概要
漫画『ドラゴンボール』に登場するサイヤ人達が戦闘力を上昇させるために変身する形態である『超サイヤ人』をさらに超えた変身形態。
劇中の描写から察するに、『超ベジータ』『超トランクス』等の超サイヤ人第2・3段階のように超サイヤ人1そのものを強化したというより、超サイヤ人1の状態でさらに超サイヤ人へ覚醒した状態ともとれる。(のちに登場する超サイヤ人ブルーが超サイヤ人ゴッド+超サイヤ人1の形態なら、こちらは超サイヤ人1+超サイヤ人1と言える状態かもしれない)
通常の超サイヤ人と比べ髪が激しく逆立ち、青白いスパークを伴うのが特徴的。
実力においては通常の超サイヤ人で築き上げた身体バランスを保ったまま、パワー・スピード・ガード、全てにおいて通常の超サイヤ人を超越する力を持つことが可能。また超サイヤ人第3段階やさらに上位の変身である超サイヤ人3(後述)の様なエネルギーの激しい消耗も見られない。
性格は超サイヤ人以上に好戦的な性格になるが、これは修行や精神力で抑えることが出来る。
「大全集」など一部資料では超サイヤ人の2倍(通常時の100倍)の強さだとされている。
初登場は「セル編」にて、孫悟飯がセルに16号を壊された怒りで変身。ベジータや未来トランクスと互角の戦いをしていたセルジュニア達7体を瞬殺し、さらにセルジュニアを生みの親であるセルまで圧倒する実力を見せつけた。
その後サイヤ人の細胞(死の淵から這い上がるとと強さが増す)により強化復活したセルも、同様のスパークを纏った変身をしている。
セルゲーム終了後は7年間の激しい修行より悟空とベジータもこの形態に到達した。両者共に修行で性格の変化を克服しているのか、悟飯と違い性格が変化することはない。
また悟空はその7年の間で更に上位の形態である超サイヤ人3へ覚醒。超サイヤ人2を更に超越したパワーを発揮出来るようになったが、エネルギー消費が著しいため長時間維持する事ができない。
その為、アニメの『Z』や『超』では超サイヤ人3など上位形態を披露した後も、手合わせや様子見などエネルギー消費を抑えながらもある程度力を発揮したい場合に超サイヤ人2で戦っている事が多い。
アニメ版の特徴として『Z』では、スパークの描写が省略されている回もあり超サイヤ人と見分けがつけづらくなっている。また初登場となった悟飯が覚醒する回では専用の挿入歌として影山ヒロノブの「運命の日~魂vs魂~」が使用され、最強の戦士の登場を盛り上げた。
『GT』では、OPで通常状態から超サイヤ人4まで段階を踏んで変身する1カット以外は全く出てこないが、ゲーム「ドラゴンボールヒーローズ」では、GT仕様の悟空とベジータの超サイヤ人2が登場している。
『超』では、手合わせで使用されている事が多く悟空はビルスやザマス、ゴクウブラックなど初めて戦う敵達への様子見で使用している。その超サイヤ人2を使用した悟空の実力は激しい修行や神の気を手に入れた事で、かつての老界王神の力で潜在能力を解放した姿を取り戻した悟飯と互角に戦えるまでになっている。
また『超』では未来トランクスもさらなる修行により変身が可能となった。その実力は超サイヤ人2の悟空(漫画版では超サイヤ人3)に匹敵するほどだが、ゴクウブラックには手も足も出なかった。髪型は、アニメではあまり変化が見られなかったが漫画版ではより逆立った髪になっている。
また漫画版ではゴクウブラックも超サイヤ人2に変身。漫画版ではまだ超サイヤ人ロゼの領域には届いておらずベジータと超サイヤ人2同士で戦った。パワーはベジータが上であり、彼が超サイヤ人ブルーに変身するとなすすべもなくやられてしまうが、サイヤ人の特性である瀕死パワーアップとザマスの治癒能力を利用し、どんどんパワーをあげ超サイヤ人2のままブルーのベジータと互角に戦った。そして一定の領域に到達した事で超サイヤ人ロゼへと覚醒を遂げている。
