概要
島袋光年の漫画『トリコ』に登場する、グルメ界に君臨する、八体の獣の王達である。
子供がいても八王子にはならない(拝借表現)。
それぞれが天災を超越する圧倒的な戦闘力を誇り、足跡ですら圧倒的なオーラを数千年に渡って放ち続けるだけでなく、八王の気分によって植生や環境が変化するなど、もはや超自然的な存在である感すら漂わせる。それでかつ小動物の様な敏感さで幾度と無く生物の大量絶滅危機を乗り越えてきた適応力こそが真に驚嘆するべき事かもしれない。
トリコ世界の地球は、グルメ細胞の影響により「調理」され、周囲22万km、つまり現実の地球の5倍以上にまで巨大化しているが、八王たちは一瞬でグルメ地球を破壊しつくしてしまうポテンシャルを秘めている。
彼らが行動をする時期は「グルメ界の夜」と言われ、地球上の全生物が最高レベルの警戒をし、それはなんとあの節乃が死を覚悟するほど。だが一方でグルメ界の生態系を維持する存在でもあり、ブルーニトロや害獣の暴挙から地球上の生物を守ってきた事もある。アカシアのフルコースとも密接な関係を持つ。
その実力は、子供ながら四天王にも見初められており、四天王の3人が幼体をパートナーにしている。
なお、最大級のデビル大蛇の実力は八王に匹敵すると言われている。
各種八王一覧
(「八王」には種族そのものが値するのではなく、更にその中でも突出した個体が認定されるので、以下のリストには種族名または個体名のどちらしか判明していないのも含まれている)
人間界に分布していた種類もいるが、判明している限りでは総じて絶滅している。
なお、以下は現行の代のメンバーであり、歴代の八王の序列や種族が同じとは限らない。
鯨王ムーン(げいおうムーン)
エリア6を支配する。別名:ブラックホールホエール。
名前の由来は、過去に月を吸い込んだことがあるからなのか見た目のためなのかは不明。
最強の八王であり、捕獲レベルは6600。
ムーンが動きを開始したことで他の八王達も呼応した。
「海の大陸」と称されるエリア6の絶対的な覇者で、「七獣」と呼ばれる七体の捕獲レベル4000代後半の「王」と名付けられた猛獣たちが総出になってようやく生態系のバランスが取れるほど(これらの獣が生き残ってこれたのは、それぞれが鯨王への対策として「裏のチャンネル」への接触が可能だからであり、「裏のチャンネル」がなければ鯨王に殲滅されていた可能性もある)。これらが「裏のチャンネル」に接触可能なのは、アナザがムーンから逃げる際に七獣の身体を利用したからにすぎない。
他の八王の例に洩れず、万メートル級という体長(全長10km、体高2.5km、体重1.5兆t)。非常に細長い見た目だけでなく、ヒレが複数ある、爬虫類みたいに横方向に体が波打つなど、一見すると鯨には見えない。というか、地球上の生物にも見えない。名前の通り「月」のような見た目をしており、目や口、噴気孔などは確認されていない。ただし、捕食時には文字通りブラックホールの様な口が出現し、月サイズの物体ですら吸い込める。その、光すら飲み込む超重力を発する胃に呑み込まれた食材は食霊となって魂の世界に送られる(逆に言えば、対象を苦痛なく生の苦しみと死への恐怖から解放し、苦痛なきままあの世に送る事ができる、これから来る災厄に出会わずにすむということになる)。ネオの破片ですら、それ自身が状況を理解できる以前、つまり着水した瞬間には死んでいた。もはや、死を司る力を持つとも言える。
関係するフルコースはアナザ。最難関&最重要の素材の一つであるが、アナザが光を越えたのはムーンから逃げるためと言われている。エリア6が暗いのもムーンの重力に光が吸い込まれているかららしい。
- 読者投稿であり、その時の設定から見た目と捕獲レベルが変更されている。読者投稿という点では、バンビーナや四獣、別作品だが尾獣の八尾などに近い。鯨が最強なのはしまぶーらしいとも言える。また、読者投稿設定では、ムーンはさらに変身すると書かれている。
竜王デロウス(りゅうおうデロウス)
エリア1を支配する。種族名は不明。捕獲レベルは6590。
生涯一度しか生えないたった一本の牙のみでこの世の王となった竜王の末裔。牙は上あごから生えており、ティラコスミルスのごとく下あごは牙の形に合わせて変形している。体躯は西洋のドラゴンに近く、けっこうな複眼で触手のような舌が無数にあるという特徴的な顔つき。
現在の個体はその子孫で、初期には体長350mだったが、グルメ界編で一コマ登場した際は遥かに巨大化&マッチョ化していて、眼光も鋭くなった。どれぐらいかというと、山が掌に収まるほど。ネオの侵略の際には、次郎が先に遭遇して片付けたために未登場。その牙の威力は想像を絶するほどで、牙から作られた包丁ですら軽く山を破壊するほど。大量の舌から出した光線を集約し「異次元レーザー」を放つ。この攻撃は、そのあまりの破壊力とスピードから、ジョアの「空切り」を無効化し、アカシアinネオにすら有効となる恐るべき攻撃となる。標的を外したら、レーザーは地球を飛び出して進路上の惑星をどんどん破壊していく。一本の牙のみで戦うんじゃ…とツッコんではいけない(そもそも先祖の話だし)。
