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3期鬼太郎の編集履歴

2018-08-23 17:48:26 バージョン

3期鬼太郎

さんききたろう

ゲゲゲの鬼太郎アニメ版の第3シリーズ。歴代最高視聴率を誇る作品。またはそれに登場する鬼太郎の愛称。また、昭和鬼太郎アニメシリーズとしては最終作ともなった。

概要

1985年10月12日から1988年2月6日にかけて全108話、その後完結編となる「地獄編」が1988年2月8日から同年3月21日まで全7回放送された。合計話数は115話。


作風について

前作に比べ、全体にポップで明るい色調を特徴とし、キャラクターデザインも(80年代当時の)現代的にリニューアルされている。

OPテーマには『ゲゲゲの鬼太郎』が引き継がれたものの、ロック風のアレンジが施され、画面では妖怪仲間たちがバンドを組み、ねずみ男がリードボーカルを取る様子に前作のファンは面食らい、賛否両論を呼んだ。しかし鬼太郎が凛々しい表情でリモコンゲタを放ち、ヒロインをかばう印象的なラストカットは「ヒーローしての鬼太郎」を強く印象付けた。


本作は「現代社会に生きる妖怪」「人と妖怪の共存共栄」をテーマとする融和路線となり、ただ人間を助けるだけでなく、妖怪にもそれなりの言い分があり、何らかのフォローがあるというエピソードが多く描かれた。

この融和路線を強く打ち出すためのヒロインとして、オリジナルキャラクターの天童ユメコが登場。第3期と言えば、このユメコの存在を真っ先にあげる人も多い。

ある程度の役割が与えられたオリジナルキャラは他のシーズンにも存在するが、ここまでレギュラーとして食い込んだキャラクターは、6期の犬山まなの登場まで、約30年もの時を待つこととなる。


ヒーロー化路線もさらに進められ、鬼太郎の性格は、前作までの呑気だが誠実といったものから一変。正義感がとても強く、悪い奴へは容赦のない怒りを剥き出しにする。アクションの演出も強化され、体格もがっしりとした歴代きっての武闘派となった。武器として原作にはないアイテム「妖怪オカリナ」が登場し、4期でも継続使用された。


初めて鬼太郎ファミリーという存在が明確化したシリーズでもあり、その扱いの違いはクレジットでの扱いでも明白である。

鬼太郎ねずみ男は全話登場で、目玉おやじは第1期同様に「幽霊電車」の回のみ例外的に未登場であった。


本作は歴代最高視聴率を叩きだし、後に制作された4期と1話差とはいえ、歴代最大話数の全115話を達成するなど、現在の視点で最も高い人気を勝ち取るに至った。

「鬼太郎と言えば3期」というイメージを持つ視聴者も多く、ファンの支持率と知名度は現在でも高い傾向にある。6期の永富プロデューサーと小川監督も、子供時代に視聴していたのは3期であり、印象に残っていると語っている。


3期はこの人気の高さにより、当時絶頂期を過ぎてやや人気に陰りのあった「鬼太郎」を復権させた。70年代怪奇ブーム終焉の影響で仕事が激減し「妖怪なんてこの世に居ないんだ!」とまで嘆いて落ち込んでいた原作者水木しげるの生活も再び安定するようになる。「ピンチになると、いつも鬼太郎が現れて助けてくれた」と生みの親自らが語ったように、御大の食い扶持を再度大幅に上げたアニメとしても有名である。


水木しげるは、3期に対して雑誌インタビューを受けた時、「今回は4本に1本は私でさえビックリするほど面白く原作をアレンジされてますが、2本は少し首をかしげる部分があり、1本ははっきり言って改悪です」と、厳しめの意見を述べている。

  • 第8話「だるま妖怪相談所」がお気に入りのエピソードと語っている他、沖縄由来のシーサーはこのシーズンのために水木が描き下ろしたものである。
  • 水木からのアドバイスは、「色はカラフル過ぎてキツめにならないよう自然な色調にして」、各話について「テーマは二の次で、とにかくおもしろくするよう考えてください」との事だった。「子供相手だからと安易に惰性的に作ればすぐに堕ちます。この世界は甘くありません。」と、自身の貸本時代から週刊誌時代までの経験及び、その近年の体験を踏まえて「油断は禁物です」とスタッフを戒めていた。
  • アニメオリジナルキャラクターであるユメコのことは、「他がむさくるしいやつばっかりですから、あれでいいでしょう」とのことだった。