名称について
現在でこそ「超サイヤ人2」の名称で定着しているが、これは初登場のセル編ではなく、魔人ブウ編にて悟空が命名したもので、「超サイヤ人の強さをわかりやすく説明」するために持ち出してきた言葉である。
その為一部資料においては、超サイヤ人を段階分けした
- 超サイヤ人第一段階:初期形態。
- 超サイヤ人第二段階:筋肉を膨張させたパワーアップ。
- 超サイヤ人第三段階:さらに筋肉を増やしパワーアップした形態。(スピードは失われる)
- 超サイヤ人第四段階:フルパワー形態。
の発展版・最終形態として、悟飯が覚醒した状態を「超サイヤ人第五段階」と呼んでいた。
勿論現在では「超サイヤ人2」の名称の方が圧倒的に使われている事が多い。
ゲームでの活躍
基本的に少年期の孫悟飯はこの姿で登場する方が多い。
キャラがゲーム中に変身するようになるPS2版ドラゴンボールZシリーズ以前はそこまで多くなかった…と思うが実はちょくちょくあるにはあった。
スーパーファミコン版ハイパーディメンション、プレイステーション版アルティメットバトル22の孫悟空は超サイヤ人ではなく超サイヤ人2の姿である。
ドラゴンボールZシリーズ
悟飯はセル編が収録されている「Z」から、悟空などは魔人ブウ編が収録される「Z2」以降に変身可能。
変身すると基礎能力が上昇する代わりに気力がどんどん減っていく仕様。
ドラゴンボールZSparking!シリーズ
初期はバトル中変身が実装されていないため個別キャラクターとして存在。
NEO以降はバトル中任意の変身が可能になり、使い分けがしやすくなる。
基本的に超サイヤ人以上超サイヤ人3以下の能力ではあるが、燃費が悪く気力の溜めづらい超サイヤ人3よりも扱いやすい傾向。
ドラゴンボールZドッカンバトル
一番最初に変身した孫悟飯をはじめ、孫悟空、ベジータ、トランクス(未来)更にはカリフラなども超サイヤ人2形態が実装されている。
超サイヤ人2は9割以上SSRとして実装されているが、フェス限定の超サイヤ人2は存在しない。
そのかわり超サイヤ人2孫悟飯が初のレアガシャ産レジェンドレア(SSRから2段階進化でLRにランクアップする)として実装されており、実装後1年が経過したが、インフレを続ける同ゲームでは珍しく未だ最高火力最強を維持している。
そのATK数値、サポートを加味しない場合で最大3000万を超える凶悪なパワーを秘めている。
ほぼ同時期に実装され、今なおトップクラスの火力を誇る超サイヤ人4孫悟空が同条件で890万であることを考えればその圧倒的火力がわかるだろう。
変身可能な方々
原作
アニメ
一部ゲーム
余談
通常の超サイヤ人との変化が分かりづらく、また3や4に比べて変身のビジュアル的インパクトが薄いためか他の形態に比べ影が薄くゲームでは2だけ出ていない作品があったりフィギュアも少年悟飯以外のものは数が少なかったりとあまり扱いが良くない。
後年では原作者の鳥山明先生までもが2の存在を忘れており「3が2だと思っていた」と発言してしまう有様である。その証拠に超サイヤ人2といえばスパークを伴ったオーラが特徴的だったが、原作終了後に鳥山明先生が描いた漫画『ネコマジン』や公式イラストなどの中には通常の超サイヤ人でありながらスパークを放っている姿が見られる。
しかし、近年では『ヒーローズ』など一部ゲームで原作やアニメでは変身しないキャラが超サイヤ人2に変身したり、アニメ『超』では悟空が3よりも頻繁に変身したりトランクス(漫画ではゴクウブラックも)が新たに超サイヤ人2変身したりと出番も増えてきている。
元々、超サイヤ人2は初めて描写された明確な超サイヤ人の上形態に加えて、上述したような登場シーンの演出や髪型等から登場回数の少なさと比べると高い人気を誇っているため、2のファンからすれば近年の扱いは朗報と言えるだろう。