもので、トリンのような思慮深さは皆無。一応はカオスやかつてのトリンと同じ神官=大幹部でありながら、指揮官としての統率力や振る舞いなども全く見られず、作中ではただカオスの命令通りに動くのみ。その在り方は大幹部というよりただの用心棒か上級戦闘員のそれに近く、立場上は対等でありながら両者の間には明確な上下関係ができている。
また、神官でありながらカオスやトリンのような特殊な能力や技術なども全く見られず、確かに強いのは間違いないのだが逆に言えば強さ以外は何もないキャラである。
これについては、カオスがトリンの二の舞になる事を恐れてこういった神官に相応しい能力をナーフしたと思われ、カオスはマッドトリンの事を「聞き分けの良い弟」とトリンへの当てつけのように褒めていたが、それは裏を返せばカオスの言う通りに戦う事以外は何もできない劣化版のトリンだと言える。加えて肝心の戦闘力に関しても、作中の描写を見る限りだと1億年に渡って戦い、恐竜や人間達からブレイブを学んだトリンの真の実力には遠く及んではいない。
つまり、彼は謂わばカオスのトリンへの歪んだ復讐心と執着が生んだ存在でしかなく、上記したトリンへの「不良品」という評価は完全にブーメラン。むしろ真の不良品はこいつとこんな奴を本来のトリンとして作り出したカオスやデーボス自身だと言える。
作中では、デーボス軍の為に「大地の闇」の出口を広げる事を使命とし、それを妨害しようとするキョウリュウジャーを幽霊デーボス軍を率いて迎え撃つが、自身の中のブレイブに気付いた事で遂にキョウリュウシルバーに変身したトリンの実力に真正面から圧倒され続け、手も足も出ないまま必殺技「トリニティストレイザー」の斬撃で倒される。
それでもなお「大地の闇」の穴をこじ開けようと巨大化したが、キョウリュウシルバーとなったトリンも加わって遂に完成したギガントキョウリュウジンの「超獣電オールギガントエクスプロージョン」を真正面から受けて、「兄上ー!」と叫びながら爆散した。そしてそれと同時に「大地の闇」の穴も獣電竜達の力で塞がった。
そしてブレイブ46にて、闇時計の進行による「大地の闇」の再活性化によって再復活するも、「大地の闇」を破壊するべく、幽霊モンスター達を次々と退治していたトリンによって即座に倒された。
「兄上…!あいつです…!あの不良品が…大地の闇で反乱を…!」
一応立場上は、それまでに登場した戦騎達よりも上でカオスと対等の大幹部という立位置のキャラなのだが、作中での扱いは一般怪人と然程変わらず僅か3週で退場するという、あまり例を見ないレベルで不遇な幹部だった。
強さに関しても能力に関しても、彼は最初から最後までトリンの不良品だったのだ…。
余談
本編を改めてよく見れば分かるが、
・キョウリュウシアンとキョウリュウグレーに対しては、闇夜の中でトリンと同じ格好をしての不意打ち
・前述の「キョウリュウジャーを圧倒した」という経歴も、6人全員が大地の魔神ガドマ戦の直後であり、完全に体力が回復していなかったところに、背後からの奇襲攻撃を仕掛けたに過ぎない
というように、真正面から戦った描写が、自身がボコボコにされた対キョウリュウシルバー戦のみなので、もし彼が万全な状態のキョウリュウジャーと戦ったらどうなっていたかは不明。ここでも彼の強さには疑問が残ると言える。
尤も、実際に戦ったシアンのラミレスはマッドトリンの事を「恐ろしい相手」と評していたので、強い事に疑いの余地はない。ただ神官に相応しい実力と言える程かは不明。