概要
ゲッタードラゴンとはアニメ及び漫画作品『ゲッターロボG』に登場する主役メカの形態の一つ。全長50m、重量300t。出力は90万馬力。(ロールアウト時。これはグレートマジンガーと同数値でもある。)後に『シャインスパーク』の搭載の際、安定して同武装を使用可能なように、増幅器に出力増強が施されたらしい。
初代ゲッターロボでいうところのゲッター1に相当する形態。「怒髪天を突く」をコンセプトにデザインされており、ゲッター1よりも角の数が多く、荒々しい面構えになっている。ゲッター1と同じく飛行戦を得意とし、マッハ3.5で空を飛ぶ。
武装として、先代から強化されたゲッタートマホークとゲッタービームのほか、ゲッターレザーの発展形であるスピンカッターを備えており、後にゲッタードラゴンとその派生・後継モデルの代名詞にして、ゲッターロボ全体での最終兵器となるシャインスパークも追加された。
あくまで漫画版の話だが、ドラゴンに限らずゲッターGは初代ゲッターに比べて操縦性が向上して扱いやすくなっていると作中で語られており、実際に弁慶が成り行きからベアー号(ゲッター3)に搭乗した際も、ポセイドン号(ゲッターポセイドン)との感覚の違いから合体のタイミングを掴むのに苦労していた(そもそもゲッター3の合体プロセス自体が他のゲッターと比較しても異質だと言われればその通りだが…)。
漫画版での活躍
『ゲッターロボ』
恐竜帝国の大攻勢や新勢力・百鬼帝国の暗躍、さらに竜馬の記憶喪失によって早乙女研究所に危機が迫るなか、武蔵が組立て中の本機を発見する形で初登場。早乙女博士から新たなゲッターのポテンシャルを聞き出した武蔵は、完成までの時間を稼ぐために単身ゲッターロボで出撃、大量のメカザウルスを道連れに壮絶な最期を遂げる。(なお、早乙女博士はメカザウルスの大軍を、本機なら単騎で返り討ちにできると断言しており、初代と基本戦闘能力が違う事を明言した。武蔵は本機を竜馬たちへ遺すことを最後の大仕事とし、実行した。後身であるゲッター聖ドラゴンとゲッターエンペラーの存在で、何かと悪しように語られる本機だが、本機そのものは早乙女博士曰く、巴武蔵の偉大な遺産である。)
それを
だが、その甲斐あって本機は間一髪のタイミングでなんとか完成。ゲッターロボの消滅で安心しきって早乙女研究所へとどめを刺しに来た帝王ゴールに反撃を加え、二人乗りの状態でありながら、取り巻きのメカザウルス部隊を一蹴するなど、一方的なまでの力の差を見せつけた。なお、この時のゲッターライガーは最初期の設定で作画されており、本来はあるはずの背中の翼が描かれていない。
『ゲッターロボG』
恐竜帝国が地上から撤退した後は新メンバー・車弁慶を加えて再編されたゲッターチームを乗せ、本格化した百鬼帝国の侵略に立ち向かう。同じく恐竜帝国の軍勢を蹂躙する力を持つ百鬼獣との戦いにおいて損傷することこそあれど、大破に至ったケースは稀で、唯一完敗を喫したウザーラとも最終的には共闘し、シャインスパークによって本拠地の要塞島もろとも首魁のブライ大帝を撃破した。
『真ゲッターロボ』
- 新型ゲッターの開発に向けた飛行実験の日、ゲッターチームに化けた恐竜帝国の残党によって奪われ、本物のゲッターチームおよび博物館入りしていた初代ゲッターロボと戦うことになる。ゲッター1に至近距離からビームを浴びせられてもビクともせず、逆に初代の10倍ものパワーを存分に振るって優位に立つが、初代の操縦経験がない弁慶がぶっつけ本番で動かしたゲッター3よりも合体が遅いことを看破され、合体プロセスに割り込まれ(そのまま無防備になったコックピットを直に攻撃され)る形で敗北。大破した状態ながらも機体は早乙女研究所に返還された。
- 言うまでもなくチェンゲのメタルビースト・ドラゴン戦の元ネタとなったエピソード。
- 旧テレビ版の世界線でもよく似た事件が起きていたという設定でボイスドラマ化されたこともある。
- 言うまでもなくチェンゲのメタルビースト・ドラゴン戦の元ネタとなったエピソード。
- 上記の事件の後に修理され、初代ゲッターとともに地球に迫る巨大隕石の破壊を試みるが、隕石の正体である巨大な鬼型メカと無数の百鬼獣の襲撃に遭い、圧倒的な物量の差(ただし早乙女博士は「パワーが違いすぎる」と評していた)の前に撤退を余儀なくされる。
- 人手不足ゆえか、このときはドラゴン号に竜馬、イーグル号に弁慶、残りのゲットマシン4機に訓練を終えたばかりの新人パイロットたちが乗り込んでいる。
