直接敵対する戦争ではなく、代わりの勢力を利用する、代わりの物事で争う事。
また、何らかの争いで自らの領地などで争うと損害が大きいため、別の領域で争う、ということもある。
歴史上
国家間においては米ソ冷戦時代に起こっていた戦争の形態であり、例示すれば朝鮮戦争(中国vsアメリカ)やベトナム戦争(ソ連vsアメリカ)、アフガニスタン侵攻(ソ連vsイスラム諸国&アメリカ)などがあげられる。また、第三次世界大戦および核戦争となる可能性もあったキューバ危機なども含むことがある。
さらには社会主義国同士や資本主義国同士の代理戦争も存在し、一例を挙げればカンボジア内戦やルワンダ内戦がそれであるといわれる。
それ以外
政治の世界では大物同士の争いにより自らの選挙区のみならず知事などの選出にもかかわってくることがある。それをこう呼ぶことがある。
フィクション上の代理戦争
ダンボール戦機WARS
神威大門統合学園地下10kmに広がる世界地図を模した巨大ジオラマ「セカンドワールド」にて行われる「ウォータイム」がそれ。
表向きは戦争のシミュレーションという名目であるが、実際はERP(要は国連が世界平和を維持しようとするプロジェクト)加盟国で穏便に外交を済ませ、戦争を抑止する為の「代理戦争」である。
仮想国に所属するLBXとプレイヤーが兵士として扱われ、機体が爆散(ロスト)すると戦死と見なされるが、処刑されるわけではなく、退学という形で島を去る事になる。制限時間があり、15:00になると開始され、作戦途中のLBXはそのままの状態で停止し、再開されると再起動する仕組みになっている。救済手段としての「エスケープスタンス」も存在し、無防備の状態で5秒間耐えきれば戦線から離脱できる。一方で、完全破壊ではないブレイクオーバーは戦死としては見なされない。現実の国家同様に「同盟」も存在する。
なので、無用な血を流さない良いシステムなのかと思いきや、仮想国が壊滅するという事は対応した国家も消滅することを意味している(但し、現実の国家がすぐ消滅するわけではなく、ウォータイムの結果に応じた外交手段が成される)。
つまり、ぶっちゃけた話、神威大門統合学園は「LBX関連職を目指す人材を育成する」事を謳い文句に都合のいい少年兵らを集める為の餌も同然なのである。ウォータイムは戦争シミュレーションとしか教えられていない中高生らに各国の命運を握らせるのはあまりにも酷すぎやしないだろうか。(尤も、そうした人材を育てる実績は確かなようである)。
なお、LBXを行き来するデータキー「パラサイトキー」を3つ集める事で入れるセカンドワールド中枢には「グランドマスター」というコンピュータが存在し、そこには世界各国の軍事バランスを収めたメモリーカード「アンダーバランス」や開発者の美都博士が生体ユニットとして組み込まれている。
一方で、国際テロ組織ワールドセイバーのように一部の権力者達による「欺瞞」と評してよく思わない派閥も存在する。
機動武闘伝Gガンダム
これまでのガンダムシリーズではMSなどの兵器が殺し合いを繰り広げる本当の意味での戦争が行われていたが、本作では製作当時の格ゲーブームを反映してガンダムファイトという各コロニー国家代表のガンダムが格闘技で競い合う大会が開かれているが、その実態は各コロニーが覇権を争う代理戦争であり、コロニーの代わりに地球がリングになる為、荒廃が進んでしまっている。
詳しくは該当記事を参照のこと。