ガンサー(金色のガッシュ!!2)
がっしゅのがんさー
漫画「金色のガッシュ!!2」にて初登場した謎の勢力『カード』の1体にして、ティオにとっての今作における初戦の相手となる存在。
第18話までに登場した『カード』の中では唯一、「他の『カード』と二人一組で活動する」のではなく「一人で複数の部下を率いて活動する」キャラクターとなっている。
一応、作中では当記事のキャラクターが「ガンサー」と直接呼ばれているシーンは一度も無いのだが、話の流れ的に「ティオ達を襲撃した下半身が球体となっている小柄な男」を指していることが確定なので、当記事ではガンサーとして解説する。
容姿
血管のような模様が走った丸い頭部、球体となっている下半身、左手に持った鞭が特徴的。
足が無いためか、作中では常に浮遊している(生前からこのような身体だったのか、蘇生時に身体を作り替えられたのかは不明)。
第18話までに登場した『カード』の中では最も小柄であり、少年の姿をしたギルよりも一回りほど小さい。
性格
前作におけるフェインやザバスに似た「いわゆるなヒール役/やられ役」のような性格をしており、卑劣な面が目立つ。
現に作中では、血を流しながら奮闘するティオに対し「よく頑張ったな」などと皮肉を述べ、更には「お前の泣き顔が見たい」と負傷して動けない魔物を容赦なく狙ってティオの心を抉る等、非道な振る舞いばかりをしている。
ティオ戦では「前作の戦いにおいて最後まで生き残った10人」を「テンサバイバー」と呼ぶ、3回連続攻撃の際に「アン!ドゥ!ドロワッ!」という掛け声を入れるなど、気分が高揚した際には独特な言い回しになる。
ガンサーの前後に登場した『カード』達は、皆どこか憎めないような描写をされていたり、ガッシュカフェにも登場しているのだが、単行本3巻時点ではガンサーのみ徹底した悪役として描かれ、ガッシュカフェにも登場していないという不遇(?)な扱いを受けている。
本編でも(一応)死亡が確定したわけではないので、今後は何かしらの掘り下げがあるのだろうか?
「小隊」のメンバー
前述のように、ガンサーは他の『カード』とペアを組んでいるのではなく、様々な生物で構成された「小隊」を率いている。
戦況を見る目も冷静であり、術なしで自分を負傷させたティオを「自分達とやり合えるレベル」と素直に認める一方、「ただしお前一人の話だ」と、仲間達を守りきれないよう多方面攻撃を指示している。
以下は小隊のメンバーである。現時点で正式名称は不明であるため、ここでは暫定的な呼称として記述する。
- 兵士
黒い鎧を纏い、顔が無い(あるいは顔が隠されている)人型の兵士。
槍、剣、斧などを装備した個体が複数おり、軍隊の一兵卒の如く数で攻める戦術を使う。
個々の戦闘能力はあまり高くようで、武装した一般の魔物相手で互角か、場合によっては負ける程度のレベル。
- 竜
第14話にて登場。大柄な竜のような生物。
ティオの仲間達が逃げないように寺院の出口を封鎖していた他、彼女達を逃げ場のない袋小路に追いつめた際には小隊の後方に控えていた。
戦闘描写が無いまま一旦出番を終えてしまったため、戦闘能力は不明。
- 人型生物
首が無く、全長2~3mはある異常に筋肉質な人型の生物。
首の代わりに胴体への付け根から鎖が伸びており、それをガンサーが手綱のように握っている。
メンバーの中では最も『カード』に近いと思われるのだが、顔が無いためか言語能力を持たず、ガンサーとは「タッグ」いうより「飼われている魔獣」のような扱いをされている。
胸に当たる部分に「術の瓶を装填するスロット(右、左にそれぞれ2つ)」があり、今までに登場した『カード』達とは違い、瓶を身体に装填することで術を発動する。
所持している瓶はおそらく「マルスorボルボラ(歯車の紋章)/ゾフィス(爆発の紋章)/ギャロン(鎧のような紋章)/該当者不明」という計4つを所持している。
後述のように、前作では登場していなかった新呪文を4つも披露しており、これは第18話までに登場した『カード』達の中では最多の新呪文披露数となっている。
ちなみに、他の『カード』達とは異なり「瓶の入ったケース」を持っていないのだが、どこから瓶を取り出していたのかは不明。
ドリアム・ゼガロン
「アン!!!」
「ドゥ!!!」
「ドロワッ!!!」
「歯車の紋章」が入った瓶を人型生物に装填し発動した術。
術名はおそらく、
- ドリ:ドル系に似た、貫通力に優れた効果を表す語(似たような例としてアルムの「エグドリス・ネシルガ」を挙げられる)。
- アム:「腕部強化」を意味するアム系。
- ゼガロン:ガロン=はがね属性(ゼの部分は不明)。
という意味合いになっていると思われる。
人型生物の背中から首周りを一周し右腕に伸びるようにレールのようなものと、左脇腹に回転させるレバー、そしてレール上を動くマルスの「ガロン」を短くしたような鉄塊が発生。
レバーを回して鉄塊をレール後方に引っ張った後、勢いよく3連続で射出して攻撃する。
重量に加えて加速も付いているためか威力は高く、ティオの持っていた大盾をちょうど3発で砕いたほど。
ギラドム・バスカード
第15話にて使用。
歯車、爆発、鎧らしき紋章の瓶の計3つを装填し発動した。
人型生物の右腕を「金棒のようにトゲのついた金属の塊」に変化させ、高速回転させつつジェット噴射で押し出すという凶悪極まりない術。
ティオのマ・セシルドによって防がれたので、おそらく等級はギガノ級であり、「ギ」の部分は「ギガノ」の略になっているのだと思われる。
オルラガス・バスカード
同じく第15話にて使用。
上記3つの瓶に加えて、紋章不明の瓶を1つ使用し発動。
人型生物の両肩から「先端にトゲや刃のようなものがある触手」が何本も発生し、伸縮しながら相手を追いつめる。
術名はおそらく、
- オル:「軌道を自在に操れる」を意味するオル系。
- ラガス:「四方八方からの攻撃」を意味するバーガス系(ラの部分は不明。単なる語感変化の可能性あり)。
- バスカード:ギャロンの術属性。
という意味合いになっていると思われる。
今作で登場した術であれば、レビー・ジンクが『合力』時に使用した「バォトゥスーダイ」にも似ている。
初登場は第12話。
べリエル(もしくはブレルダ)からの指示を受け、古い寺院に隠れているティオ達を襲撃。
部下を率いて魔物達を蹴散らしていくものの、ティオが前線に現れてからは事実上の1vs1に。
前作では登場していない新呪文を連続で披露し、術の使えないティオを押していくものの、「あえて攻撃を受け止めず、盾を分割して攻撃を逸らすことで隙を作る」というティオの戦術に嵌まり、トドメをさされる寸前まで追い詰められる。
だが盾で押し潰される直前、部下によって退路を断たれていた魔物達が悲鳴を上げ、ティオの気が逸れたことでトドメをさされずに済む。
そのまま仲間達を庇うティオを戦闘不能同然にまで追い込むも、恵が人間界から駆け付けてきたことで形勢逆転。
更なる強力な新呪文もマ・セシルドで完封された挙句、ガッシュと清麿も人間界から転送されており、強烈なザケルガを受けて部下共々吹き飛ばされる。
その後は直接の描写こそないものの、ガッシュペア&ティオペアの連携により敗北となった模様(流れ的に敗北となったのは確実だが、直接的な描写が無いので死亡が確定したわけではない)。