ぼくが勝ったらつきあってもらえますか!?
ストーリー
2007年、逢羽市(あいばし)に住む16歳の高専生「仁村桐生」は、超高速通信回線を使用してバーチャルパペット(VP)と呼ばれるロボット同士で対戦する業務用体感型バトルゲーム「デンジャープラネットIII(DP)」にてスペシャルAランクパイロットに位置する近隣では名の通ったプレイヤーだった。
ある日、親友の倉田大輔と共にDPIIIをプレイしていた桐生は、超巨大なVP「ベンケイ」を駆るTAKAと言うパイロットと戦った。諸事情により愛用のVPではなかったとはいえベンケイにまったく歯が立たなかった桐生は、ベンケイがエントリーしていたゲーセンにてTAKAこと女子校生「高原彩理」と出会い、DPで一騎打ちして勝ったらつきあうと言う約束で彩理のベンケイに再挑戦した桐生は、装甲をほとんどはずしたスピード重視のオリジナルVP「九郎」でバトルに挑み、からくも勝利する。
その後、ハイアームズ兄妹や桐生の父といったライバル達との戦いや、DPを作り上げて亡くなった彩理の兄によりベンケイに仕込まれていたDPのマスターシステムを破壊するプログラムが起動した事件等を経て、大輔や桐生の通う国府高専のビデオゲーム同好会の会長「長船悠樹」、副部長の「任谷篤志」、後輩の「木戸初利」らと共に、彩理の母の会社で著名なVP制作メーカー「イーディス」でオリジナルVPの開発に携わる中、バーチャルではないリアルなロボット開発の道へと桐生は進む事を決意する。
桐生と彩理のゲーセンで生まれた恋の行方はどうなるのか。
概要
1992年に月刊アスキーコミック11月号に掲載された、桐生と彩理の最初の戦いを描いた「BREAK-AGE 2007」が好評をうけて長期連載作品となったもので、アスキーコミックの休刊後は、コミックビームに移籍して連載を続け、1999年に完結した。
物語は、連載当時に日本に輸入されていた3D対戦ゲーム「バトルテック」を元ネタに、専用の高速回線で全世界のゲームセンターをマスターシステムと接続させた大型筐体を使用する対戦ゲーム「デンジャープラネット」を楽しむ工業系高専生男子と生粋の女子校女子の恋愛や日常、そして陰謀に巻き込まれながらも対処しつつ成長していく姿を描いている。
※作者のこだわりか全ての登場人物にフルネームと生年月日と血液型が設定されている。1コマしか出てないんじゃね?な人まで。
2007年を舞台にしつつも、連載自体は1990年代だった為、
- デンジャープラネット用の専用回線がISDN。
- キャプテンシステムが情報端末として利用され続けている。
- パソコンがマルチタスク前提のOSでは無い(いわゆるDOSベース)。
- Eメールのアドレスのフォーマットが、実在のものと異なる。
- VPのデータやDPの対戦成績はMOに記録する。
といったローテクが残っていたり、
- 大学のネット受験が可能。
- Eメールがボイスメールや動画メールに対応
- 新聞が電子データで購読可能
といった先進的な面が見られる。
本編の他に、馬頭ちーめい監修による小説作品が数作出版された他、本編完結後に1999年から外伝にあたる漫画「ボトルシップトルーパーズ」が連載されたが、2000年3月号で休載。1巻は発売されたが、その後は連載が止まっていた。2006年4月になって、完全版として発売されて完結した。
また1999年にはOVAがリリースされている。
※現在は、絶版マンガ図書館にて、外伝含む全ての単行本と小説が公開されており、無料会員登録すれば誰でも読める。
デンジャープラネット
本作の根幹を担っているとも言える大型筐体を使用した業務用通信対戦ゲームで、2002年のリリース以降、日本全国規模でゲーセン間に高速回線を張り巡らした事もあって大ヒットし、2007年段階ではバージョン3の「デンジャープラネットIII」が稼動している。通称「DP」。
開発及び基本設計はDPの開発元であるデッガー社に所属していた「ディーター・高原」によるもので、デッガーだけでは全国規模の展開が望めなかったことから、デッガーが世界的なアミューズメント企業コニー社の傘下に入る事で、大ヒット作品となった。
