基本データ
概要
綴りは『Xion』。『358/2days』より登場。
ロクサスがXIII機関に入って1週間が過ぎた頃に入ってきた14番目の機関員。
使用武器はキーブレード、属性は光。共にロクサスと同じものである。
以前の記憶が無いという似た境遇もあって、ロクサスとはお互いに仲良くなる。その後アクセルとも仲が良くなり、三人で他愛の無い会話をし、夕日を見ながらアイスを食べる日が続いた。
外見は『KH』当時のカイリに類似している。声優もカイリと同じく内田莉紗氏である。
ゲームにおける性能
メインキャラクターの一人だが、ミッションモードでは準隠しキャラのような扱いとなっており、使用できるようにするにはストーリーモードを一定の場面まで進行させる必要がある。
ステータスや能力、攻撃方法はロクサスと同一であり、二刀流になれない点を除けば使い勝手はロクサスとほとんど変わらない。
使用できるリミットブレイクもロクサスと同じ「イベントホライズン」。
ストーリーモードでパートナーとして同行する時は他のメンバーの中でもサポート寄りの動きをし、回復してくれる頻度は高め。ちなみに回復手段はアイテム以外にケアルも使うのだが、ケアルを使用するミッションパートナーはシオンのみである。
また、キーブレードが使えない時期にパートナーとして同行する時もあるが、この時は攻撃手段が魔法のみとなる。
ちなみに走り方や武器を構えるモーションはロクサス共々ソラの動きが元になっているのだが、ロクサスはKHI時代、シオンはKHII時代のソラの動きとなっている。
漫画版
基本的にはゲーム準拠だが、感情豊かに描かれている。
一度はキーブレードが出せなくなった折には消沈し、復活した際には、喜びのあまり他の機関員に見せびらかすなど、外見よりも幼い様子を時折見せる。
関連イラスト
関連タグ
キングダムハーツ 358/2Days シーソルトアイス XIII機関
シオン：タグ使用はこちらが多い。部分検索すると「ゼクシオン」もヒットする。
※以下ネタバレを含みます。
正体とその末路(ネタバレ注意)
その正体は、「レプリカ計画」でヴィクセンによって作られた『No.i』という名の人形である。
彼女の能力の全ては、ロクサスを通じてソラの記憶を吸い取り、コピーしたもの。そうして機関はキーブレードの力を手中に収めるというのが「レプリカ計画」の内容である。
実際はノーバディですらないため、ロクサスと違い機関の正規メンバーとしてカウントされておらず、円卓の間の座席も彼女の分はない。サイクスはその事実を知っていた為、常にフードを被った状態で見えていたらしく、ノーバディですらない人形でありながら機関員を名乗るシオンを激しく毛嫌いしていた。
またキーブレードもロクサスの能力をコピーした偽物であり、シオン自身もロクサスとはどこか違うとコンプレックスを抱きつつあった。
記憶をコピーする人形である彼女は、人によって見える顔が違っている。シオンと親しくなったロクサスはカイリ(ナミネ)そっくりの少女に見え、アクセルは当初はフードで顔を隠した姿に見え、後に友達になるとロクサスと同じように彼女の素顔が見えようになる。
それはソラの中でも最も重要な記憶が「カイリ」であり、その影響を強く受けたことでカイリ(ナミネ)と似た顔立ちになった為。シグバールは違う顔に見えていたようだが、ロクサスがシオンの事を女の子として扱っていたことから、その言動に合わせていたらしい。 また彼女のことを「ぷーちゃん」と呼んでいたのは、彼は既に彼女の正体に気づいていたからである（フランス語で人形を意味する「poupee」からきている）。
やがて記憶をだんだん吸収していくと、ロクサスには本体のソラに、シグバールにはヴェントゥスに見えるようになった。ゼムナスには基本的にロクサスと同じシオンの顔が見えていたが、時折ヴェントゥスに見えていた様子。なお、最初から彼女の事を人形としか見ていなかったサイクスには、最後までシオンの顔は見えていなかった。 （謂わばマネキンが人間のフリをしているのに近いため、また機関に潜入した目的を二の次にしてそのマネキンと親友の様な態度を取るアクセルへの苛立ちもあったらしい）
また、彼女はソラの記憶の集合体とも呼べる存在のため、シオンがソラの中に戻ると「シオン」としての他者との記憶の鎖が解け、シオンと関わった者全員からシオンに関する記憶が失われてしまう。ただし、サイクスやゼムナスは「シオンという名の人形」という認識で、彼女の存在を記憶に留めている。 （思い出に昇華されるほど彼女を意識していなかった故、記憶は消えても記録の方の比重が大きかったためさして影響を受けなかった）
