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絆-Unite-の編集履歴2016/05/29 21:19:15 版
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絆-Unite-

きずなゆないと

「絆 -Unite-」とは、『ウルトラマンX』第20話のタイトル。ウルトラマンネクサスのゲスト出演した回でもある。

概要

2015年12月8日に放送された、『ウルトラマンX』の第20話で、ウルトラマンネクサスがゲスト出演する(『ネクサス』が他のテレビシリーズにゲスト出演するのはこれが初である)。

平成シリーズ屈指の異色作である『ウルトラマンネクサス』とのコラボということで、ファンの間では、一体どのような内容になるのか、放送前から非常に高い期待と注目が寄せられていた。これについて、公式ブログも、「独特の世界観を持つからこそ、客演の仕方にも相応の工夫を凝らしている」と記しており、決してファンの期待を裏切らないような内容になることを示唆していた。

なお、このエピソードの放映に当たっては一種の緘口令が敷かれていたようで、本放送を見られなかった人がネタバレを踏まないように、Youtube公式配信の更新日まで公式ブログやTwitter等で内容についての詳しい記述が伏せられるという徹底した措置が取られた。

本エピソードは『ネクサス』本編の監督も手掛けたアベユーイチ氏が当時の「阿部雄一」名義で監督を務めた

内容

Xioの副隊長橘さゆりを物語の中心に据え、ネクサスの力を受け継いだ彼女がウルトラマンとして戦いにその身を投じる意味やウルトラマンの力を背負った使命の重責などについて考える内容となっている。

ストーリー

橘さゆりは娘が怪獣(鳴き声や目の特徴などから、ベムラーと思われる)に襲われる不穏な夢の中でストーンフリューゲルに接触し、デュナミストに選ばれる。

夢から覚めた橘は、早朝の地下駐車場に突如大量発生したスペースビーストバグバズンブルードの掃討作戦に参加。だがその中で起きた崩落事故に巻き込まれ、身動きが取れなくなってしまう。

そんな時さゆりのジオデバイザーにカナダにいる娘達から電話がかかってくる。なんと娘達は、湖畔のキャンプ場で怪獣ベムラーに襲われていたのだ。無力感にさいなまれる彼女の前に、突如エボルトラスターが現れる。

橘はとっさにそれをつかみネクサスに変身。駐車場に取り残されていた女性を助けて病院へと送り届けると、すぐさま橘の家族が暮らすカナダへと急行。ベムラーと交戦し、これを撃破した(この時、『ネクサス』で主人公孤門一輝役を務めた川久保拓司氏演じる、さゆりの夫:橘祥吾とアイコンタクトを交わすという演出がある)。

その後はかつてこの宇宙を訪れたウルトラマン達を見せていた事実から、自身がウルトラマンである事を告白。任務を無断で放棄してカナダへと向かった自責の念から、Xioを去る事を考えていたが、「ウルトラマンになった時、どんな気持ちでしたか?」と大地に問われた事で考えを改め始める。

そこにダークサンダーエナジーの影響で巨大化したバグバズンブルードの生き残りが出現。苦戦するエックスを助けるため今度は自らの意志でジュネッスに変身。メタフィールド内でエックスと共にバグバズンブルードを撃破した後、橘とネクサスは分離した。

ネクサスの思いを理解した橘は、大地がエックスの正体であることを知らないまま、大地にネクサスからの「あきらめるな」というメッセージを伝えた。

大地「名前、なんていうのかな?あのウルトラマン……」

さゆり「絆――ネクサス……」

大地「ウルトラマン、ネクサス……」

その直後、大地のエクスデバイザーにはネクサスのサイバーカードが転送されていた。

裏話

本編放送後の「特撮は爆発だ!第129回 2015/12/9生放送」では、今回の客演を含む様々な裏話を語った。なお、あくまで監督の見解であり、公式見解ではないことに注意。