第1期・第2期・第4期のED「カランコロンのうた」は、第5期と第6期ではBGMとして使用されたが、本作では一切使用されていない。

だが、3期鬼太郎のゲーム化である「復活!天魔大王」ではスタッフロールのBGMに使われ、第2期のエンディング映像を第3期キャラでアレンジした映像が作られている。


レギュラーキャスト


声優に関するエピソード

後継声優が見つからなかった目玉おやじ役の田の中勇を除き、全ての声優が一新されたが、子泣き爺役の永井一郎だけは過去のシリーズで同役の担当経験があった。ただし、子泣きも過去のシリーズでは配役が完全に固定されてはいなかったため、本作で本格的に永井がレギュラー担当となった。

鬼太郎役には、現在女優としての活動が中心となっている戸田恵子が選ばれた。当時の戸田は尊敬する先輩である野沢雅子の役を奪う形になったことを気に病んでおり、かなり悩みながら鬼太郎役を演じていたという。

変更について、先代となる鬼太郎役の野沢雅子とねずみ男役の大塚周夫はガッカリしていたが、野沢はこの人事がキッカケでドラゴンボールシリーズの孫悟空役を受けることが出来るようになった。

なお、戸田・野沢の両名は5期の映画作品『日本爆裂』で同時上映となった五大鬼太郎で共演。当時女優業がメインで、アンパンマン以外の声優業はほぼ行っていなかった戸田はオファーを断ろうとしていたが、「野沢雅子さんも来ます」と聞いて受けることを決意したという。


ねずみ男役の富山敬は当時、声優事務所の移籍問題で東映動画(現在の東映アニメーション)の作品に積極的に参加出来ない立場だったが、その実力を買われてこの役を得ている。



キャラクターとしての3期鬼太郎

子供らしい無邪気さと妖怪らしい不思議さが同居し、人間離れした雰囲気が魅力となっていた1~2期に対し、本作での鬼太郎は、熱血漢で可愛い女の子に弱い、少年らしさを強調したキャラクターとなった。


歴代中、唯一人間の妖怪のハーフと設定されており、その激しい性格設定上、最も目付きが鋭いことでお馴染み。イラストでも目付きが鋭く、頼もしく描かれることが多い。戦闘的なイメージが強くなっている。また、ちゃんちゃんこの配色が上から黄→黒→黄...となっており、これも歴代で唯一(原作も含めた他のシリーズは全て上から黒→黄→黒...である)。背は2期の鬼太郎よりも高めに描かれているが、公式身長サイズは原作と同じである(映画「妖怪大戦争」を境に鬼太郎、ねずみ男、猫娘、ユメコのデザインに改良がなされたが、猫娘やユメコのようにサイズ変更はされていない)。


正義感の強さから、許せぬ悪に対する怒りはとてつもないものがあった。ねずみ男に対しての折檻にも、容赦なく鉄拳を奮っている。しかし「根はいい奴なんだ」とも評しており、良いことをした時は素直に受け入れるなど、友情が感じられる部分もある。



余談

3期の制作が決定された裏には、好評を得ていた1、2期の再放送という追い風があった。

2期の放送終了後、日本は1970年代末まで空前のオカルトブームにあり、鬼太郎のアニメ版は1期・2期共に地方局での平日夕方の再放送枠にぴったりだった。

そして1980年代に入ってからは、特にカラー作品だった2期が夏・冬休みに再放映を繰り返す恒例番組となり、これが鬼太郎を知らない世代の子供たちにアピールし、オールド・ファンにはその魅力を再発見させることに繋がった。

この「前作の再放送という援護射撃」によるファンの循環は、その後も新たな「鬼太郎」が生み出され続ける重要なギミックとなっていった。


まさかの新作CM

なんと放送終了から30年の時を経て、2018年1月にビンゴファイブのテレビCMに3期鬼太郎ファミリーが登場。

鬼太郎役が戸田恵子、砂かけ婆役が江森浩子と当時のキャストが演じている。なお目玉おやじ役だった田の中勇は故人のため島田敏が代役を務めた(島田は直後に放送開始した6期で子泣き爺とぬりかべの二役にてレギュラー出演する)。

「目玉おやじ篇」と「砂かけ婆篇」があり鬼太郎と掛け合いをして、最後は鬼太郎ファミリーたちが並んでダンスをする内容となっている。(敵方であるぬらりひょん朱の盆も加わっているのはご愛敬)

当時そのままの絵柄や色合いを再現したアニメは必見である。




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