MGS3 MPO MGSPW MGSVの主人公(ただし正確にはMGSVの主人公は彼ではない)。 それ以外のメタルギアシリーズにも大きな影響を与えている人物。
かつてのコードネームはネイキッド・スネーク。
CV:大塚明夫(MGS3 MPO MGSPW MGSV)、大塚周夫(MGS4)
海外版CV:デイヴィッド・ヘイター(MGS3, MPO, MGSPW)
リチャード・ドイル(MGS4)、キーファー・サザーランド(MGSV)
人物
1935年生まれ。元FOXHOUND総司令官であり、MSF及び独立武装国家アウターヘブン並びにザンジバーランドの首領。
本名はジョン。愛称はジャック。
身長180cm(MG2の設定、MGSでは192㎝)、体重89kg。愛煙家で葉巻を愛用。
1950年代初頭に伝説の兵士であるザ・ボスの下に弟子入り。彼女が一時失踪するまでの約10年間、生死を共にする日々を送り、その間に彼女と協力して近接格闘術CQCを創り上げた。
ベトナムに於いてLRRP(長距離偵察作戦)に参加し、SOG(スペシャル・オペレーションズ・グループ)、グリーンベレー、ワイルド・ギースで活躍、70回以上のミッションを務めた。
その後傭兵として世界各国を回り、神話的存在となり、20世紀最高の兵士とまで呼ばれる。
80年代に様々な地域紛争、民族紛争に参加。その後は軍事教育や、少年兵の社会復帰にも尽力する。
90年代に入り、非正規特殊部隊FOXHOUNDの初代作戦総司令官として任命され、国内に呼び戻される。
ヘビを冠するコードネームを作中世界で最初に与えられた人物であり、後に「恐るべき子供達計画」と呼ばれる機密計画によって誕生したソリッド・スネーク、リキッド・スネーク、ソリダス・スネークらの遺伝子上のオリジナルとなった。
モデルはカート・ラッセル主演の映画ニューヨーク1997およびエスケープ・フロム・L.Aに登場する人物のスネーク・プリスキン。
初期の頃のメタルギア1、2での顔はショーン・コネリーに眼帯を着けた顔だった。
作中での活躍
MGS3
1964年、当時29歳。
FOXHOUNDの前身であるFOX部隊に所属するCIA工作員「ネイキッド・スネーク」として登場した。
詳細はネイキッド・スネークの記事にて。
「バーチャスミッション」並びに「スネークイーター作戦」の裏に隠された真相を知り、ビッグ・ボスの称号すらその陰謀の筋書きの一つと察した彼は祖国アメリカへの不信感を抱いてしまった。
MPO
1970年。当時35歳。
スネークイーター作戦終了後ビッグボスの称号を捨てFOX部隊を除隊していたが、ジーン率いる現FOX部隊から「賢者の遺産」の在処の行方を知る人物とされ、コロンビアのサンヒエロニモ半島へ拉致監禁される。
詳細はネイキッド・スネークの記事にて。
事件終結後、スネークイーター作戦での経験やジーン達との対決を通じて、ザ・ボスのような『国家に忠を尽くすこと』への懐疑が決定的なものとなり、彼女とは違う生き方を模索するようになる。
MGSPW
サンヒエロニモ半島事件から4年後の1974年、当時39歳。
祖国への不信とゼロ少佐とのザ・ボスの意志への解釈の違いや、上記の「恐るべき子供達計画」を巡っての対立から、アメリカを出奔しMSF(国境なき軍隊) を率いて世界を放浪していたところ、コスタリカ平和大学のガルベス教授と生徒のパスから、軍を持たないコスタリカに侵入してきた謎の武装集団を撤退させてほしいという依頼を受け、カズヒラ・ミラー以下MSF隊員達と共に事件の解決に向かう。
詳細はネイキッド・スネークの記事にて。
この時点でネイキッド・スネークのコードネームは捨てたと語っており、本作では単にスネークと表記され本人もそう名乗っている。
ボスと呼ばれることは好んでおらず、隊員からボスと呼ばれるたびにスネークと呼べと訂正しているが、隊員達からは「ボス」、「VICBOSS(勝利のボス)」と呼ばれることが多い。
以前よりも髪とヒゲを伸ばしており、仲間や部下からは「まるでチェ・ゲバラのようだ」と言われている(実際にベレー帽とスカーフを身につけて、ゲバラをオマージュしたキービジュアルが存在する)。
