M4A3E2
えむふぉーえーとぅりーいーとぅー
M4A3E2・通称シャーマン・ジャンボ(Sherman Jumbo)は、第二次世界大戦期のアメリカ製M4シャーマン中戦車、その型式の一つ。
敵の防御陣地を強行突破する突撃戦車(Assault tank)で、ドイツ軍主力の戦車砲・対戦車砲をほぼ無力化できる重戦車級の正面防御を有した。
1944年12月、ドイツ軍がアメリカ軍部隊を包囲して追い詰めたバストーニュの戦いで、外周から包囲網を突破し救援の先駆けとなった『コブラキング』号(Cobra King)は特に有名。
原型のM4A3から砲塔が新型となり、また車体の正面・側面には38mm厚の増加装甲が加えられた結果、その正面装甲厚は砲塔177mm、車体101mmとなった。
このうち車体は傾斜装甲となっており、実質的に150mm厚以上の防御力を発揮。
その正面防御はドイツ軍対戦車砲で最多のPaK40やドイツ戦車隊主力のIV号戦車、III号突撃砲などの7.5cm砲を無力化し、かのティーガーI重戦車が搭載することでも有名な8.8cm砲を以てしてもほぼ射貫不可能という圧倒的なもので、実戦でも当初の運用方針たる突破戦車の役割をよく果たした。
なお、原型のM4A3比で車重が8トン増加したことにより最高速度は7km/hほど低下、約37km/hとなっていたが、元来の優秀な走破性に関してはほぼ維持されており、機動力の劣化はさほど著しいものではなかった。
また、生産車輌は全て75mm砲を搭載する状態で供給されたものの、後の現地改修によりティーガーIやパンターを正面から撃破できる対装甲特化の76mm砲へ換装されることがあった。
- 最強の戦車?
米英を中心とする西側の連合軍が投入した戦車の中でM4A3E2に匹敵、あるいはそれ以上の防御力を有するものはM26パーシング程度に限られた。
ただ、そのパーシングは諸事情で部隊配備が1945年まで遅れた上に、実戦投入されたのはたったの10数輌ほど。
そういった点を考慮すると、M4A3E2は十分に西側連合軍最強の戦車たりえるのだ。
ゲーム
- World_of_Tanks・World_of_Tanks_Blitz
- アメリカ重戦車として登場。改造により75mm、76mm、105mmの各口径砲が搭載できる。
- War Thunder
- アメリカ重戦車として75mm砲版と76mm砲版が別個登場。格上や一部の例外を除くほとんどの同格火力を完封可能。課金車輌としてコブラキング号も実装されている。