タカマガハラとは、
- 『古事記』に含まれる日本神話、および祝詞において、天津神が住んでいる、とされた場所のことである。→高天原
- 上記の日本神話伝説をテーマにしたなかよしに連載された立川恵の漫画作品。→夢幻伝説タカマガハラ
- 週刊少年ジャンプ連載の川井十三による漫画作品。本項目では主に3について扱う。
概要
週刊少年ジャンプに2012年32号-49号まで掲載された学園伝奇漫画。全2巻。神業と呼ばれる特殊能力に目覚めた高校生・山田ヤマトが、神業の業に呑まれた悪人から大切な人を守るため、訓練施設の『高天原』で特訓を積む物語。
古事記などの伝承として書かれた物語が、実は神業に目覚めた能力者たちによって引き起こされた事実であるという独自の解釈や、奇をてらった独特の演出などが特徴的。
あらすじ
漫画家を目指す男子高校生・山田ヤマトは、ある日番長の鱶田に家族をバカにされたことで超パワーに目覚めてしまう。自身の持つ特殊能力に畏怖し包帯で腕を巻いて無理矢理封じるヤマトだったが、改心して仲良くなった鱶田が謎の能力者に暴行を受けたことを知り、街に向かう。辛くも能力者を倒したヤマトは、そこに現れた担任・キクチから、神業と呼ばれる能力に覚醒した能力者たちが日本中で出現し、新たなる神話の時代を迎えつつあることを知らされる…。
主要人物
山田ヤマト
主人公。武闘家の山田5兄弟の3男でありながら、子供の頃に呼んだバトル漫画に憧れ、漫画家を目指す少年。いつもは青い目に垂れた髪だが、神業天叢雲(あめのむらくも)発動時には目が赤くなり、どこぞの無能力者のように髪の毛が逆立って、尋常ではない力を引き出すようになる。高天原三馬鹿の熱血担当。
キクチ
高天原の教師。辞書から漢字を飛ばし、相手をその文字の通りに操る文字化(モジバケ)という神業を持つ。かなりのドS。ヤマトに神業があることを伝え、タカマガハラへと誘った。
普段は「私」という漢字を自分に対して使い、猫を被っている。
熊野クマソ
高天原三馬鹿のクール担当。妖刀黒白(コクハク)に昼間は影、夜間は光を吸わせて斬撃を飛ばす神業闇夜之八咫烏から、八咫烏の異名を持つ。腹話術が得意で、黒白をしゃべる刀と思わせた程の腕前を持つ。
八雲イズモ
高天原三馬鹿のチャランポラン担当。黒縁眼鏡とリーゼントに並々ならぬ熱意を持ったオシャレでちょっとスケベな少年。ムササビのサザビーとモモンガのモモチーを飼っており、触った動物を銃に変化させるマガタマという神業を持つガンナー。
田山ミズホ
本作のヒロイン。ヤマトの幼馴染だが、早生まれのため学年は上。武闘少女を目指しているが実力は全く伴っていない。作中終盤で陰陽反転の神業に目覚め、一度男体化してしまったことがある。
その他特筆すべき人物
鱶田恭治
ヤンキー漫画に憧れて日本制覇をめざし、ヤマトを倒そうとした高千穂高校の上級生。通称フカキョン。巨漢だが、習字を習っていたためかなり達筆。彼とのタイマンでヤマトは神業に覚醒する。
敗北後は頭を丸めて、ヤマトをさん付けで慕うようになる。
織羽翔太
全身からカッターの刃を噴出させる神業無礼奴(ぶれいど)の持ち主。不良にいじめられていた経験から、病的なまでに不良を毛嫌いして通り魔を行っている「業に喰われた化け物」。
同素仁
業に喰われたバケモノ。手で触れた人間の血を瞬時に吸収し、自身の体をパンプアップする能力怒張神(どちょうじん)を持つ変態野郎。画像は病院の血液保管所から盗み出した血液を完全に吸収した状態であり、天井に届くほどの巨体を有していた。
大木大樹
キクチが管理する校舎「武校舎」の中でも強力な派閥を形成している神業の遣い手。巨体と怪力に見合わぬ瞬発力の持ち主だが、なぜか一言も言葉を発しない。しめ縄がお茶目。
腕原エミシ
大樹の側近らしき少年。なよなよとしたモヤシっ子で、大樹の言葉を唯一解する。ゲーマーで、いつも指で腕を叩いている。