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騒速の編集履歴

2018-11-16 02:46:05 バージョン

騒速

そはや

征夷大将軍坂上田村麻呂の兵仗用の大刀と伝わる直刀。日本刀誕生の兆しとされる名刀。坂上田村麻呂が鈴鹿山の大嶽丸退治に用いた、鬼切りの大刀。日本刀が誕生する兆しの名刀と評され、資料価値は極めて高い

騒速は、坂上田村麻呂兵庫清水寺に奉納したと伝えられる兵仗用大刀直刀)。

弯刀を指す「刀」ではなく、直刀を指す「刀」の表記が用いられる。


坂上田村麻呂伝説における田村将軍の愛刀ソハヤノツルギ(ソハヤの剣、ソハヤ丸など名称は様々)の逸話が仮託される。

京都鞍馬寺所蔵の黒漆剣をソハヤの剣とする俗説もみられるが黒漆剣はソハヤの剣ではない


概要

平安時代征夷大将軍坂上田村麻呂の佩刀。重要文化財

奈良時代末期から平安時代初期にかけての作とされる。清水寺所蔵、東京国立博物館保管。


重文指定名称は「大刀 三口 附拵金具十箇」で、三口の大刀と十箇の拵金具を合わせての登録となる。

三口のうち騒速がどれか特定されていないため切刃造の大刀を「1号大刀」、鋒両刃造小烏丸造)の大刀をそれぞれ「2号大刀」「3号大刀」としている。


特徴として1号大刀は同時代の作とされる切刃造の大刀と比べ、鎬筋がやや中央に寄って浅い反りがある。

平安時代中期に直刀から弯刀へ変化する前段階、日本刀が誕生する最初の兆しの名刀と評され、三口の資料価値は極めて高い。


逸話

安綱作

観智院本『銘尽』には安綱の作として「田村将軍そは矢の剣 作上手也」と記されている。

定説では安綱は平安時代中期の人物とされるため、平安時代初期の坂上田村麻呂とは活動していた時期が合わないと考えられている。


鬼切りの大刀

騒速には坂上田村麻呂伝説に登場するソハヤノツルギ(ソハヤの剣、ソハヤ丸など名称は様々)の逸話が仮託されている。

清水寺の寺伝では「桓武天皇の頃に征夷大将軍坂上田村麻呂が丹波路より播州清水寺に参拝し、聖者大悲観音の加護を得て陸奥国の悪事の高丸を討ち、鈴鹿山鬼神を退治した。その感謝として愛刀の騒速と、副剣の二振りを奉納した」という。


坂上田村麻呂伝説において鈴鹿山の鬼神は日本三大妖怪に数えられる大嶽丸となる。

奇しくも現在は源頼光が日本三大妖怪に数えられる大江山の酒呑童子の首を刎ねた童子切安綱と同じく東京国立博物館で保管されている。


楚葉矢の御剣

滋賀・田村神社の重宝に楚葉矢の御剣があるという。

田村麻呂のソハヤということで混同されやすいが別の刀剣である。


物語において

ソハヤノツルギ

『源平盛衰記』「剣巻」に登場する髭切の逸話が京都・北野天満宮所蔵の鬼切安綱に仮託されるように、『鈴鹿の草子』『田村三代記』などに登場するソハヤノツルギ(ソハヤの剣、ソハヤ丸など名称は様々)の逸話が清水寺所蔵の騒速に仮託される。


物語中では「そばやの剱」「草早丸」「素早の剣」「素早丸」「神通剣」など、写本ごとに表記揺れが見られる。

中には「そはや丸」と「こんじゃく丸」という二振りの刀剣を振るう二刀流バージョンもあり、最愛の妻である鈴鹿御前三刀流のため、夫婦合わせて五振りの刀剣を投げている。


物語によって設定もまちまちではあるが、妖星が砕けて生まれた初代田村とともに生まれた、三代に渡って受け継がれた、大蛇などを討伐したなど聖剣としての性質も持つ。


夫婦刀

創作作品において騒速は大通連夫婦刀として設定される事がある。


Fateシリーズ』に登場するJKセイバー宝具のうち、大通連を真名解放した天鬼雨の説明に「展開数は250本だが、夫が持つ夫婦剣の素早丸(そはやまる)と連動解放することで500本の剣の雨で敵陣を蹂躙することができる。」とある。

おそらくは夫婦刀の意味で夫婦剣と設定したのだろう。


関連タグ

刀剣

坂上宝剣 楚葉矢の御剣 黒漆剣

妙純傳持ソハヤノツルキウツスナリ

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