概要
初登場作品はPS2の格闘ゲーム『ウルトラマンFighting Evolution Rebirth』。市街地で暴れまわっていたタイラント(タロウ本編とは別個体と思われる)が倒されたのちに、小惑星に出現し、凶悪な再生能力でウルトラマンタロウを苦しめたが、弱点の日光を浴びて弱体化した後に敗れ去る。
続いて、ウルトラマンコスモスの能力が自らの計画に支障を来たすと見たメフィラス星人がカオスワロガとの交戦後の隙を突いてコスモスを異空間へ引きずり込み、置き土産として別個体を召喚したが、これもコスモスに敗れて異空間を脱出されてしまう。
当初の名称は「改造タイラント」であったが、その後大怪獣バトルで登場するにあたりEXタイラントと呼ばれるようになる。
改造タイラント(EXタイラント)
何者かによって強化改造を施されたタイラント。
ウルトラ戦士を中心としたほかのキャラを大きく上回る巨体を有し、縦だけで2倍。さらに前後に伸びた胴体にはゴモラの足が後ろ足として追加され、ケンタウロスのような体格を得た。分かりやすく言えば派手なジャンボキング。
このほか、頭部にはジェロニモンの羽根飾りが追加されており、両腕の武器も大型化、体色も全体的に黒ずんでいる。あと目つきや鳴き声もさらに凶暴なものになっている。
特にネオカオスダークネスⅡに次いで体力が多い。
その巨体故に掴み技が通じず、改造タイラントからも掴みかかれないため、(自他含め)戦う際はほかのキャラと戦う場合とはやや戦法を変える必要がある。
基本的にタイラントのモノをベースにしたモーションで戦うほか、左手の鉄球は仕様が変わり、鉄球から鎖を伸ばしていたタイラントと異なり、鎖に先についた鉄球ごと射出している。最強必殺技は、隕石を引き寄せてフィールドごと敵を粉砕する代物。勿論というべきか、自分は無事。
ウルトラモードでは仕様上、ゲージが一定数減らされると鉄球でタロウを引き摺り回してこちらのゲージも減らされる。
大怪獣バトルでは腹部から冷気を放出することができるという点から、火炎放射も可能なのではないかと思われる。ブルトンとのタッグ必殺技はアンカーをブルトンに引っ掛け、鉄球にして敵に振り下ろす「四次元ハンマー」となっている。
改造タイラントⅡ(EXタイラント(デスボーン))
上記の改造タイラントが、さらに怨念を取り込んで復活……というより、取り込みすぎて肉体的にはすでに死んでいる状態にある。いわばゾンビ。
見た目はタイラントの骨格(サイズは元に戻っている)。『帰ってきたウルトラマン』のステゴンだとかデジモンのスカルグレイモンだとかに近い。上述の通り肉体的には抜け殻だが、怪獣たちの怨念が憑りついていることで活動している。まさにゾンビ。ちなみに、胸は開閉する設定である。
ウルトラダイナマイトやストリウム光線を何発食らっても復活する恐ろしい特性を持っているが、怨念を取り込むすぎたせいで太陽光には弱くなっており、長時間太陽光を浴びると復活できなくなってしまう。
腹部からは冷気ならぬ霊気を放つ。大怪獣バトルシリーズでは口から怨念のこもった火炎を放っている。
モーションはやや元のタイラントより遅く、加えて体力もほかのキャラより一番少ないためぶっちゃけ決して強くはないが、周囲に浮遊している怨念を吸収することで回復でき、一部必殺技は命中させると相手に状態異常を引き起こすことが可能。ねちっこい攻め方ができる。最強必殺技は体内から解き放たれた怨念が相手を食らい尽くすとんでもない代物。
ちなみにウルトラボーンで商品化された。
派生作品でのEXタイラント
この二体は、のちに大怪獣バトルシリーズにも登場したが、残念ながら着ぐるみは作られず映像作品には未登場である(当たり前か)。
漫画『大怪獣バトルウルトラアドベンチャー』ではペダン星人の基地を壊滅させるためにナックル星人がぶつけた最強怪獣として登場。余りに強大なパワー故に全くコントロールできず、味方の超獣やブラックキングまで殺してしまったが、キングジョーブラックを軽々と全滅させる実力を見せた。ペダン星人の女将軍・ドロシーの作成したバトルナイザーにより一時はペダン軍の配下に置かれるが、自力で洗脳を破り隕石落としを慣行、ペダン星人を基地ごと吹き飛ばした。主人公の少年・イオの操るゴモラも全く相手にならない実力を見せたが、ゴモラの超振動波で足元の地面を崩され、溶岩の中に落下した。
しかし死後もデスボーンとして復活し、ドロシーとイオの乗るキングジョースカーレットに襲いかかる。最後はキングジョースカーレットの攻撃を受け溶岩に落下し、ペダン星人たちと運命を共にした。
ゲーム『大怪獣バトルウルトラコロシアム』ではダダに使役される個体、メフィラス星人が異次元空間から召喚した個体(デスボーン)、メフィラス星人の使役する別個体(デスボーン)の複数体が登場するが、再生能力は発揮されなかった。