概要
正式名はロシア連邦軍参謀本部情報総局、旧ソ連時代から存在する組織で、当時のKGB同様スパイ活動が主な任務。特殊部隊スペツナズも管轄。つまり軍事スパイのトップ。実は軍の一部署にすぎないので名前がコロコロ変わっているとのこと。
英語読みはグルー、ロシア読みはゲーエルウー。
元ロシア外交官の佐藤優氏曰く「プーチンですら実態を掴んでいない謎の組織」。
著名なGRU出身者
- ビクトル・ボウト⋯武器商人。元幹部とされアフリカの紛争地域への武器売却に関与したと言われている。08年タイで逮捕され、12年武器密売の罪で禁錮25年の判決。22年ロシアで収監されていた女子バスケ選手と交換でロシアに送還。
- セルゲイ・スクリパリ⋯2006年イギリスのスパイ疑惑で禁錮13年。10年米露スパイ交換で米に引き渡され英に亡命。18年娘と共に暗殺未遂
- ヴィクトル・スヴォーロフ
⋯本名ウラジーミル・ポグダーノヴィチ・レズン。イギリスの作家、歴史家、1947年海軍軍人一家に生まれる。68年チェコスロバキア占領に参加。70年軍事外交アカデミー卒業後、GRU中央機構の第9局で勤務。74年在スイスソ連代表書記官補になる
78年レズンは家族と共に失踪。直ちに捜索願が出されたが、スイス当局はレズン一家がイギリスに亡命したことをソ連側に伝えた。ソ連はレズンの父親を通して説得を試みたが、失敗に終わった。その後、祖国反逆の罪で欠席裁判で死刑を言い渡された。代表作に『GRU―ソ連軍情報本部の内幕/出川沙美雄訳・講談社』など。
関わった事件
- ボガチョンコフ事件⋯97年海上自衛隊の三佐がロシアに軍事機密を売却。
- ヴルビェティツェ弾薬庫爆発事件⋯14年チェコ