概要
デュナミスト達がウルトラマンネクサスに変身するときに使用する短剣型のアイテム。
普段は鞘の中に納まっており、そこから引き抜くことによってネクサスへと変身する。変身ポーズはデュナミストごとにそれぞれだが、変身後への影響などは特に確認されていない。ポーズパターンは四種類あり、それぞれ
- 鞘を左手で持って左腰に構える→右腕で本体を前方に引き抜く→右腕を後ろから前に回して本体を空に掲げる(姫矢の変身で何度か確認される)。
- 鞘を左手で持って左腰に構える→右腕で本体を前方に引き抜く→本体を左肩に当てる→右腕を伸ばし本体を空に掲げる(姫矢、憐、孤門で共通)。
- 鞘から抜くと同時に本体を前方又は空に掲げる(姫矢、憐、橘で共通)。
- 柄を持ち、横向きにして前方で構える→鞘を左手で掴み、水平に引き抜く(凪のみ)。
となっている。ゴルゴレムを撮影していた保呂草たちの危機を感知した時の姫矢、凪に「生きるために戦え」と諭された直後の憐、石堀に挑発され冷静さを失っていた凪、娘と自分の両方が危機的状況にあった橘など「エボルトラスターを抜くモーションのみ」で変身する時はデュナミストの心の余裕がなくなっているという見方ができる。
デュナミスト以外の人間がエボルトラスターを引き抜くことは出来ない。『ウルトラマンX』第20話の脚本段階ではそのことに関する描写があったらしいが諸事情によりお蔵入りとなった。一応、エンディングでファントン星人グルマン博士がエボルトラスターを掲げる没カットが存在する。
鞘に納めた状態でもスペースビーストが発するビースト振動波をキャッチしてビーストの居場所を突き止めたり、ビーストの攻撃をも防ぐバリアを発生させ、危機に陥ったデュナミストを安全な場所へとワープさせるなど多彩な機能を持っている。
これとは対照的に、ダークメフィストに変身する力を授かった人間用にダークエボルバーというアイテムがある。前述の変身ポーズの四番目のパターンはこのダークエボルバーで変身する時のポーズと酷似しており、凪が闇に飲まれかけていたことを示唆する描写となっている。
立体物
DX玩具では、鞘から引き抜きスイッチを押すことでライト&サウンドギミック遊びができる。
ここまではいいのだが問題はサウンドのほうで、本編の変身音ではない全然違うサウンドが鳴る。
この劇中と違う音声が鳴るという欠点は、後の『マックス』『メビウス』になっても改善されることはなく、ハイコンセプト・ウルトラマンの商業的失敗の一因となった。
結局、劇中と同じサウンド仕様のエボルトラスターは、2018年にプレミアムバンダイでウルトラレプリカ版が出るまで待つこととなった。
しかしこちらはこちらで劇中再現の機能こそ豊富に詰め込まれているが、音質が非常に悪いために不評であった。
後に中国バンダイにて金型が流用されたエボルトラスターが一般販売されたが、こちらは機能を削った分余裕ができたのか非常に音質が改善されているため、こちらを買い求めるファンも多い。
他にはサウンドが鳴らない、引き抜くだけの廉価版もある。
2023年10月2日には、ネクサス20周年を記念してリニューアルされたウルトラレプリカ版「20th Anniversary ver.」が予約開始。
旧ウルトラレプリカ版から大きく音質は向上し、劇中から実際に抜き出した音源が使用されているため再収録が難しいキャストの音声も網羅されている。
またシークレットモードとして橘さゆりの音声も収録されている。
余談
デザインモチーフは日本刀。古来より刀剣類は神事に使われることも多く、それをモチーフにすることでネクサスの神秘性はより強くなったといえる。
阿部雄一監督によると、『X』第20話でエボルトラスターが出現するシーンでは、『ネクサス』のキーワードとも言える「あきらめるな」という言葉を加工した音声が使われていたとのこと。