日本全国及び世界レベルでゲーセン同士が、TOWERと呼ばれるマスターシステムとつながっており、使用が制限される設定の武器や、設計上ありえないスペック設定になってたり、現実世界とほぼ同等の物理法則を著しく無視する設定のVPは、マスターシステムにはじかれてしまう為、ベンケイやクリムゾンの様な例外を除き、ゲームバランスはそれなりに良好に保たれている(初心者狩りの描写もあるが)。
ゲームそのものは、星間戦争における人型巨大メカ(人型でなくても良い)「バーチャルパペット(VP)」同士が戦うバトルアクション系のゲームで、リアルタイムレンダリングの3DCGで描画される。また、ゲーム内の状況にあわせてコクピット内のプレイヤーが本当に気持ち悪くなることもあるぐらいに筐体が動いて加速度や振動を再現しているため、プレイヤーはバイタル測定用のジャケットとヘルメットを着用し、シートベルトを装備しないとゲームに参加出来ない。緊急用の酸素マスクも用意されていたり、オフィシャルアイテムに長期戦用のドリンクがあったりすると言う現代の業務用ゲーム機では再現不可能な事が行われている。ちなみにお子様用にカスタマイズされた筐体が激しく動かないバージョンでもプレイ可能。
ゲームに使用するVPは、デッガーや他のソフトハウスからリリースされた既製品は元より、既製品を専用ツールを使用して改造したVPや、ツールで全て自作した完全ハンドメイドVPまで使用できる。既製品のVPの改造でもスペックを要求する場合は、パーツを取捨選択するレベルにとどまらず、ネジ1本単位から材質を含めて設計する事が出来る。その為、高度な改造には高度な工学知識が必要となる。また、自作したデータはコニーパレス(コニー社が経営するアミューズメント施設)に設置されたコンバータでDP専用のデータカードに書き込む必要があり、この際に容量やスペック等がマスターシステムの裁定にひっかかった場合はゲームで使用できない。
プレイヤーは、ノービス(N)からスタートして、B→A→SA(スペシャルA)とランクアップしていくシステムが導入されており、バトルの際にランクの近いもの同士が戦う事になる設定で行わる場合もある。また、夏休みには「サマーグランドバトル」と言う全国大会が開催されており、各地域の予選で一位をとった者達が全国一位を目指して競い合う。
ゲームや大会の進行役として、
- No.2「上月籠夜」
- No.3「茅茉莉」
- No.4「アーシニー神崎」
- No.5「リンディーン」
- No.13「ミリアム・サンダース」
- No.15「本田原よね」
- No.23「シャーリー・オブライエン」
ら、デッガーCGガールズと呼ばれるリアルタイムレンダリングで描画されるCGの女性アシスタントが登場する。
登場人物
- 仁村桐生(にむら きりお)
CV:鈴村健一
本作の主人公で、登場時16歳の国府高専1年生。電子工学科に在籍。ビデオゲーム同好会所属。
1991年4月26日生まれの牡牛座で血液型はB型。パイロットネームは「KILIO」。
父は仁村哲東(にむら てつはる)、母は仁村美鈴(にむら みすず)。
のんびりしている時もあるが、幼い頃から父親に鍛えられたゲーセン小僧で、デンジャープラネットもまだ小学生の頃からプレイしている。
2007年時点でスペシャルAランクのパイロットとなっており、VPもカスタム機を愛用するヘビーユーザー。
ひょんなことから高原彩理のベンケイと戦って敗れ、九郎を開発して再戦して勝利する。その後、勝利の報酬として彩理と付き合う事に。
身長も低く童顔な為、父のいきつけのシトラスハウスでバイトする事になった際は、女装させられたのだが、化粧のノリが良く、肌もきれいだと女性陣(精神的な意味での女性含む)から高い評価を得ていた。
彩理の1000機撃墜の現場に居合わせた事でマスターシステムダウンを体験したり、その後Bモジュールを発見したり、彩理が大学に入学後は彩理の母の会社であるイーディスでVP開発のアルバイトを行う等、VPとの関わりが深くなっていくにつれ、CGではなくリアルのロボット開発の道に進む事を志望するようになる。
