ギルハカイダー
特撮ドラマ版(ブラックハカイダー、ボスハカイダーとも呼ばれる)
前作で白骨ムササビによって破壊された後、ダークの残党により爆発する基地から共に回収された、プロフェッサー・ギルの脳味噌を入れ蘇生されたハカイダー。
同じくダーク生き残り科学者の脳を持つシルバーハカイダー(銀エビ)、ブルーハカイダー(青ワニ)、レッドハカイダー(朱ムカデ)を配下に従えハカイダー四人衆を名乗り、ハカイダー軍団を指揮。ジャイアントデビルの設計図を狙う。
胸の部分に星のマークがあるのが外見上の違い。1000倍に強化された悪魔の笛、ギルマントを持つ。
ダークアンドロイド同様の名称をもつブラックドラゴン形態に変身する能力がある。
サタンダークネスの能力で暗雲を呼び寄せ、キカイダー01の太陽電池を無効化することもできる。
さらにはハカイダー四人衆がスクラムを組み、ガッタイダーに合身する。
軍団の壊滅後は嫌々ながらも、ビッグシャドウにパーツと脳髄を回収され、対立していた世界大犯罪組織シャドウの殺し屋となる。
プロフェッサー・ギルの幽霊の力で10倍にパワーアップするが、それでもあまり強くなく(ただし、人魚姫ロボットの回では、サブロー時代を彷彿とさせるテンションかつ、01をかなり苦しめており、あのままずっと2体が戦っていれば、相討ちになった可能性もある)、ザダムやビジンダー、ワルダーの登場でお株を奪われてしまう。
そもそもが嫌々だった為シャドウナイトと対立することも多かったが、ザダム出現に際してはお互い気に食わなかったのか協力することもあった。
最終回ではビジンダーに2回破壊され、さらに3人の合体技であっさりやられた。
また、美醜の価値観が人間とはズレており、人魚ロボットの人間体(かなりというか凄い美人)を『ウワァ…ヒドイ…これは酷い…なんという不美人だ…ブスもブス世界最大のドブスだ!』と散々にこき下ろし、正体を表した人魚ロボットを『美しい…オォ…なんと美しい…円らな瞳、愛らしい口元、優雅な鼻、心臓がドキドキする(ry』とベタ誉めした挙句、恋をしてしまった。(人魚ロボットの外観は人間体の美しさがそのまま反転したかのように醜いロボットで、胸の貝を取り外して投げる『ボイン爆弾』という武器を持っているイロモノ枠である。)
ザダム曰く、ロボットの価値観は人間とは真逆に感じるらしい。ちなみに、良心回路を持つが故に人間と似た感性を持つゼロワンからは『怪物』と扱き下ろされた。
この回のサブタイは『狂った町 恐怖の人魚姫大逆襲』だったわけだが、狂ってるのはどう考えてもギルハカイダーの方である。
漫画版
漫画版ギルハカイダーは終始悪の権化であり続けた存在である。正確には「ギル=ハカイダー」。
特撮ドラマ版とは違い、漫画版のギルハカイダーは納めているギルの脳の意識が生きているためハカイダーの体を借りたプロフェッサー・ギルという扱いなのである。石ノ森作品で例えると仮面ライダーZXと同じ、機械の身体と人間の脳を持つパーフェクトサイボーグ。
「貴様がおれのからだを使い物にならんようにしたではないか! だからおれはおれの脳だけをこのハカイダーのボディに移植した。未来永劫に生きるために!」
漫画版サブローハカイダーはキカイダーにとって厄介な敵ぐらいにしか描写されなかったためか、むしろギルハカイダーになってからの方が悪役として目覚ましい活躍をしている。
キカイダー・01兄弟を相手取って幾度も戦い続け、シャドゥが台頭した際は半壊にまで追い込まれるも犠牲になったRBSトリオの部品を利用して復活。改心したふりをしてキカイダー達と共同戦線をはり、事態が好転するとあっさりキカイダーの敵に逆戻りするなど油断も隙もない悪党であり続けた。さらに、最終兵器アーマゲドンを完成させると、これを危惧し殲滅戦を仕掛けてきたシャドウを基地もろとも消滅させた。邪魔者を消し去り、本当に世界征服を成し遂げるあと一歩のところで、服従回路・イエッサーを埋め込まれた影響で良心回路の働きも強まり、「善と悪の心を完全に持った」キカイダーに破壊され、爆発するアーマゲドンと運命を共にした。
アニメ版
上記漫画を原作とした『キカイダー01 The Animation』ではプロフェッサー・ギルと同じ声、かつ終始同じテンションで、ハカイダー4人衆が敗れて以降はいつの間にかシャドウのトップになっており(シャドウナイトが「ダークに再び栄光を!」と言っているのでこの作品のシャドウは、ギルが死亡してから仮面ライダーV3のデストロンのようにダーク残党が名前を変えただけの組織なのかもしれない)、アーマゲドンゴッドを完成させて首都機能を壊滅させ、キカイダー達も拉致するなど、ほぼ彼のペースで進んでいたが、彼が造ったロボであるリエコの意思に共鳴したビジンダーに、アーマゲドンゴッドのコアである実子アキラを連れ去られたことと、原作同様にジローにイエッサーを埋め込んだことが仇となり野望が潰える。
なお、アーマゲドンゴッド完成後は特撮版同様マントを着用していた。
キカイダー02版
ダークとの最終決戦に挑もうとするジロー、イチロー、サブロウ、ミツコの前に登場。この作品では「ギルハカイダー」とは呼称されていないが、クローンギルの脳髄を入れ込まれ、他に電子頭脳を組み込んだレッド、ブルー、シルバーと共に4人を襲撃する。そしてガッタイダーにチェンジしジローとイチローを苦戦させるが、サブロウの銃撃で動きが止まり、イチローの突進でできた隙に、デンジエンドとブラストエンドを叩き込まれて四散した。
派生作品
スーパーヒーロー作戦
PS専用RPG『スーパーヒーロー作戦』では、特撮版とほぼ同様の設定で登場するものの、ハカイダー四人衆は登場せず、そのままネロス帝国にヘッドハンティングされている。階級は破壊ロボット軍団の凱聖(軍団のリーダー)。
余りに卑劣な行動故に、ジローからは、「サブローはそんな奴じゃなかったぞ!」と怒りの言葉を投げつけられている。
特撮冒険活劇スーパーヒーロー烈伝
PS専用アクションゲーム『スーパーヒーロー烈伝』では、ハカイダーの2号機として登場するため、サブロー存命中にもギル・ハカイダー率いるハカイダー四人衆は登場する。