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11点の女

じゅういってんのおんな

「11点の女」とは、東方Projectに登場する古明地さとりに関連してファンの間で語られている語である。原作のとあるシーンにおける、ルール無用のオーバースコアにして溢れ出る肯定の象徴が由来。さとりの姉妹関係から、「11点のお姉ちゃん」などとも。
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概要

東方Projectに登場する古明地さとりに関連してファンの間で語られている語で、『東方外來韋編』掲載のクロスレビューにおけるさとりの上限を超えた自己評価が由来。

これを元とする呼び方としては、本タグ名称にみる「11点の女」の他にも上記のような「11点のお姉ちゃん」など様々なものがある。

『外來韋編』のクロスレビューとさとりのレビューの特筆性

『外來韋編』のクロスレビューとは、作中の登場人物たちが主に他者(作中人物たち)について短いコメントと数値などを通して評価を送るというもので、作中の位置づけとしてはかつて起きたある一つの異変の際に博麗霊夢霧雨魔理沙をはじめとした面々が出会った存在達を振り返るというもの。メタ的には、各ゲーム作品などとして発表された際に同作中で登場するキャラクター達について一つの枠組みとして作中登場人物がレビューするというものである。

例えば最初のクロスレビューは『東方紅魔郷』に登場するキャラクター達の内で個別の会話があるキャラクターについて霊夢や魔理沙、十六夜咲夜らが評価しており、これは作中世界としては、「紅霧異変」の際に霊夢らが出会った面々を霊夢たちが振り返るというものとなる。

このとき咲夜は「紅霧異変」の際は異変を起こす側の関係者であり、本レビューでは霊夢や魔理沙とはまた違った視点から語っているなど、作中では語られなかった別の視点からのアプローチがなされることがあるのが、本レビューの特徴の一つでもある。

レビューの内、数値での評価の際は基本的には0点から10点の整数の範囲内で行われているが、整数の枠組みを維持しながらも常識にとらわれることなくこの数値的限度の慣例を打ち破ったのがさとりである。
またさとり本人の評価ではないが、同じ機会にマイナス方向についてもこれまでの慣例が打ち破られており、これもまたさとりについてのレビューでみられるものであるなど、さとりにまつわるレビューは同時に二つの、対照的な方向で異例のブレイクスルーをみることとなっている。

「11」

さとりが霊夢や魔理沙と並んでレビューを行ったのはさとりも住まう地霊殿を含む地底世界の面々についてであり、メタ的な視点では『東方地霊殿』に登場したキャラクターたちに対してである。さとりもまた『地霊殿』に初登場したキャラクターであり、さとりは自らに対しても評価を行っている。
レビューにおいて自己評価が行われることは先述の『外來韋編』の最初のクロスレビューである『紅魔郷』関連のレビューにみる先の咲夜のケースからもみられているもので、こちらは先例があるものである。

咲夜のケースを通しても得てして自己評価は高くなりがちなのであるが、さとりの場合はその傾向がとびぬけており、自身の評価数値について先の通り「10」が満点であろうところに「 11 」というおそらくは満点を超えたスコアを付けた。少なくとも、これ以前のレビューでは10が最高点である。

地底世界は地上とはまた異なる独自の文化や価値観をもつ世界ではあるが、それにしてもこのルール無用ぶりはファンの間でも驚きをもって迎えられ、ここからさとりについて「11点の女」や「11点のお姉ちゃん」などの呼称が生まれていった。

さとりのレビュー

さとりが自らに付けた「 11 」のスコアの内容は、合わせて寄稿されているコメントに見ることができる。
同コメントによればさとりは自らの「 心を読む能力 」を極めて高く評価しており、心を読む力は相手を選ばず通用する「 最高の力 」としている。そして「 これ以上の評価は出来ない点数ね 」として「 11 」を示している。
別のレビュー部分において「 心を読む 」力を語るときにもこれを「 最高の力 」としており、さとりがこの能力を高く評価し、誇りとしている様子をみることができる。

