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クラウン(トヨタ)の編集履歴

2022-01-03 00:08:35 バージョン

クラウン(トヨタ)

くらうん

トヨタ自動車が生産販売する高級セダン。

概要

トヨタを代表する高級車。1955年から製造・販売が行われている。

派生車種が多数ある(マジェスタアスリートなど)。セダンだけでなく代によってはステーションワゴン、さらにはハードトップクーペまである。日本以外では中国大陸のみ販売するが、4代目までは米国などでも販売されていた。中国のクラウン「皇冠」はデザインがよりアグレッシブなものになっている。


1950年代、外国車のノックダウン生産や部品流用が当たり前であった時代に、日本で初めて作られた純国産車がクラウンである。そのためカローラ以上に歴史が古く、そしてトヨタ車の象徴とも呼べる高級FRセダンである。

初代のみならずクラウンは先端技術や革新的なデザインが真っ先に投入されてきたモデルであり、日本で初めてトラクションコントロール(TCS)、オートクルーズコントロール(ACC)、乗用車用ディーゼルエンジン、横滑り防止装置(ESC)などを搭載した。


奇抜なデザインの例としては、1971年から1974年まで製造・発売されていた4代目がある。スピンドルシェイプと呼ばれたそのデザインの斬新さ故の見切りの悪さや、夏季におけるエンジンのオーバーヒート多発などから、同時期に発売された競合車種のセドリックおよびグロリアに市場を奪われてしまった。これにより「クラウン史上最大かつ最低の失敗作」と紹介されるも、その特徴的なデザインから「クジラ」の愛称で親しまれ、愛好家も多い。

クジラクラウン


また、1991年10月からから1995年8月まで製造・販売が行われていた9代目は、逆にあまりにもおとなしく、高級感が感じられないデザイン故に、またしてもセドリックおよびグロリアに市場を奪われてしまった。故にこれまた「失敗作」と言われている。ただしこちらはモデル途中でデザインの大幅な変更を行った事である程度傷の拡大を抑える事は出来たが。


さらに言えば2013年には限定生産だが『ドラえもん』の「どこでもドア」のカラーを踏襲したピンクのクラウンアスリートが登場した。

トヨタクラウンアスリート(S210系)&桜&制服ガール


2018年発売の15代目(現行モデル)は、伝統的なコンフォート路線から一転「ニュルブルクリンクで鍛えた」をウリにスポーティー路線に走って賛否を生んだが、これは欧州系のFR車を嗜好する30~50代も取り込んで、平均年齢65歳と言われるクラウンのユーザー層を若返らせようという狙いがある。


と、奇抜な例をいくつか紹介したが、基本的にはカローラ同様癖が少なく、ブランドに絶対の信頼を持つ、乗り心地の良いコンフォート系セダンである。官公庁の公用車、企業の社用車などに使われるほか、タクシー、ハイヤー、教習車、パトカーなどにも用いられる。レクサスが登場してからは先端技術の搭載は2番目3番目に甘んじてはいるものの、トヨタブランド最高級セダンという立ち位置は変わっていない。

クラウンの汎用性はまさに「高級なカローラ」。高級セダンは欲しいが、外車やレクサスだと目立つ・仕事に支障が出るなどの人にはぴったりである。またレクサスの最安セダンであるIS(470万円)に比べて100万円ほど安いのも魅力。クラウンよりは安くて大人っぽいセダンが欲しいならカムリを買えばよく、こうして階層ごとにセダンを用意しているのがトヨタの強みでもある。

日本車のセダン・FR車が不人気と言われている現代でもクラウンは根強く売れ続けており、ブランド力の確かさが覗える。


日本国内需要に最適化されているため、実質上兄弟車に当たるGSとは対照的に車両幅のワイド化もかなり抑えられていた。近年は中国市場も意識してるのか巨大化しているものの、最新型でも1800mmである。十分大きいようだが、1850mmや1900mmの車幅が当たり前になりつつあるミドル~アッパークラスではよく抑えられている方である(車格が1~2クラス下のグローバルモデルのカローラスポーツMAZDA3の車幅が1795mmであるといえば、その頑張りぶりが分かるだろう)。現行15代クラウンのプラットフォームは実はレクサスLSやLCと同じものを使っているが、わざわざ幅の狭い専用プラットフォームを作っているほど

その代わりゴルフバッグを大量に載せるためか、全長は古くからそこいらのステーションワゴンよりも長い。1967年発売の3代目ですでにレヴォーグ並の4665mmに達しており、現行は4910mmにもなる。


FR・大排気量というパッケージングではあるが、乗り心地重視の設計と長く重いパッケージングのせいか、モータースポーツとは縁が少ない。

初代は1957年8月から9月にかけてオーストラリアで行われたラリーレイド・モービルガストライアルに出場して完走を果たし(これがトヨタ史上初のモータースポーツ参戦と公式でされている)、2代目は1963年5月に鈴鹿サーキットで開催された第1回日本グランプリでクラス優勝を遂げている。しかし3代目以降は2000GTセリカマークⅡ三兄弟、レビン/トレノなどの、よりモータースポーツに適した車種が現れたため採用例を探すほうが難しくなった。

何より顕著なのはトヨタの扱いで、実は同じプラットホームを採用していた(ちなみに12代目のものだったとか)マークXはGR SPORTに加え2度もGRMNが発売されたが、クラウンはGRパーツすら存在せず、スポーティなグレードとして「クラウンアスリート」や「RS」が設定されるのみ。センチュリーにすら非売品とはいえ存在するGRシリーズが、クラウンには一切無い。これは近年のイケイケなトヨタをもってしても、「クラウン」というブランドの扱いには気を使わなければいけない、という事実、そしてブランドの重さを示しているといえるだろう。

ただし現行15代目は、埼玉トヨペットがスーパー耐久に、これまで競技用車として採用していたマークXが消滅したことに伴い、その代替車種としてRSを投入。デビュー戦の2020年富士24時間で早くもクラス優勝を飾っており、これが今後のブランド展開にどんな影響を及ぼすのかが注目である。


タクシー教習車は「クラウンセダン」となっているが、こちらはX80型マークⅡをベースにしたクラウンコンフォートの派生車種であり、クラウンとは別系統で内外装は質素。またパトカーの定番車種の一つでもある。


2代目後期~6代目(4代目は中期~後期)のイメージキャラクターを俳優の山村聰が担当し、4代目後期~6代目では吉永小百合も加わった。また、7代目のキャッチコピー「いつかはクラウン」のナレーションを担当したのは石坂浩二である。


カービューでは10代目(S15)までを「クラウン」とし、11代目(S17)からを「クラウンロイヤル」としている。


変革の刻

2020年11月11日、東京新聞が、「2022年を目処に、クラウンをセダンからクロスオーバーSUVにボディスタイルを変更する」と伝えた。

日本におけるセダン需要が自動車教習所の教習車くらいになりつつある事(タクシーやハイヤーでさえもミニバンが主流になりつつある)や、日本国内専用モデルでは収益につながらないことが、この歴史的大転換へとつながってる模様。


なお、クロスオーバーSUVに変更する事に伴い、長らく途絶えていた中国大陸以外での海外展開も行われる模様。


実際にクラウンの名を冠したSUVやミニバンは中国で発売されており、クラウンクルーガークラウンヴェルファイアという名称で販売されている。


関連タグ

セルシオ マジェスタ マークX

コンフォート レクサス LEXUS アリスト セルシオ


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