概要
韓国特殊戦司令部はK1機関短銃に代わる新たな機関短銃を要求した為、2020年にトライアルが行われた。
その結果提出されたのがS&TMotiv社のSTC-16とこのDASAN社のDSAR-15PCだった。
K1、K2、といった代表的な銃を製造した韓国軍の銃シェアの8割を占めているS&T側が採用されると思われていたが、正式に発表された際に採用されたのはこちらであったため韓国国内には衝撃が走った。
HK416の製造に携わった銃器設計者ロバート・ハートがSIGに転職し、クリス・シロイスと協力してさらに改良したSIG516を作った。その後2人がアラブ首長国連邦のカラカル・インターナショナルに転職し、HK416とSIG516を元に開発を行ったのがCAR-816である。本来そのままCAR-816をライセンス生産したものをトライアルに提出する予定だったが、トライアルの条件に「純国産」が追加されたため、DASAN社が自社のDSAR-15にCAR-816のノウハウを基にしたガスピストン方式への改良を施したものがDSAR-15Pであり、それをさらに銃身を短くしたものがDSAR-15PCである。そのため、この銃はHK416のひ孫であるともいえる。
また、重量は基にしたCAR-816より100g程度軽量であり、銃身寿命は二万発である。
特殊戦司令部は3年の開発期間と1年の調査を行い、2024年には「K16機関短銃」として採用される予定である。
上記の通り、K1と同じくこの銃はサブマシンガンとして扱われている。(韓国では機関短銃はサブマシンガン、カービンライフル両方を表す単語である。)
採用された主な理由としては上記のHK416とSIG516は既に韓国軍特殊部隊に採用されており、ガスピストンAR-15にはしっかりとした実績と信頼性があったことと、S&T社のSTC-16にはボルトフォアードアシストが無かったことが挙げられる。
しかし………
2021年に機密漏洩が判明し、採用が白紙撤回されてしまった。
DSAR-15PCの代わりに多くの部隊で採用実績のあるSIG SAUERのMCXが候補に挙がっている。