暗い洞窟 」の中であろうとも、「 心を読むのに不都合はない 」という便利さも併せ持っている。

他者からのさとりへのレビュー

ただし、その高い評価は「心を一方的に読む側」の視点であり、「心を一方的に読まれる側」の視点ではその評価はまるで異なる。
それは同じくレビューを行っている霊夢や魔理沙からのさとりへの評価を通してみることができる。

魔理沙は「 心を読まれること 」について『地霊殿』などでの実体験を通してか「 こんなに居心地悪いとはな 」としており、さとりについて「 0 」と評価している。魔理沙が「 0 」の評価を示したのはさとりと同じ地底世界の存在としては黒谷ヤマメキスメ。このときのレビューの内容(「 病気を広める奴 」)から、主にヤマメについての評価と思われる。

霊夢もまたさとりについては辛辣な評価を行っており、特にこの際に霊夢はこれまでのレビューで前例のない「 -1 」の評価を送っている。評価がマイナスにふれることはこれまでのレビューでは見られなかったものである。もともと多くの言葉を寄せることのない霊夢であるがさとりについてはとみにコメントも短く、さとりに対する警句を発するのみとなっている。

このようにさとりの評価は自己と他者で極端に異なっており、評価点の観点ではいずれにおいてもこれまでの慣例の数値に留まらない双方向に限界を突破した点数がみられているなど、特筆的で異例のレビューとなっている。

ZUNは『地霊殿』にも登場する「 」について「 嫌われ者の象徴 」としたうえで、しかし、「 心を読める 」存在は「 鬼以上に絶対に嫌われちゃう 」存在で、「 嫌われ者のトップ 」ともしており(いずれも『外來韋編』)、本レビューの他者からの観点を通してもこれが現れるものとなっている。
他方で、では、その「 嫌われ者 」本人はどう感じているのかが語られたのもまた本レビューであり、交わることが困難な二つの異なる視点を知ることのできる貴重な機会ともなっている。

『外來韋編』より以前、「幻想郷縁起」(『東方求聞口授』のもの)に掲載された稗田阿求によるさとり評でもさとりが忌避される理由は「 心を読む能力 」にあるとしている。
一方で、さとりの「 心を読む 」能力については対談において阿求や豊聡耳神子がそれぞれが持つ能力との共通点などとともにその苦労にも想像を広げており、今日の幻想郷にはさとりについて、実体験も伴った共感を寄せることのできる可能性をもつ者もみられるようになっている。

加えて、地上と地底世界との交流が徐々に開かれてきている昨今においては互いに拒絶しあうばかりではなく部分的な交流を試みる動きもあり、この潮流に際してさとり側からのアクションと思しき様子も見られている。例えば地霊殿は旧地獄と合わせたツアー旅行の訪問地としてパッケージの一つとしても設定されており、地上で発刊される週刊誌創刊号に広告を出しているなどさとり側からの新しい歩みもみられている(『東方文果真報』)。

地底世界の面々へのレビュー

霊夢・魔理沙とさとりの評価の視点に違いに見る地上と地底世界の評価の違いは、さとりの自己評価を含めた、さとりに対するいわば縦軸のレビューに留まらない。
同じく地底世界の面々に対する横軸のレビューにもみられている。

地底世界とは、その構成の経緯や幻想郷との関係性から「 嫌われ者たち 」の住まう土地であるため、地上の観点と地底内部の観点で評価が異なることは充分にありえることであるのであるが、そういった視点の違いを踏まえ、またさとりにとって地霊殿の身内ともいえる面々を除いたとしても、さとりの地底世界の面々に対する評価は高い。
それはさとりが「心を読む」ことで相手の内面を知り、相手の心の奥の想いや本質を見ているところにも由来している。

