概説
陰陽でお馴染みの☯(U+262F)というマーク。陰陽魚あるいは陰陽太極図などとも言う。
黒い部分が下降する陰の気を、白い部分が上昇する陽の気を表す。黒い部分の中の白い点は陰中陽、白い部分の中の黒い点は陽中陰という。これの意味は万物に100%はないという意味。
向きに様々なバリエーションが存在するが、一般的な太極図は、上の白い円(中央に黒の点)から左へ尾を引き、下の黒い円(中央に白の点)から右へ尾を引くものとなっている(ちょうど☯を90°左に回転させた形)。
古くは☯のように、白い円と黒い円とが横に並んでいた。
文字通り太極を表す記号とされる事もあるが、太極自体はただの円(○)で表される事もある。
一方、太極は無極から生じたとする思想もあり、その円は無極を表すものと説明される事もある。
元々太極図は、太極を表す図というよりは、太極から万物が生じる流れを漫画のコマのように並べた図となっており、その内の2コマ目(陰静・陽動と付記されている)が、現在の太極図に通じるような白と黒が入り乱れた図となっている。
また、現在のような「目のある2匹の魚」の形となった最古のものは、本来「天地自然之図」「天地自然河図」という名称だったとされる。
pixiv上においては、『東方Project』の用語である陰陽玉タグで扱われる事も多い。
宝貝としての太極図
中国の演義(歴史伝奇小説)『封神演义』では大仙人・太上老君秘蔵の宝貝として登場する。
太極図が描かれた巻物(掛け軸)で、仙力を込めて開放すると「森羅万象すべてを自在にする」ことが出来る。
もっと簡素に言えば、展開した空間を支配して自由に弄り回すという凶悪なバランスブレイカー。
劇中では太上老君から赤精子に貸し与えられ、二度ほど(一度目は姜子牙の救出、二度目は殷洪を罰して灰にしたとき)しか使われていない。
用途も一度目は結界破り、二度目は逆に結界による迷宮の形勢と、地味な扱いしかされていないが、元の持ち主である太上老君や彼に匹敵する仙道が攻撃的用途で使用した際には、えげつないことなることは自明の理であろう。