『X』20話について

  • バグバズンブルードが駐車場に現れたのは早朝。
  • 懐かしのメタフィールドが登場するが、実は脚本段階では登場は無理との判断であり、脚本にも記載はなかった。しかし、監督の強い要望によりスタッフの努力のもと、当時のメタフィールドが再現された(動画9分頃)。
    • なんと当時のスタッフである泉谷しげる氏が参加しており、背景のモヤモヤを表現するための照明を回転させる装置が一つだけ残っていた所を、更に当日までに新たに4つ作ったという(特撮秘宝vol.3)。
    • また、人命を第一とする橘がメタフィールドを展開しないはずがないなどの思いもあったとのこと(動画11分半頃)。
  • 20話に登場する新宿の空撮のシーンは、映画『ULTRAMAN』未使用カットから使われた(動画13分頃)。
  • ベムラーの登場はプロットの段階で誰か(製作統括:岡崎聖P)に決められていた。ザ・ワンつながりとカナダが舞台→カナダなら湖→湖ならベムラーというのもあるらしい(動画15分半頃)
  • バグバズンブルードがビルの上に乗るのは、バグバズンの強さの強調のため。戦闘シーンの構想は本編カットの尺のため結構削られた(動画17分半頃以降)。
  • 監督名義が漢字なのはタイトルの出し方を調べるために見直した時、当時の自分の名義が漢字だったことに気づいたことがきっかけ(動画24分半頃)。
  • 当初は「単にネクサスがエックスを助ける」というプロットだったが、阿部氏も「自分もまたネクサスのファン」として、自分も納得のいく形でどのようにネクサスを登場させるか、脚本の段階から熟考し、「限界まで頑張っている人を助けに来るウルトラマン」を根本にストーリーを考えたとのこと(動画29分頃)。
  • 橘さゆりをデュナミストにするのは西条凪へのオマージュもあり、最初から考えていた(動画28分半頃)。
    • 橘と孤門がどちらも元レスキュー隊員であるのは偶然(動画32分半頃)。
    • ネクサスが孤門からどのように橘につながったかは明言を避けた(動画32分半頃)。『10勇士』のネクサスなど、その来歴はファンの想像に任せること。これは、「映像に出たものが全て」という考えや後々のメディア展開もあるから。
  • 橘さゆりの夫である橘祥吾は現地の医者をしている設定(動画42分頃)であり、「彼は孤門ではないが、川久保拓司をネクサスに会わせたい」と思ったとのこと(動画35分頃)。
    • 祥吾と孤門はあくまで別人だが、ネクサスは何か感じ入るところがあったかもしれないとのこと。
    • 二人が出会う場面のBGMは「ネクサス」ラストと同じもの(<M-69>:サウンドトラックでは「未来へ…」というタイトル)で今回のために新たに録音した(動画38分頃)。
  • ネクサスの声は凪の時と違い本人のものではなく仕草には女性らしさを入れなかったが、声はネクサスのものでも男性らしさを強調しないように気を付けたとのこと(動画39分頃)。
  • ネクサスの形態が姫矢のジュネッスに見えるが、(大人の事情であり)「色調が若干違うつもり」とのこと。正確には姫矢のジュネッスとはまた少し違うらしい(動画43分頃)。
  • エボルトラスターが橘の前に現れる際の効果音には「諦めるな」を加工した音声が入っている(動画1時間2分頃)。
  • エンディングではグルマン博士がエボルトラスターを持っているシーンがあるが、これは橘がエボルトラスターをXioの皆に見せ、高田ルイやグルマン博士が変身ポーズをしても変身できず、橘に「選ばれた者のみが変身できる」と言って返す、カットされたシーンだったとのこと(動画45分頃)。
    • 他にカットされたものに、エックスが大地にネクサスを知っているかと聞かれ、「全てのウルトラマンを知っているわけではない」「地球は宇宙の要石のポイントにあるため守護している」と語るシーンがあった(動画1時間15分頃)。
  • 橘かおる・みちる姉妹がベムラーに襲われるシーンは、ピンチの演出として心臓マッサージをする案もあったが、諸々の事情により没となった。
  • 当初はバグバズンブルードとの戦いでは、エックスがエクシードエクスラッシュでバグバズンを浄化して通り過ぎたところにネクサスがオーバーレイシュトロームで撃破する絵コンテがあったが、「浄化する必要がない」とのことで没になった。
  • バグバズンが巨大化するシーンで手前にはねた車は、バグバズン本人が放り投げたもの。運よく決まったため相当うれしかったとのこと。

その他

  • ネクサス最終回でデュナミスト達が空を見上げる場面はアベ監督の提案。無理言って入れてもらったとのこと。
  • ベリアル銀河帝国」にてウルトラマンノアが登場したのは、「宇宙全体を包括する存在」として登場できるキャラクターであり、また心の中にネクサスの存在があったため。

余談

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