書物の形態。
・紙(もしくは類似の筆記媒体。羊皮紙、パピルスなど)を複数用意する。
・用意した紙を1枚ずつ糊などで接合して、長い一続きの状態にして、片方に木などでできた軸を取り付ける。
・軸が中心になるように丸めてまとめる。
という具合に作り、外側に出た部分を書写面の始まりにする。
竹簡(竹の薄板)や木簡(木の薄板)を紐で似たようにまとめたものも、巻物に含む。
最初から読むのにはともかく、途中から読んだり、必要な情報が載っている部分を探したりするのには非常に不便なため、本に取って代わられていったが、絵を描いた絵巻物や掛け軸、日用に用いないもの(奥義書など)にはその後も用いられた。
現在、一般的な書物が巻物として発刊されることはまずないが、続き物の本を1巻、2巻、3巻・・・と数えたり、物語の題名に「~の巻」と付けられたりなど、書物に関する事柄に、巻物時代の名残りが残っている。
マンガビューアの中には巻物形式(縦スクロール、横スクロール)のものもあり、和風ファンタジーのグッズのメモ帳が巻物形式で売り出されることもある。
なお『自来也』の影響からか、創作世界では巻物が忍者の扱う小道具として定着しており、特に昭和の漫画では、忍術を使う時に口に咥えていたり、忍術の奥義や機密文章が書かれていて血みどろの争奪戦が起きたり、等している。
また、巻き寿司も「巻物」と呼ばれる。
巻物と忍者
別の「巻物」。
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