これが最もよく表れているのが水橋パルスィに対するさとりからの人物評である。
霊夢や魔理沙はパルスィの行動や性格、他者との接し方もあって高い評価を見出しておらず、評価点もそれぞれ「 0 」や「 1 」と厳しいものであるが、他方のさとりはパルスィについて「 8 」の点数を送っている。
そしてパルスィの表面的な言動だけでは知ることのできない「 心の奥底 」に実はどんな思いがあるのかについて触れ、「 みんなが思っているよりもずっと優しい子よ 」としている。
なお、メタ的な視点ながらZUNはパルスィについてキャラクター造形の点でもさとりと特別な繋がりがあるとしている(『外來韋編』)。

また、星熊勇儀については霊夢や魔理沙がその友好性やとしての力などを通して比較的肯定的な評価を示しているのに対し、さとりもまた決して悪くない評価であるもののより勇儀の内面に踏み込んでレビューを行っている。その内面を知るさとりによれば、勇儀は「 不器用な生き物 」。これは勇儀の心を読んださとりならではの観点である。

この他、制度的に分断され地理的にも限定的な接続となっている地底世界への外部からの要らぬ侵入を防ぐ存在としてのヤマメやキスメ(二人で一つのレビュー対象)についても高く評価しており、評価点としては「 10 」(「 11 」の異例を除けば最高点)の点数と、あわせて感謝の言葉も送っている。
ヤマメとキスメについては霊夢・魔理沙はともに「 0 」の評価点で、その内容も辛辣なものでもあり、この両極端な評価の違いは地上世界と地底世界の視点の違いもまた如実に表われている。

またヤマメとキスメについてこのときさとりは「 絶対的に嫌われる能力がプラスになることもあるのよ 」ともしているが、これは「嫌われ者」である「サトリ」であるさとりの能力やさとり個人の歴史も同時に彷彿とさせるものでもある。

さとりにとってはペットである火焔猫燐霊烏路空についてもさとりからは両者ともに「 10 」の評価点が示されており、同時に、霊夢や魔理沙では知ることのできない日常を通した普段の二人の様子が語られている。同コメントからは両者もまたさとりを慕っている様子もみられる。

このようにさとりは心を読む能力を持つ自らを筆頭に、同じ地底の面々やさとりにとって身近な、心を読む能力を嫌わない存在達に対してポジティブなレビューや一枚上手を行くようなレビューを寄せているが、一人だけさとりのレビューのテイストが異なる者がある。
それがさとりの妹である古明地こいしへのレビューである。

古明地こいしへのレビュー

こいしの動向はさとりも把握し切れておらず、さとりの心を読む能力は心を閉じたこいしにも通じないこともあり、さらには心を閉じたためにこいし自身も自らの挙動の詳細を把握できなくなっているため、こいしの無意識的な行動の予期は難しい。
さとりはレビューにおいて、こいしについて姉として「 いつも心配 」としており、深く気にかけていることを語っている。

同時に、「 最高の能力 」である「 心を読む能力 」を使わないことについても「 残念 」としており、レビューを通してはこいしに対するさとりの姉としての心配と同じく「心を読む能力をもつ者」としてのいくらかの歯がゆさが語られるものとなっている。こういった深い心配や能力を閉じてしまった残念さの想いのためか、さとりからのこいしへの評価点は「 7 」。

ただしさとりは単に心配を傾けるばかりでなく自らも行動を起こしており、こいしの様子について尋ねるべく地上を訪れたりもしている。
例えば聖白蓮によればこいしを探しに「 お寺 」(命蓮寺。こいしはここに在家で入信している)を訪れているようである(対戦モード・対こいし勝利セリフ、『東方憑依華』)。八雲紫もまたさとりが心配しているとこいしに語っている(対戦モード・対こいし勝利セリフ、『憑依華』)。
ただし茨木華扇はさとりが地上に出ていることを知らない様子であるので、さとりの活動範囲は地上の幻想郷全域というわけではないようである(対戦モード・対こいし勝利セリフ、『憑依華』)。

なお、同じくこいしについての魔理沙のレビューでは「 組んでみると素直で扱いやすい奴 」との評価が語られており、さとりの評価よりも高い「 8 」の評価点も送られている。
この地上での交友関係についての妹の身をなにより案じるさとりの心中や如何に。

関連タグ

東方Project 東方外來韋編
古明地さとり

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