ちなみに名前の元ネタは、作者である馬頭ちーめいの息子「桐生(きりゅう)」くんである。
- 高原彩理(たかはら さいり)
CV:山崎和佳奈
本作のヒロイン。登場時17歳で新屋敷女学院に在籍。
1990年9月13日生まれの乙女座で血液型はO型。身長161cmで上から87・56・89。
パイロットネームは、小さい頃は「SAIRI」を使用していたが、本作スタート時点は「TAKA」。
考古学者の高原誠一郎と、ドイツ人の母エーファの間に産まれた日独ハーフの一人娘。
生粋のドイツ人の兄ディータ―にまとわりつき、ディータ―の職場であるデッカー社にいりびたってはデンジャープラネットのテストパイロットをしていた為、パイロットとしての技量は高い。教え方も上手いらしい。
大切な兄の病死後はデンジャープラネットから離れていたが、兄の死後に時限式に送られた誕生日プレゼントのオリジナル・ベンケイをDPIII用にマイナーダウンしたベンケイを使用して1000機撃墜を目指し現役復帰。桐生の九郎に土をつけられるまではバトルロイヤルで無敗を誇った。
1000機撃墜を達成した際に、兄が仕込んでいたウィルスが発動してマスターシステムをダウンさせると言う事件を起こすも、桐生とトーマスにより事無きを得る。
桐生に敗れて以降は、東海林にいじられる程のプラトニックなつきあいを続けると共に、「勝ったらつきあう」と言う約束が反故にならぬよう、桐生とは対戦しないようにしていた。
大学進学後は、母が兄の退職金と保険金を元に立ち上げたVP製作会社イーディスの役員になり、桐生達を招いてオリジナルVP開発の指揮をとった。
最終回の最後で、後に桐生と結婚して息子の草太(そうた)と娘の羽生(はねい)を授かっていた。
- 倉田大輔(くらた だいすけ)
CV:上田祐司
桐生とは腐れ縁の中の同級生。国府高専電子工学科に在籍。ビデオゲーム同好会所属。
1992年2月6日生まれの水瓶座で血液型はA型。パイロットネームは「DAI」。
両親の他に、忠輔と章輔と言う弟が二人いる。身長は183cmで桐生と並ぶと凸凹コンビ状態。
桐生とは幼稚園の頃からの付き合いと言う幼馴染で、学校は常に同じな為、とある理由により桐生が荒れていた中学時代の事も知っている。
つかず離れず絶妙な位置で桐生の側に立つ最高のタッグパートナーで、デンジャープラネットでも、桐生と組んで主にサポートをしながら対初心者狩りをしたりしていた。
戦績的には目立ったものがなかったが、物語最終盤に愛機サインボルフでネリーを倒し地区優勝した。
- 木戸初利(きど はつとし)
桐生の2年進級時に神戸から来た転校生。
1993年1月1日生まれの山羊座で血液型はO型。
愛称は、初利(はつとし)→初利(うぃり)→ウィリーを経た「ビリー」で、パイロットネームも「BILLY」。
グリーナーと言うシングルアクションの銃一丁なガンマン風のVPで戦うが、神戸時代は地区優勝を飾った事もある腕前を持つ。
元々、スペシャルAランクの桐生と戦いたいだけだったが、策略により負けたらビデオゲーム同好会入りが賭けられ負けてしまう。当初はいやいやなところがあったものの、様々なイベントを経て本人が一番染まり、イーディスでのアルバイトの際は天国な環境に居られることに感謝していた。
登場当初は、ハカイダーの様なライバルキャラになる予定だったが、性格の良い関西弁キャラの宿命がすぐに桐生と仲良くなってしまう。また、桐生に猛烈アタックをかけながらも報われない有珠を気遣った事からつきあいに発展した。
なお、ベンケイにボコボコにかわいがられて以降、彩理の事は「アンタ」から「姐さん」と呼ぶようになった。
- 長船悠樹(おさふね ゆうき)
CV:子安武人
国府高専機械工学科に在籍する桐生の先輩で、留年を繰り返すモラトリアン生活により2007年時点で21歳。
1985年7月13日生まれの蟹座で血液型はAB型。パイロットネームは「PETER」。
国府高専2年時にビデオゲーム同好会を発足して会長となる。その為、皆からは会長と呼ばれる。
基本的におちゃらけた軽い性格をしているが、「ゲームは1日1時間」をモットーにしている。