ゲームなどでは亜種も登場している。
関係するフルコースはセンター。
狼王ギネス(ろうおうギネス)
エリア2を支配する。「大陸の王者」ことバトルウルフの群れの長。捕獲レベルは6550。
祖先は、エリア4の可能性がある「最大の大陸」の支配者で、「魔獣デスゴール」から生態系を守り、逆にデスゴールを絶滅?させた。害となる種を意図的に滅してきた点では、四天王のゼブラと似ている。
八王では小型だが巨大な狼であり、全ての狼でも最大種。その嗅覚は相手の全ての情報を捉えるだけでなく魂ごと吸い込み(実際には気絶してしまうが意識を引っ張られる)、尿のマーキングで全ての情報を提供できる。また、前足の一撃だけでも宇宙から視認が可能な程に地球を波打たせ、発生した衝撃波は付近の物体を数万kmの彼方まで吹き飛ばす。また、数百kmを一瞬で移動できる。関係するフルコースはGOD。エリア2生息。暴獣・次郎との特殊な関係性がある(ギネス本人が出現するまでは、「次郎がギネスの正体」と考察する声もあった)。当初、八王とされた個体は捕獲レベル6090と記述されていた。しかし、実際にはその個体は2番手であり八王ではなかった。
鹿王スカイディア(かおうスカイディア)
エリア5を支配する。個体名は不明。捕獲レベルは6450。
読み方が「かおう>花王」なのか「ろくおう」なのかはっきりしないが、「ろくおう~」という地名などは実際に結構ある。
背に広大な森を生やす程巨大な鹿で、角にも樹木が生えている。背中の森は、捕獲レベルが平均4000を越えるグルメ界屈指の猛獣の棲息地。多脚型で、全身が見えないほど胴体が長く、まるでシシ神様とデイダラボッチを足して二で割ったごとき姿をしている。そのかわり、普通の鹿よりも脚は短い。だが、海も楽々と移動する。
八王で最も温厚で、普段は戦闘は背中の住民が代行する。だが怒るとヤバイ存在で、怒らせたが最期、対象は不可思議な空間に送られて何億年も経過したように朽ち果てる。
関係するフルコースはニュース。
蛇王マザースネーク(じゃおうマザースネーク)
エリア4を支配する、おそらくは地球最大の生物。個体名は不明。捕獲レベルは6310。
「全ての蛇の母」と呼ばれる、トリコ世界の地球を一周する22万km以上の全長を持つ蛇。動くだけで天変地異を引き起こしそうなピンクの図体をしている(「母」だからピンクなのかもしれない)。
流星に例えられる程の桁違いのスピードを持ち、その頭を見たものは宇宙にいようと喰われる。また、呑み込まれた者は命が消化される感覚をたっぷりゆっくりと味わえる。数千年前に鯨王ムーンと戦った際にできた、超強大で半永久的に持続する予測不能な竜巻「マザートルネード」が未だに猛威を振るうエリアがある。
関係するフルコースはアース。
サニーのパートナーのクインが有名。子供でも体長20kmはある。
馬王ヘラクレス(ばおうヘラクレス)
エリア8を支配する。種族は幻獣ヘラク。捕獲レベルは6200。
捕獲レベルは6200。
超巨大な体躯の馬。一呼吸で一年を生きる大気食の馬で、エリア8が雨の大陸と呼ばれる所以。
関係するフルコースはエア。
猿王バンビーナ(えんおうバンビーナ)
エリア7を支配する。本名は「バンビーノ」だが、とある理由でバンビーナとしている。
捕獲レベルは6000(拘束状態)。年齢は少なくとも500歳以上。
種族名は、あの有名な妖怪に匹敵するレベルの危うさ。
八王では最も小型で、普段は成人男性程度の猿。身体能力は軽いジャンプで上空五十キロメートルに達する程で、単なる遊びでも並大抵の生物を抹殺し得る。遊び(あっち向いてほい)で振るった指の風圧で四天王の首が数十回ねじ切れ、膝カックンで膝が消滅、くしゃみで地形がぐしゃぐしゃになり、屁が大質量の物質というか一応生物になる。
関係するフルコースはペア。
烏王エンペラークロウ(うおうエンペラークロウ)
エリア3を支配する。個体名は不明。捕獲レベルは6000。
別名「空の番長」。「烏」王であり「鳥」王ではない。
極めて巨大な毒烏。尾羽がビル大。羽ばたきは毒風の竜巻を巻き起こし、影に入ったものは思考が抜け落ち為す術もなく消え去る。また、口から小さい太陽のごとき光球または火球を吐く。
関係するフルコースはアトム。
八王の個体以外では、ココのパートナーのキッス(トリコ)が有名。
関連イラスト
外部リンク
関連タグ
鳳仙 - 称号の発音が同じで、同じジャンプ系作品の最強キャラクターである。