- 隕石破壊のために携行していた大型ビーム砲は『スーパーロボット大戦シリーズ』での採用を機に「ゲッターレーザーキャノン」と命名される。作中では百鬼獣を一撃で破壊する威力を見せるが、数の暴力に抗うことはできなかった。
- 人手不足ゆえか、このときはドラゴン号に竜馬、イーグル号に弁慶、残りのゲットマシン4機に訓練を終えたばかりの新人パイロットたちが乗り込んでいる。
- 真ゲッターロボのロールアウト後は、通常の手段だと真ゲッターのエネルギー補給に莫大な時間がかかる問題を解決すべく、ゲッタードラゴンの姿のままゲッターエネルギーの増幅器に改造された。
- 元の操縦席はそのまま残されており、研究所がギィムバグ軍曹の襲撃を受けた際は、怪我で真ゲッターに搭乗できなかった弁慶が乗り込んで、研究所内に侵入した敵を迎撃している。ただし、増幅器として改造された際に武装を含めた本来の戦闘手段を喪失していたのか、増幅したゲッター線をドラゴンの腹部から直接放出・照射するという危険極まりない手段を採っており、結果としてドラゴンの炉心は暴走。弁慶はおろか、周囲の敵や研究所の地下設備まで巻き込みながらメルトダウンを引き起こし、地底深くへ沈んでいった。さらには膨大な量のゲッター線の影響で変異したのか、そのまま地底で繭を作り、ゲッター核分裂を起こしながら進化を為し遂げる日まで眠り続けることになる。なお、成し遂げるであろう進化についてだが、過程は世界線によって分岐するが、ゲッターエンペラーへと最終的に至るのは、どれも共通している。漫画版においては、生前の石川賢曰く、『最初は真ゲッタードラゴンとして目覚め、その後にゲッター聖ドラゴンへ更に自己進化した後、究極形態たるゲッターエンペラーへと至るとされている。少なくとも、石川賢氏は晩年期に『聖ドラゴンとゲッターエンペラーへの進化をアークの第二部で描く予定だった』とされていたので、少なくとも、漫画版での道筋は真ゲッタードラゴンを経由した上で、第二形態のゲッター聖ドラゴンに進化する予定であったのが窺える。(現に、アーク最終回の書き下ろしにおける本機の姿はエネルギー体ではあるが、あくまでゲッタードラゴン本来の人型を保っていた)
派生作品
『第2次スーパーロボット大戦』では初代ゲッターチームが乗り換える形で登場する。同作中に登場する味方側のスーパーロボットとしてはぶっちぎりの最大サイズ。ガンダムF91と比べると3倍ほどもある。
これ以降の作品でも初代から乗り換える形、若しくは最初からGの状態で参戦(つまり武蔵は死んでる)する事が多い。
ただ、真ゲッターロボの登場以降はそちらに乗り換えられてしまい、中継ぎ扱いされることも。最近は最後までドラゴンだったり、真ゲッター登場以降もドラゴンが残り、乗り換えて使うことができるようになった作品もある。ドラゴンは真ゲッターより火力で劣るが、合体攻撃に参加できるといった形で差別化されている。
各作品での位置付けは以下の通り。
- 強制的に乗り換え。ドラゴンは真ゲッターに交代する(『F完結編』など)
- 真ゲッターが隠し要素。条件を満たさないと最後までドラゴン(『COMPACT』『COMPACT2』『IMPACT』)
- 真ゲッターかドラゴンの強化をプレイヤーが選択可能。マジンガーZとカイザーと違って片方しか入手できない(『α』『α外伝』)
- 真ゲッター登場後もドラゴンが残り、ゲッターチームを乗り換え可能。合体攻撃に参加でき、燃費も良いが基本性能で劣る(『第2次α』『第3次α』)
- 真ゲッター登場後は一人乗りで変形不可になり、鉄甲鬼などゲッターチーム以外のキャラクターを乗り換え可能。シャインスパークは無くなるが、他のゲッターロボと合体攻撃に参加できる(『A』)
- 真ゲッターがそもそも参戦していないため、最後までドラゴン(『MX』『Z』など)
漫画『スーパーロボット烈伝』においても同様に10mのジーグや18mのマジンガーZと共に戦う(こちらでもスパロボ同様初代ゲッターの損壊に伴い乗り換える)のだが、作画の都合上そこまで大きくは書かれていない。
OVA『真ゲッターロボ 世界最後の日』では、初代ゲッターをベースに量産化された対インベーダー用兵器として無数に登場する。勿論変形機能も有している。
カラーリングは変更されており、腰の部分がポセイドンのカラーから赤色になっている。
更に早乙女博士らが搭乗しインベーダーによって侵食されたメタルビースト・ドラゴンも登場している。
そのパラレル設定であるOVA『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』では開発が途中で取りやめになったようで、格納庫に無数のプロトゲッター軍団と共に放置されていた。