概要
2023年12月からネット上で爆発的に広がったミーム(meme)である。ネット上では、一般的に「Toothless Dancing Meme」として知られる。
2018年頃に、日本人の動画クリエイターの「ka92」氏が、Twitter(X)にヤモリが立ちあがって踊る動画をアップロードしていた(参照)。
その後、Youtubeで往年の名作などをデフォルメしたブラックユーモア溢れる動画を挙げ続けてきたことで有名であった「Cas van de Pol」氏が、『シュレック』『マダガスカル』『カンフーパンダ』と共に、ドリームワークスをディズニーに(日本以外の国々で)比肩する人気に押し上げた『ヒックとドラゴン』と『カンフーパンダ』と『マダガスカル』を題材にした動画「The Ultimate “How To Train Your Dragon” Recap Cartoon」を2023年の12月にアップロードした。
この動画の01:33の場面にて、主役のドラゴンであるナイトフューリーの「トゥースレス(日本語版ではトゥース)」が、『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』のホドモエシティのBGMと併せて踊る場面が挿入されている。
- おそらくは、『ヒックとドラゴン3』にて、トゥースレスがライトフューリーにかなりシュールな求愛のダンスを踊ったことに対するネタだと思われる。
この場面のシュールさとキャッチーさ、そして、ドリームワークス作品の知名度と『ポケットモンスター』の知名度、ホドモエシティのBGMの中毒性、「Cas van de Pol」氏の知名度などが複合的に組み合わさって途端にバズり、TikTokなどを通じて世界中に拡散した。
その後、トゥースレスの妻のライトフューリーや子供たちなども登場するバージョンが作られているが、日本国内では後述の通り、元ネタであるドリームワークスの知名度が海外と比較しても非常に低いことと『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』の音楽を使用していることもあり、ゼクロムとレシラムと誤解する人々もそれなりにいる模様である。
なお、実は2019年に予言者がいたことが判明しており(参照)、こちらが本家の可能性も存在する。
余談
- 上記の通り、日本国内では『ヒックとドラゴン』の配給に合わせて、オードリーの春日俊彰と組ませて「歯」を意味する「トゥース(Tooth)」という呼称が使われたため、日本国内では主にこちらの呼称で知られるが、本来の名前は「歯がない」ことを意味する「トゥースレス(Toothless)」であり、真逆の意味合いになったのは知る人ぞ知る話である。
- この様な事例(ドリームワークス作品のキャラクターが日本用に改名されて異なる意味合いを持つ名前に変わった)は、過去にも『カンフーパンダ』シリーズの「フュリアス・ファイブ」⇒「マスターファイブ」や「タイガレス」⇒「マスター・タイガー」などに見られた。
- 「フュリアス・ファイブ」はウーグウェイの敬称である「グランドマスター」と併せて音楽界の大家へのオマージュであり、「タイガレス」は「雌のトラ」を意味するため、「タイガー」だと(厳密には)「雄のトラ」を意味してしまうことになる。
- その代わり、トゥースレスの相棒のヒカップは、日本語版でも「ヒック」としゃっくりを思わせるという本来の意味に比較的に忠実な改名になっている。
- (ディズニーの身内であり仇でもある)ドリームワークスは、諸事情から日本国内では知名度が低かったが、このミームによって間接的に知名度が上がっている。
- アジアとくに中国では、2024年が辰年である事もある事と、「龍の戦士」の物語である『カンフーパンダ』シリーズの最新作の『カンフーパンダ4』が2024年3月に公開される事もあって、タイムリーさから更に話題を呼んでいるとされる。ホドモエシティのBGMも、以前からオリエンタル風な曲調から中毒者を生み出す傾向にあったとされている。
関連動画
外部リンク
- Cas van de Pol on Youtube Fandom