ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

M4A3E8

えむふぉーえーすりーえーえいと

第二次世界大戦後期に登場したM4シャーマン中戦車の型番の一つ。「エージーエイト」の愛称で知られる。
目次 [非表示]

量産型戦車の最終型番編集

M4A3E8は、第二次世界大戦期のアメリカM4中戦車、通称M4シャーマンの内、フォード製のGAAエンジンを搭載するM4A3の最末期型番。M4A3(76)W HVSSとも呼ばれる。

1944年3月から1945年4月までに約4,500輌が生産された。


なお、本来「M4A3E8」の型番はM4A3系列車における8番目の試験的な改良型(※1)に与えられた固有名だったが、前線の将兵が同等の仕様を持つ量産車を指して用いたために一般化した。

また、有名な愛称の「イージーエイト」(Easy Eight)は型番末尾のE8アメリカ軍WW2版フォネティックコードで置き換えたもの。


(※1:「E8」のEは実験や試験を意味するExperimentalの頭文字。)


特徴編集

M4A3には生産途中に何度かの改良があったが、その改良がアメリカ各地の工場で反映されるまでに時期的なズレが生じたり、もしくは反映されなかったりしたために、本来は同一型番のはずが各工場によって仕様が異なるということが多かった。


そのような中で試作されることとなったM4A3E8は、それまでの改良で個々に追加されていた仕様を『全部盛り』したような試作車で、その特徴は以下のようなものだった。


  • 新型サスペンション・幅広履帯

従来のVVSS(垂直巻きスプリングサスペンション)よりも優れた緩衝能力が期待できるHVSS(水平渦巻スプリングサスペンション)を備え、履帯も従来のものより接地圧が低減できる幅広の新型(42cm→58cm)に変更されたことで、不整地走破性や乗り心地が向上した。


Lucy Sue  -  M4A2 Sherman TankWW2 M4A3E8 SHERMAN FURY TANK
beforeM4A3E8

  • 新型砲塔・76mm戦車砲

M4A1で先行導入されていたM1 76mm戦車砲を装備する新型砲塔を搭載した。


なお、M1 76mm戦車砲は従来の75mm砲よりも高初速で、ティーガーIパンターといった100mm級の重装甲を備えるドイツ戦車を正面から撃破可能な程度に強力だったが、非装甲の歩兵対戦車砲を排除する際に用いる榴弾の威力が低いという欠点もあった。


  • 湿式弾薬庫

砲弾を満載する弾薬庫が不凍液(グリセリン溶液)浸けのものとなったことで、誘爆により大破・乗員全員が失われる危険性が大幅に低下した。


朝鮮戦争の「虎」編集

車体はキャンバスです。

朝鮮戦争中、M4A3E8には「タイガーフェイス」が描かれることがあった。


これは、米兵の間で信じられていた「朝鮮人と中国人はを恐れる」という噂に基づくもので、M4A3E8のみならず、同時期に運用されていたM46パットンにも同様の塗装例が見られる。


自衛隊における運用編集

センシティブな作品

戦後の1954年、それまでの保安隊陸上自衛隊に改組されたことに伴い、アメリカから新たに供与されたのがM4A3E8だった。

それまでのM24軽戦車と異なり、仮想敵たるソ連軍の主力と考えられていたT-34/85にも十分対抗可能なM4A3E8は、自衛隊の黎明期における本格的な機甲戦訓練で活躍。


1960年代から61式戦車の量産・配備が進められたことに伴い退役が進められ、1970年代に完全に現役を退いた。

現在は茨城県阿見町の陸上自衛隊武器学校で1輌が展示されている。


関連タグ編集

戦車 中戦車

M4シャーマン


ガンダムEz8:型式名がイージーエイトの愛称に由来する。

関連記事

親記事

M4シャーマン えむふぉーしゃーまん

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

pixivに投稿された小説 pixivで小説を見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 174640

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました