データ
英語版題名 | More About Thomas the Tank Engine |
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イギリス版初発行 | 1986年9月22日 |
原作者 | クリストファー・オードリー |
挿絵担当 | クライヴ・スポング |
概要
More About Thomas the Tank Engineは汽車のえほんの第30巻である。
この巻ではトーマスとパーシーの喧嘩と、支線で起こった様々な出来事を特集している。
各話の簡単なあらすじと登場キャラクター
※第27巻以降は日本語版が存在しない為、タイトルはTV版の物を記載してます。
以降の項目はネタバレが含まれています。ネタバレが問題ない方のみご閲覧ください。
Thomas, Percy and the Coal
青いタンク機関車のトーマスは、「青は役に立つ機関車の色だ」と言うが、パーシーとトビーは自分の色が一番好きだという。しばらくして、トーマスが待避線で休んでいるとパーシーが石炭の貨車を引いてやってきた。トーマスはパーシーをからかうが、貨車に押されたパーシーが止まれず古い車止めに衝突。貨車のサイドが外れてトーマスは石炭まみれになってしまう。
トーマスの掃除に時間がかかった為、トビーがヘンリエッタと一緒にアニーとクララベルを連れて行くことになった。アニーはトーマスに同情するが、トーマスはパーシーがわざと事故を起こしたと考え怒る。
数日後、疲れたパーシーは水を補給しようと待避線に入っていくが、古い車止めに気づかず石炭の山に衝突。以前のトーマスのように石炭まみれになってしまう。それを見たトーマスは、笑いながら走り去って行った。
The Runaway
ある日、トーマスの具合が悪くなり、工場に送られることに。トーマスが戻って来るまで、ダックが代わりを務める。トーマスが戻ってくると、アニーとクララベルはダックの事をトーマスに話した。最初はダックに嫉妬していたトーマスだったが、すぐに仲良くなった。
しかし、工場でしめてもらったはずのハンドブレーキがうまくかからないことが判明した。そこで、トーマスの機関士と助手はブレーキをかけるタイミングをとても気を付けるようになった。だがある日、トーマスの助手が病気になり、代わりの助手がトーマスに乗ることになった。代わりの助手はトーマスのハンドブレーキの事をすっかり忘れており、ヘンリーがやってくると、トーマスが勝手に動き出してしまう。
監督官は飛行場でハロルドを見つけ、彼に乗ってトーマスを追いかけ始める。トーマスが次の駅に差し掛かったその時、ハロルドが駅の横に止まり、監督官がトーマスのブレーキをかける。ようやく、トーマスは止まることができた。
Better Late Than Never
本線に掛かる大きな高架橋の修理が始まった。機関車達はゆっくり走らなければならないので、到着が遅れてしまい、連絡駅で待っているトーマスはもうカンカン。おまけに、トーマスを待たなければいけないバーティーも、トーマスに怒っていた。
そんなある日、ジェームスが大幅に遅刻してやってくる。トーマスが急いで走っていると、トンネルの近くでバーティーが故障しているのを発見する。トーマスはバーティーのお客を家まで送って行くことになり、役に立てたトーマスは上機嫌。
バーティーはトーマスにお礼を言い、遅いとからかったことを謝る。あの事件をきっかけにトーマスは「時には遅れるのも悪くない」と考えるようになったのでした。
Drip Tank
石炭の事件以来、トーマスとパーシーは険悪な関係に。ある日、パーシーは仕事帰りにトーマスと仲直りしたいと考えながら走っていた。しかし、よく前を見ていなかったため、折れた木の枝にぶつかり驚く。パーシーはそのことをトーマスとトビーにはなすと、トーマスはパーシーを「不注意な奴だ」と言ってからかう。
次の日、ヘンリーが遅刻して連絡駅にやってきた。トーマスは遅れを取り戻そうと精一杯走るが、あまりに頑張りすぎてロッドとタンクを壊してしまう。知らせを聞いたパーシーは、喧嘩中のトーマスを助けようか迷うが、お客さんのことも考えて助けに向かうこのに決める。
帰り道、トーマスはパーシーにお礼を言い、お互いに仲直りをするのであった。
本巻の映像作品
きかんしゃトーマス版
きかんしゃトーマス第2シリーズの『トーマスとパーシーとせきたん』『こわれたブレーキ』『おくれるのもわるくない』で4話中3話が映像化された。
トーマスとパーシーとせきたん
『Thomas, Percy and the Coal』の映像作品。英題は同じ。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- 原作ではトーマスが石炭まみれになったのはパーシーの貨車が壊れたからだが、TV版では石炭ホッパーの誤作動のせいである。
- TV版ではヘンリエッタの出番がない。
- 原作でのパーシーはバックで待避線に入って行くのに対して、TV版では正面から入っている。
- TV版ではDrip Tankの映像化がなされなかった為、トーマスとパーシーはこの回の最後で仲直りしている。
- 米国TV版ではタイトルが「Double Trouble」に変更されている。
こわれたブレーキ
『The Runaway』の映像作品。英題は同じ。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- 原作ではトーマスはエドワードにつながれて整備工場に向かうが、TV版では貨車に乗せられている。
- 原作では言及のみだったのに対し、TV版ではテレンスの台詞が追加された。
- 原作ではトーマスとパーシーはまだ仲直りしていない。
おくれるのもわるくない
『Better Late Than Never』の映像作品。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- 原作では序盤で高架橋を渡っている機関車はゴードンだが、TV版ではエドワードとヘンリーである。
- 原作ではバーティーが故障した場所はトンネルの側だが、TV版では踏切である。
余談
- TV版ではDrip Tankのみ映像化されておらず、「当時の技術的に困難だったのではないか」とも推測されている。
- 著者クリストファー・オードリーは、映像化作品「きかんしゃトーマス」の成功後、出版社がトーマスを主役にしたお話を欲しがっていたことも語っている。