ロクサスからソラの記憶をコピーしていたが、徐々にそれが吸収に変わり、ロクサスの力は少しずつ衰えていった。さらに機関の上層部は「キーブレード使いは一人でいい」と考えロクサスかシオンのどちらかを始末しようとしているのを知った彼女はロクサスを守るため、消滅してソラの中へと回帰する道を選ぶ。
しかし、それを阻止しようと現れたアクセルと戦闘になった末に敗北。辛くも彼女に勝利したアクセルだったが、あまりにも激戦だったのか城に辿り着いた所で気絶してしまい、彼の腕から離れたシオンはゼムナスに連れ去られ、人形として完成させられてしまう。
その後、機関を脱走したロクサスとトワイライトタウンの時計台の上で再会。
人形として完成させられた彼女の顔はロクサス視点では完全にソラの顔になっており、彼の全てを取り込もうと襲いかかってくる。
……が、それはゼムナスの計画を成就させまいと自ら消滅するための演技であり、結果的にわざとロクサスに倒される形になる。
これによってロクサスはシオンの事を忘れてしまうが、彼女が消滅間際に遺した「二人(ロクサスとアクセル)は親友だもの。それだけは忘れないで」という言葉をきっかけに、彼女の事をすんでのところで思い出す。
しかし「また一緒に三人でアイスを食べよう」というロクサスの呼びかけも虚しく、徐々に氷の結晶の様なものが生えていき、凍り付いた彼女の身体はそのまま光となって消滅してしまった。
なお、彼女の消滅はロクサスの中に芽生えた心に深い悲しみを与えると同時に、彼が二本のキーブレードを扱えるようになるきっかけとなった。
また、存在しなかった世界でロクサスがリクに二刀流の片割れを投げ渡すという一見無意味に見える行為を行ったのは、ロクサスに僅かに残った彼女の意思が「自暴自棄となり無謀な戦いを挑もうとするロクサスを止めてほしい」と願ったため。(そのため、受け取ったリクは忘れていた彼女の名前を一時的に思い出していた。)
3Dにおけるソラ編ストーリー終盤では、ソラが追いかけていたナミネの手を掴んだ瞬間、その姿がシオンに変わるという描写がある。 シオンと直接出会っていないソラは彼女の事など知りもしないのだが、その姿を見て涙を流していた。
また、リク編終盤ではソラの心の中にロクサス、ヴェントゥスと共に現れる。
リクに「リクは何がしたい？」という、初代KHにおいてソラが精神世界に迷い込んだ時にかけられたものと同じ問いかけをしてくる。
そして…
欠落した13番目の闇の器を埋めるために、サイクスの提言によってソラに深く関わりある者として真XIII機関のメンバーとして招き入れられた（ただし実際はサイクスには別の思惑があった）。
ゼアノートの命令を受けたヴィクセンによって再製造されたレプリカに旧機関に加入してばかりで自我に乏しかった頃のシオンの心が入れられている。そのためロクサスやアクセルの記憶はほとんど無い。
最終決戦時はサイクスと共にアクセル(リア)、カイリと交戦。
途中で現れたゼムナスがアクセルにトドメをさそうとしたのを止めたことで、ゼムナスから親友の始末を命じられたが、ソラ（とロクサスの心）の呼びかけで激しく混乱する。「ソラとロクサスの力を吸収する能力」により、ソラの中にあったシオンの心が体に移り、シオン自身の存在と記憶、アクセル達から失われていた記憶も復活し、光側に寝返る。
シオンの心が還ったことでシオンが吸収していたロクサスの記憶も戻り、ロクサスの心が目覚める。
戦いが終わった後、親友との再会を喜び、涙を流した。
EDでは、かつてのようにトワイライトタウンの時計台でいつもの三人の他、サイクス(アイザ)とハイネ、ピンツ、オレットとアイスを食べている。
また、作中で初めて私服姿を見せた。
余談
シオン(Xion)の名前は「No.i」にXを入れたアナグラム。「i」は数学上で虚数を表す。これは「同じ数字同士を掛ける（二乗する）と整負問わず必ず整の数になる」という数学の基本原則に反する「二乗した時、負の数になる数字」を指し、実数直線（表）上には存在しない（先述通り原則に反する）ため「存在しない（が、有ると仮定される）数」と呼ばれる
またカイリやナミネと同じく海にちなんだ名前で、漢字表記すると「潮音」となる。
花での「紫苑」の花言葉は、『あなたを忘れない』
野村によれば、「ロクサスが機関を抜けたのは身近な同世代の女の子の影響があった」という構想が『KH2』の頃からあったという。
