HITMAN
ひっとまん
『HITMAN』はIO Interactive社のTPSゲーム。
『METALGEAR』に代表されるステルスアクションゲームで、プレイヤーは沈黙の暗殺者(サイレントアサシン)Agent47を操作し、依頼された暗殺任務を遂行していく。
当初はアイドスから発売されており、2009年以降は同社を吸収合併したスクウェア・エニックスが販売していたが、2017年にIO Interactiveがスクウェア・エニックスから独立し、シリーズの版権もIO Interactive自身が保有することになった。
一時期はワーナーブラザーズから発売されていたが、現在はIO Interactiveが自社販売している。
病院で目覚めた男。彼には記憶が一切なかった。男は「父」と名乗る謎の男の声に導かれ、病院の地下施設から脱走する。その後、彼は生き延びるために「47」として秘密組織「ザ・エージェンシー」より命じられる任務を遂行し続ける。何故か体が覚えている殺しの技術を頼りにあらゆる困難な任務を完璧に遂行する47。彼はやがて自身の出生の秘密を知ることとなる。
伝説と言われるまでになった47。しかし彼は自分の存在に疑問を感じ、組織を脱退して修道院で贖罪の日々を送っており、恩師であり友人の神父の下で庭師として働いていた。しかし、47を知る者が神父を誘拐した。47は彼を救うため組織に救出を依頼した。組織がその代償としたのは47が任務を遂行することだった。
パリでの任務を終えた47だったが、何者かの襲撃を受け重傷を負う。組織に裏切り者がいると考えた47は命からがら滞在するホテルに辿り着いたが、意識を失ってしまった。そんな中、彼の過去がフラッシュバックする。
取材のため元FBI長官を訪ねた雑誌記者。元長官は最高の暗殺者47が実在すると語った。47を都市伝説と考え信じようとしない記者に対し、彼は数日前の副大統領暗殺事件と47の関係を話し始めた。
47に過酷な任務が下った。それは今までサポートしてきた仲間であるオペレーター、ダイアナ・バーンウッドの暗殺だった。暗殺の際、死の直前に託された最後の任務を遂行するため、彼女の死の真相を探るため47は組織を離れる。
これ以降の三部作はリブート作品であり、過去作との繋がりは無いと思っているユーザーもいるが、実際にはHITMAN™のディレクターを務めたChristian Elverdam氏がE3 2015のインタビューにて「時間軸は、基本的に『アブソリューション』と同じ世界の中で描かれていまして、何年か後が舞台となっています」と明言しているため、過去作からストーリーは続いているというのが公式見解である(ICAの設定など過去作と異なる箇所もあるが、元々本シリーズはキャラの名前などの設定が続編で変化することは珍しくない)。
World of Assassination
47はダイアナと名乗るオペレーターの手引きによって最終テストに合格し、ICAの暗殺者として承認される。以後彼女と共に20年間任務を遂行する。今日も47には暗殺の命令が下る。
47が遂行してきた最近の任務は全て、秘密結社「プロヴィデンス」の打倒を目論む謎の人物が関与して依頼されたものだった。
完全中立を標榜するICAは依頼以外で誰かに利用されたりすることを良しとしない。
「影のクライアント」と仮称したこの人物の手掛かりを掴むために、47とダイアナは一時プロヴィデンスと協力して調査を開始する。
遂に「影のクライアント」と接触した47は、彼が自身の幼年時代の親友であり、プロヴィデンスを倒すために共闘を誓った相手であることを思い出す。
47とダイアナは一旦ICAを欺いて影のクライアントと協力し、プロヴィデンスの最高幹部「コンスタント」を捕らえることに成功する。
コンスタントから得た情報でプロヴィデンスの支配者である3人の「パートナー」の居場所を突き止めた47と影のクライアントは、復讐を果たすべくパートナー暗殺に赴く。
しかし一方で、その油断を突いたコンスタントには逃げられてしまう。ダイアナは逃亡したコンスタントの行方を追っていたが、そんな彼女にコンスタントからの連絡が入ってくる……
プロヴィデンスと影のクライアントを巡るHITMAN三部作完結章。