MGSV
GZ
1975年、当時40歳。
パスの生存を知り、チコとパスの救出のためにキューバ南端のアメリカ軍の捕虜収容所に単独潜入することになる。
IAEAの核査察をヒューイが勝手に受け入れてしまったためにその準備にも追われており、そちらは副官のカズヒラ・ミラーに任せて、自分は収容所への潜入を果たす。
PW時にザ・ボスの意思と決別して彼女のバンダナを捨てたため、この時点からバンダナはつけていない。
チコとパスの救助には成功するも、ビッグ・ボス不在の隙を突かれ、IAEA(国際原子力機関)の核査察隊に偽装した謎の戦闘部隊XOFの奇襲攻撃を受けてMSFマザーベースは崩壊、多くの隊員の命と共に失われてしまう。(核査察隊の受け入れにあたってあらかじめ武装解除をしていた為に抵抗もろくにできなかった)
ビッグ・ボスはカズ達をヘリに乗せて脱出を図るが、パスの体内にトラップとして仕掛けられていた爆弾が至近距離で爆発したことでXOFのヘリと衝突して墜落、重傷を負う。担ぎ込まれた病院で蘇生には成功したものの、蘇生までに時間がかかりすぎたために昏睡状態に陥る。
TPP
1984年、当時49歳。
9年間もの昏睡状態から目覚める。昏睡していた9年の間に表舞台での活躍の歴史を抹消され、公的には存在しないものとされてしまっている。
しかし、MSFが核を保有していたという事実と影響力自体は拭い去ることが出来ておらず、MSFを模倣した傭兵企業PF(Private Force)が多数誕生し、未だビッグ・ボスを信じ、崇拝する傭兵達の間では「ビッグ・ボスは自らを犠牲にする事でサイファーの危険性を知らせてくれた」という都市伝説すら流れている有様であった。
詳しくはヴェノム・スネークを参照。
MG
1995年、当時60歳。
特殊部隊FOXHOUND総司令官として登場。無線により主人公のソリッド・スネークのサポートを行う。武装要塞国家「アウターヘブン」を調査するためフォックスを、その後スネークを派遣する。
しかし、最後には「アウターヘブン」の統率者が彼自身であった事が判明する。スネークを送り込んだのも情報攪乱が目的だったが、新米兵であるソリッド・スネークが想定外の活躍を見せたことで、最終兵器メタルギアは破壊され「アウターヘブン」の崩壊を許してしまう。
最終局面で「お前はやりすぎた、やりすぎたのだ!」と叫んで戦いを挑むも、激闘の末にスネークに敗れ倒される。しかし最期の瞬間に「また会おう」という言葉を残していた。
後に、MSX版の2作に登場するこの時に倒されたビッグ・ボスには、28年もの時を経て衝撃の秘密があったことが判明している(こちら(ネタバレ注意!)を参照)。
ビッグ・ボスの設定がこの作品の後年(MGS3以降)に後付された為、ダンボールの説明で熱く語らず天然ボケ気味な反応を示す(ただしこの時の彼はあくまでもスネークに任務を完遂させないように調整していた立場であり、同時に彼はPWの時点でもうそれまでの自分とは決別していたためにあえてこんな反応をしていたのかもしれない)。
MG2
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1999年、当時64歳。
中東に独立武装要塞ザンジバーランドを築き、アウターヘブンにいはも有能な兵士達を何人か救出して再び仲間にするとともに(この時に部下のグレイ・フォックスとも合流している)、石油精製微生物「OILIX」を開発したキオ・マルフ博士を拉致し、世界各地の核廃棄所に奇襲をかけて世界に対して軍事的、経済的に優位に立とうとした。
そしてハイテク特殊部隊に再編制されたFOXHOUNDと彼らが再び送りこんできたソリッド・スネークと対峙することになる。
最終局面では、メタルギア改Dとの戦いやグレイ・フォックスとの地雷原での死闘で、傷つき装備も失ったスネークの前に出現し、追撃をしかけるが、スプレー缶とライターで即席の火炎放射器を作り上げたスネークに再び敗北し絶命する。