4年生以降は私服通学と言う事で普段は着ぐるみを着ている。もちろん着ぐるみのまま授業をうけている。
機械工学の専門家と言う事で、愛用の着ぐるみは温度調整機能完備で、ド近眼と乱視と言う弱点も着ぐるみに内蔵した視覚補助機能でクリアしている。
ビデオゲーム全般に造詣が深く、デンジャープラネットも初期からのヘビーユーザー(SAランク)で高い操縦能力を持っている。
- 任谷篤志(とうや あつし)
CV:飛田展男
国府高専の電子工学科に在籍する桐生の先輩で、登場時17歳。ビデオゲーム同好会の副会長を務める。
1990年6月18日生まれの双子座で血液型はAB型。パイロットネームは「A.T.(アーテー)」。
姉と妹がいるお寺の長男で、早くに母を亡くした事から、実家の家事全般を切り盛りしてきた。しかし寺を継ぐ気もなければ実家に未練もなかった為、国府高専入学を機に実家を出て寮で暮らしている。
品行方正・学業優秀・茶道に三味線にバイオリンを嗜み槍術に長け・家事全般OKと言う完璧超人。
ビデオゲーム同好会の副会長として同好会の運営を一手に引き受けている他、勝手に部室を掃除している。
デンジャープラネットではSAランクの腕前を持っているが、本編では会長の長船のサポートに徹している為、単機で活躍する事は無い。
- 東海林亜紀子(しょうじ あきこ)
CV:高田由美
新屋敷女学院に在籍する彩理の同級生で、いろいろあって友人のいない学校に入学した彩理に対して遠慮なく声をかけて以降、女同士の友情で結ばれた無二の親友となる。
1990年10月8日生まれの天秤座で血液型はB型。身長170cmで上から89・59・90のナイスバディ。
気風が良くさっぱりした姉御肌な性格で、同級生以外に下級生からも厚い信頼をうけている。
デンジャープラネットはやらないが、コニーパレスでアルバイトしており、オペレーターの制服姿をちょくちょく見せる。
- 山科有珠(やましな ありす)
新屋敷女子中学に通う女子生徒で、パイロットネームは「ALICE」。
1994年3月3日生まれで血液型はB型。
からまれていたところを助けてくれた桐生に一目惚れしてしまった事で、桐生の気をひく為にデンジャープラネットを始める。
毎日のバトルロイヤル通いでDPの腕は上達し、リアルでも、彩理やジェラルディンと言う高い壁の存在に気後れせず猛アタックを続けた。
しかし結果にはつながらず、泣いていたところに気にかけてくれたビリーと良い仲になる。
1989年3月14日生まれの魚座で血液型はAB型。パイロットネームは「THOMAS」。
イギリスはウェールズで財閥ハイアームズ家の総帥家の長男で、14歳でブリッジス工科大学に入学し、18歳で博士課程に入った天才。
どれくらい天才かと言うと、桐生の九郎を見ただけで目コピできるレベル。
サラサラの金髪ストレートがまぶしい美青年だが、性格は少々ひねくれている。
デンジャープラネットでは、妹のジェラルディンとコンビを組んでサマーグランドバトルに優勝している腕前。しかも愛機のゴールディは射撃兵器を持たない近接戦闘専用機と言うピーキーな機体ながら、ベンケイを翻弄する程のトーマスのテクニックによりかなりの強さを誇る。
妹のジェラルディンと共に日本に視察に来た際に桐生らと知り合い、その後いろいろあって縁が続く事になる。
1994年11月7日生まれの蠍座で血液型はB型。パイロットネームは「GERA」。
トーマスの腹違いの妹で、天才の兄といつもならんでいられるよう勉強でもデンジャープラネットでも努力を重ね、兄と同じ14歳でブリッジス工科大学に入学し、デンジャープラネットでも、コニーパレス・ブリストル店初のSAランクパイロットの腕前を持つ。
VPのアシュレイも兄のVP同様、射撃兵器を持たない超近接戦闘型な為、ジェラルディンの操縦能力の高さがうかがい知れる。
高校時代に日本に短期留学した後、ブリッジス工科大学から逢羽工科大学に留学した。
初恋の相手である桐生の事が大好きだが、大企業を経営する名家の娘ゆえに結婚の自由が無い事を理解しており、せめて日本にいる間は自分の好きなようにしていきたいと考えている。