International Contract Agency(国際契約機関)
主人公である47が所属する秘密組織。略称はICA。単に「組織」(エージェンシー)とも呼ばれる。
組織のリーダーや本部は未だに登場しておらず、本シリーズでも最も謎だらけの組織である。中国の重慶に隠しているメインサーバーや、モロッコのタンジェ沖に停泊する作戦基地として運用されている大型船などは登場している。
クライアントからの依頼に基づき暗殺等の任務を遂行する。完全中立を原則とし、通常は権力には加担しない。間接依頼(例えばAという人物がBという人物を殺害したいのであればAがICAに依頼するのが通常である、しかしBに恨みを持つCにICAを紹介する事でAは表に出ず暗殺依頼を達成することができる。短期間で複数回の依頼をすれば目的が漏れやすくなるし、かかる費用も莫大になるが、ソレら全てを「ターゲットに生きていられると不都合な誰か」に肩代わりさせられる、つまり黒幕にタダでこき使われているのと同義になるのである)等によって特定の個人の私兵にされている疑惑が浮上したり、特定企業や組織に対して依頼以外の何らかの意図を持って妨害工作をするために体よく使われている疑いがある場合、その人物を調査して悪質である場合は排除を行う。
但し「権力に加担しない」というのは政治関係の仕事はしないという訳ではなく前述通り「誰かの私兵として敵対陣営の人間を殺害したりはしない」という意味でしかないため、正式な依頼ならば元依頼主やリピーター等の重客でさえ暗殺する。
また「特定の事件の犯人の暗殺」が依頼で、犯人が名指しされていた場合等で「犯人は始末したがその裏にそれを唆した黒幕が存在した」等の事情が確認された場合、その黒幕の排除も依頼に含めて実行してくれる事もある。意外とその辺のサービスは良いようだ。
主人公。スキンヘッドに後頭部のバーコード(刺青)が特徴の人物。沈黙の暗殺者(サイレントアサシン)の異名を持つ超一流のエージェント。サイレンサー付シルバーボーラー(AMTハードボーラー)を愛用。
実はオルトマイヤーにより造られたクローン人間。非情の暗殺者だが、2作目においては罪の意識に悩まされ教会で贖罪の日々を送るなど感傷的な面も見せており、決して感情が無い訳ではない。
印象に残らない暗殺(サイレントキル)が得意分野で、計算し尽くされた「不幸な事故」や死体の抹消による「行方不明」で右に出るものはいない。…のだが、たまにかなりド派手な暗殺をすることがあるらしく、プレイ中NPCの警備員が同僚との世間話で話すことがある「元依頼主を襲った事故」や「とんでもない死に方(昼食後に嘔吐しはじめたと思ったら爆発でぶっ飛んだ挙句井戸にホールインワン等)をした依頼主」は大抵過去作においての彼のターゲットだったり、彼の赴いた舞台で実際に行える暗殺方法…というより、成功すると初回のみボーナスになる為一度は狙う方法である。
また、変装が得意かつ非常に多芸であり、DJやドラマー、カウンセラーや整備士、果ては料理人からファッションモデルまで、様々な分野でその道のプロと遜色ないパフォーマンスを発揮する事ができる。そのためターゲットは相手が暗殺者とすり替わっているとは思わないまま無防備に接近して、気が付いた時にはあの世に行くことになる。
…何故かシャーマンやインチキ宗教家の真似まで得意なようだが……
ダイアナ・バーンウッド
ICA(エージェンシー)に所属する女性オペレーター。47を無線でサポートする。
過去、両親を暗殺され、その直前に父が呟いていた「手を出せない相手などいない」をモットーにICAにて活動している。
また、その経験から法の外の正義を重要視しており、権力で罰から逃れた前科者や、現在進行形で法を犯している者を特に担当している。
「準備は一任するわ」
プロヴィデンス
各国・各界の権力者が所属し、世界を裏から牛耳っている秘密結社。一般人達が冗談交じりで口にする陰謀論や都市伝説に出てくる「見えざる手」そのものである。
3人組の大富豪「パートナー」が最高権力者であり、3人とも世間からは無名な富豪としか認識されていないが、実際には目に見えない形で世界中のほぼ全ての産業を支配しており、その財力と影響力により政界やテロ組織さえも意のままに動かす程の権力を有する。