この際にスネークに対して「どちらが勝っても我々の戦いは終わらない。敗者は戦場から解放されるが勝者は戦場に残る。そして生き残った者は死ぬまで戦士としての使命を全うするのだ。」という言葉を残しており、この言葉はスネークの心にトラウマとして刻まれ、これ以降6年もの間アラスカで隠居生活をおくる要因となった。
ザンジバーランド内では子供たちがいる区画があるが、彼らは戦場で保護された戦災孤児達で、ザンジバーランドで養育されていた。彼らからは「片目のおじちゃん」と呼ばれて親代わりとして慕われていた模様。
なお、一部の設定が後の作品と矛盾するが、これはあくまでMG,MG2の物語がMGSシリーズではパラレルの存在とされている為である。(同じ事件はあったものの細かい内容は異なるという設定)
MGS
回収され保管されている遺体から採取された細胞の研究が進み、兵士として有益な特性を持つ遺伝子『ソルジャー遺伝子』が多数発見され、 遺伝子治療により次世代特殊部隊隊員達に組み込まれていった。
ビッグボスの特性を後天的に発現された次世代特殊部隊の隊員はこの事からゲノム兵の別名を持つようになった。
しかし遺伝子治療の副作用により、ゲノム兵たちに絶滅種によく見られる左右対称の特性までも発現していることが判明。
シャドー・モセス島で反乱を起こしたリキッド・スネークはビッグ・ボスのクローンである自身とFOXHOUNDのゲノム兵に完全なる遺伝子治療を施すべく、ビッグボスの遺体の引渡しの要求をした。
しかし、これは後に別の目的もあった事が分かり、さらにリキッドによって核発射一歩手前まで行ってもアメリカが頑なに要求に応じようとしなかった理由も後に明らかになる。
MGS4
すでに死亡したと思われていたが、ビッグボスの英雄性を「愛国者達」の象徴に据えようとするゼロ少佐(デイビット・オウ)の遺志によりナノマシンで人工的な脳死状態にさせられ、代理A.Iシステムの管理下でその肉体を保存されていた。
同時にSOPシステムへのアクセスを可能とする鍵としても据えられていた。
またビッグ・ボスの伝説はゼロによってイコン(象徴)とするために「真実と虚構が織り交ぜられた物語」だったことが明らかになる。
ビッグ・ママを名乗って活動していたEVA率いるレジスタンスの手でその身体は奪還されたが、リキッド・オセロットに強奪される。
最後にはSOPシステムへの介入に利用された後に炎の中に投じられ、リキッド・オセロットにとどめを刺される事となり、遺体はオオアマナが咲き誇るポッターズフィールドのザ・ボスの墓の隣に葬られた。
しかし、この時の遺体はEVA達がソリダス・スネークの遺体と摩り替えたダミーであり、本人はこの時点でまだ生きていた。(ソリダスはビッグ・ボスの純粋なクローンだった為にSOPシステムにもアクセスでき、システムにも偽物と見抜けなかった) 欠損した箇所はリキッド・スネークとソリダス・スネークの遺体によって補われ、愛国者達の中枢管理代理AI『J・D』の崩壊によってナノマシンの活動が停止したことで蘇生に成功。
ガンズ・オブ・ザ・パトリオット事件収束後、変異型FOXDIEの拡散を止めるために自殺を図ったソリッド・スネークの前にシステムに介入した結果、システム崩壊直前に居場所を特定したゼロとともに現れる。そしてスネークに注入されていた新型FOXDIEによって変異型が駆逐されつつあることをナオミが確認した為にもう死ぬ必要は無くなったことを告げ、事件の真相を伝えた。
愛国者達を完全に無に還すべく、同じく生きていたゼロの生命維持装置を自身の手で停止させた。
そしてザ・ボスの墓の前で彼女の真の遺志とは
「世界を変えることではなく、ありのままの世界を残すことに最善を尽くす」「他者を尊重しつつ自分の意思を信じる」ことであり、やっと彼女の勇気の真実が分かったと悔い、彼女に再び敬礼をおくった。そして彼女の目指そうとしたその意思を体現した生き様を見せたスネークを息子と認めたことはないが、「1人の戦士として1人の男として尊敬している」と告げる。
さらに「戦うことをやめ、残りの人生を蛇(スネーク)としてではなく人間(デイビッド)として生きろ。その体も心もお前のものだ」