2008年から新屋敷女子に留学してきたアメリカ人で、黒をイメージカラーとしたラテン系人種の女性。
1991年4月16日生まれの牡羊座で血液型はO型。愛称は「ネリー」。
大輔のいとこが師範を務める剣術・己蒼流を小さい頃から学んでおり、日本語も武士言葉を話す。
デンジャープラネットは精神修養を目的に始めたらしく、パイロットネームの「LEN」は和名の「煉」からとっている。
ジャパニーズブレード2本のみと言うピーキー設定のVP黒曜丸を愛用しているが、ネリーの持つ高い剣術能力がそのまま操縦能力につながっている為に無茶苦茶強く、接近戦のみで作中で数少ない九郎に完勝している。
ビリーで失敗したハカイダー路線のライバルキャラ2号として登場したが、性格に悪いところが無くどちらかといえば作中でも屈指のお淑やかな人物(時に行動的になるが)な為、当初の路線通りにはいかなかったものの、桐生が九郎をカスタムする際に、コニーパレスで対戦する仲となった。
登場VP
- 九郎(CROW)
攻撃力 | C | 防御力 | D | 機動性 | A | 操縦性 | D |
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桐生が駆るVP。機体名は対ベンケイ用と言う事で源義経からとった。
イーディスの名作VP「ゴブリン」をベースに、桐生が先輩達の力も借りながら組み上げたVPで、装甲が非常に薄く背骨が剥き出しと言う骨格標本の様な外観をしているが、かわりに「当たらなければどうということはない」ばりのヒット&アウェイを得意とする。
後に数度改造が施され、ジャパニーズブレードを装備して以降はサムライ風のデザインになり、Ver.4ではさらに洗練された外観(でもやっぱり骨格標本レベルに装甲は薄い)にスペックも上昇。最終的にはベンケイと合体して飛行能力と超火力を得、プロの開発者陣からも良い意味で呆れられる高性能VPとなった。
後にビデオゲーム同好会の面々によって本機をベースとしたVP『鴉』が開発され、イーディス社から発売されている。
- 弁慶
攻撃力 | A | 防御力 | A | 機動性 | B | 操縦性 | D |
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彩理が駆るVP。
元々は病床の兄ディータ―が彩理の為につくったフルハンドメイドのVPで、マスターシステムの設計者であるディータ―によりマスターシステムの癖を利用して設計された超高性能な機体。
4つの脚で支える程の巨大なボディながらも10基の大型バーニアで高速移動が可能な上、両腕の大型キャノン砲やミサイル等の武装の数も多く、さらには上半身と下半身を切り離して上半身だけで飛行する事も可能と言う、桐生たちから見れば完全にオーバースペックなVPな上に、デンジャープラネットのデバッカーとして鍛えられた彩理のテクニックが加わり、バトルロイヤルで無双していた。しかしこれでも実はオリジナルのベンケイはマスターシステムが受け付けず、彩理によりスペックダウンされていたと言うのが恐ろしいところである。
後に、彩理がベンケイで1000機破壊を実現した際に、内蔵されていたマスターシステムをハッキングするプログラムが作動。TOWERが機能を停止する事件を起こしている。その際、ベンケイの1000機撃墜の場に居合わせていた九郎のディスクに残されていたデータから、Bモジュールと呼ばれるベンケイを動かすコアとなるモジュールが発見された。
また、パイロットの操作を受け付けなくなるモードも搭載しており、彩理を載せたままディータ―の亡霊が操作して九郎と戦った事がある。
- サインボルフ
攻撃力 | C | 防御力 | A | 機動性 | B | 操縦性 | A |
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倉田大輔のVP。
デッガー社のボルゾイをカスタムした機体で、桐生と共に幾度も戦った。
九郎と異なり厚めの装甲を持っているが、よく撃墜される。
- グリーナー