既にプロヴィデンスの「工作員」が各所で大企業CEOや政府高官といった権力者として君臨しており、そんな工作員にパートナーからの指示を伝える「ヘラルド(伝令役)」が同じく各所に配置されている。ヘラルドは弁護士やアナリスト等が多く、一部例外はあれど工作員に比べるとNPCから"低レベルな役人"と評される者が大半だが(一般人から見れば上流階級には変わりない)、工作員はヘラルドの指示に基づき世界を動かしている。ヘラルドは工作員の権力維持のために不祥事の揉み消しや異常事態の調査なども行う。
ヘラルドのリーダーを務めるのは「コンスタント」と呼ばれる人物であり、パートナーの正体を知る世界で唯一の人物でもある。パートナーの監督下で組織を直接統括する役回りであるため、"最高管理者"とも呼ばれる。パートナーが株主で、コンスタントが社長と捉えれば分かりやすいか。
新メンバーの加入手順は不明だが、思想・能力などがプロヴィデンスにとって有益と見做された人物の元にヘラルドが派遣され勧誘が行われるらしい。起業したばかりの人物であっても、いずれ世界的な大企業に成長すると目された場合は勧誘が行われる。プロヴィデンスにとって重要な傘下企業や組織は必ずプロヴィデンス構成員がトップの座に就いているが、これら傘下組織の上層部であってもプロヴィデンスの存在自体を知らないということは珍しくない。
構成員達に概ね共通するのは極端なまでのエリート主義であり、優秀な自分達が舵取りするからこそ世界が無政府状態にならず秩序を維持できると信じ込んでいる。プロヴィデンスが制御しやすい世界を作るためなら手段を選ばず、工作員を一国の指導者に押し上げるために犯罪者(銀行預金の横領犯。本人は合法だと主張しているが、不正投資容疑で逮捕されている)の逃走を幇助したり、狙った人間だけを殺せるDNA反応型の新種ウイルスを開発させるなど暗躍している。47もプロヴィデンス傘下の「人類最良化計画研究所」で作られ、捨て駒のように使われていたクローン人間の1人だった。
第二次世界大戦終戦後にイギリスのダートムーアに3人の大富豪が集まったことがプロヴィデンスの始まりであり、3人は長期間に亘り密かに資金を注ぎ込み続けて組織を形にしていき、1960年代にKGBのスパイマスターを初代コンスタントとして引き込んだことで活動を本格化し始めた。
現在の首脳陣は第2世代にあたり、現パートナーはいずれも初代パートナーの嫡子であり、現コンスタントは初代コンスタントの弟子だった人物である。但し、パートナーの地位も必ずしも血筋や世襲によって継承されるものではないらしく、優秀な養子や部下が次期パートナーに選ばれることもある。
オットー・ヴォルフガング・オルトマイヤー
47の生みの親。通称「教授」。
表向きはルーマニアの精神病院の院長だが、実はここで密かにクローン研究を行っていた。
フランス外人部隊時代に出会った4人の友人(いずれも大物犯罪者)の協力を得て、47を完成させた。が、47の引き渡しを要求する4人が邪魔になり、ICAを通じて4人を47に暗殺させる。感情を持つ47を不完全と考え、新たなクローン「48」を造り、47の抹殺を図った。しかし全てを知った47に全48諸共逆に始末された。
最新シリーズで初代コンスタントから明かされたが、彼もまたプロヴィデンスの一員(或いは傘下組織の所属)だった模様。
その他
カールトン・スミス
CIAエージェント。ゲームでは毎回任務に失敗して捕虜となっており、彼を救出して情報を聞き出すことが多い。どんな変装をしていても47の正体を見破る(47は人員の顔を覚えている管理職でも無ければ見破れない程変装が上手い)ため優秀なのは確かなのだが、何故か毎度ヘマをしている。
47に協力的だが、実は自分を尾けているのでは?と内心疑っており、当の47からは半ば厄介者として見られている。
最新シリーズには二度登場し、北海道ではイースターエッグに近い形ではあるが再び登場し、全セキュリティをスルー出来るIDカードを渡してくれる。
海賊の島のマップでは助けるとターゲットを感電死させるシチュエーションが解放される
コメント
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