とスネークに銃を捨てて、戦いの外の世界で自由に生きることを後押しした。
そしてザ・ボスの墓石に寄りかかり「ボス……蛇は一人で……いや、蛇はもういらない」と語り、葉巻を口にした後、スネークの新型FOXDIEによって静かに穏やかな顔で息を引き取った。79歳没。
最期に彼が呟いた
「良いものだな・・・・・・」
とは口にした葉巻に対してなのか、それともそれを吸わせてくれたスネークの最初で最後の親孝行に対してなのか、あるいはその両方ともとれる深い言葉が最期の言葉となった。
ちなみに、この場面でビッグボスを演じた大塚周夫氏は、スネーク役の大塚明夫氏の実父である。(この場面でのビッグボスのモーションアクターは大塚明夫氏であるため二重の意味での親子共演となった)
外伝作品
Snake's Revenge
「This is big boss. You destroyed Metal Gear 1 and made me machine a cyborg Now i want revenge」(俺はビッグボス。お前はメタルギア1を破壊した。俺はサイボーグになった。お前に今すぐ復讐してやる。)
海外限定でFC版のメタルギアの直属の続編の本作では1で全身を失うほどの大けがを負った本物のビッグボス(ヴェノムではない)が全身を機械化してラスボスとしてスネークに立ちはだかる。
通常形態では普通の人間より体格が一回り大きい程度だが、攻撃を受け続け第二形態になるとスネークの2.5倍ほどのサイズに巨大化(変形?)する。
1と同じようにこちらも死闘の末に地雷の爆発で爆死する。
今作では小島監督が監修していないのもあるが、3以降でビッグボスのストーリーが深掘りされる前であるためMGSVの頃などと比べるとキャラクターがかなり違う。
ビッグ・ボスと子供
基本的には子供達を争いの世界から遠ざける傾向にあったようで、南米のゲリラの一員だったチコを当初は紛争の世界から離そうとしたり、ダイアモンド・ドッグズ時代、ザンジバーランド時代でも少年兵・戦災孤児達を独自に保護していた。戦災孤児達も例外なく一般社会に復帰させ、戻す事も行っておりナオミ・ハンターもその1人だった。
これは彼の副官だったカズヒラ・ミラーも同じ方針であり「アウターヘブン(天国の外側)に天使(子供)は似合わない」として少年兵達も戦いからは遠ざけ、戦場では子供は殺さずに保護することを促していた。
肝心の恐るべき子供達計画で産まれた二人のスネーク(デイビッドならびにイーライ)については計画が計画なだけに上記の通り自分の息子とは生涯認めてはおらず「あれは俺の子供でも、ましてや俺自身でもない」と強く否定していた。一方で存在自体を否定する事はせず「生まれてしまったからには1人の人間として扱ってやれ」と述べてもいた。
しかし最期にスネーク(デイビッド)の前に現れた時には、彼に自分たちが始めた戦いをこれ以上背負わせることを良しとせず、銃を置いて1人の人間として生涯を全うする事を願っていたところからも、やはり心のどこかでは父性を持っていたものと思われる。
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL
参戦ではないが「スピリット」として登場する。
(元がソリッド・スネークと同じなため参戦が難しかったのだろうか)
ちなみに、よりにもよって彼が大嫌いなドラキュラ伯爵が出てくるという…実際遭遇するのは息子の方だろうが。
余談
実はビッグ・ボスの眼帯はメタルギアでの設定では右目ではなく左目だった。
関連タグ
ネイキッド・スネーク ビッグボス・・・タグ登録はこれらが多い。
EVA(MGS) リボルバー・オセロット ザ・ボス ゼロ少佐
カズヒラ・ミラー パラメディック シギント ヒューイ(MGS) ストレンジラブ パス・オルテガ・アンドラーデ ヴェノム・スネーク
ジョニー佐々木:ジョニーを含む次世代特殊部隊隊員にはビッグ・ボスのソルジャー遺伝子が導入されており、加えて実はソ連の兵士であった祖父のジョニーが彼と面識があった。