攻撃力 | C | 防御力 | C | 機動性 | C | 操縦性 | C |
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ビリーのVP。
テンガロンハットにボロボロのマントに足には拍車と、西部劇のガンマンな姿をしたフルハンドメイドVP。
機体性能がそれほど高くないうえに、武器はシングルアクションの銃一丁と言うピーキーな設計だが、ビリーの射撃能力の高さにより、2007年のサマーグランドバトルでは当時すんでいた神戸で地区優勝している。
もっとも、ベンケイと一騎打ちになった際は、手足もだせずに言いようにかわいがられていた。
ちなみに「グリーナー」とは「未熟者」と言う意味だが、ビリー曰く、グリーナーはこれで完成型との事。
- トリックスター
攻撃力 | C | 防御力 | A | 機動性 | B | 操縦性 | A |
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マントに包まれたてるてる坊主と言う天の川チョップ1号と並ぶネタ機体な外見をしているが、中身は大型の鎌を武器とするまっとうなデザインのVPが隠れている。
マントの額に漢字一文字が描かれているが毎回変わる。
実は複座対応機で、会長と任谷の二人で操縦する。
元々、対クリムゾン用の会長と任谷が開発したVPとあって戦闘能力は非常に高い。
こらそこ「マントに使う演算部分をもっと別なところに使えばさらにつよかったんじゃね」とか言わない。ロマン、ロマン。
- ゴールディ
攻撃力 | C | 防御力 | B | 機動性 | B | 操縦性 | D |
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トーマスのVP。
馬の頭部に逆関節の脚と言う特徴的なシルエットをしており、武器はベンケイの装甲をも貫く火薬式のバンカーランス。
作中ではカラー絵で登場する機会はなかったが、設定色は金色との事。
- アシュレイ
攻撃力 | C | 防御力 | B | 機動性 | C | 操縦性 | C |
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ジェラルディンのVP。
バスターダソードを持った騎士の様な外見をしており、元々はトーマスがハンドメイドで組み上げたものにジェラルディンが改造を施している。
- 黒曜丸
攻撃力 | C | 防御力 | B | 機動性 | B | 操縦性 | B |
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ネリーのVP。
アメリカ製のジェロニモと言うVPを侍武者風の外見にカスタムしたVPで、武器はジャパニーズブレード2本のみ。
ゴールディやアシュレイ同様、完全に接近戦専用だが、射撃能力のある九郎と戦って首をはねて倒した事があると言う作中でも数少ない九郎に勝った機体。
- 天の川チョップ1号
攻撃力 | A | 防御力 | A | 機動性 | A | 操縦性 | A |
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作中に登場する中では(ネタ的な意味で)最強と言われているVP。設計者は桐生の父である哲東。
ふざけた外見ながらも、蛇腹関節と言う容量を食う設計ながら手足が自在に伸縮すると言う超性能を誇り、腹部には1トン爆弾を搭載している。
ただし、作中では一度もその最強なところを見せる事はなかった。
関連タグ
- ブレイクエイジ
- 馬頭ちーめい
- 仁村桐生 高原彩理 倉田大輔 長船悠樹 任谷篤志 木戸初利
- トーマス・ブライアン・ハイアームズ ジェラルディン・フレデリク・ハイアームズ
- 東海林亜紀子 山科有珠 エレノア・キャンベル
- 天の川チョップ1号
- ボトルシップトルーパーズ イマジネーションブルー ムーンゲッター ロアゾオブルー
- わんぱくこぞう
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