概要
プリキュアシリーズ伝統の「後半戦に登場する強化フォーム」(スーパープリキュアの項目も参照)。
一度他の基本フォーム(カラフルスタイル)に変身してからリンクルストーン・アレキサンドライトを用いてフォームチェンジすることでこの形態になれる。
内包する概念は「絆」。キメ技のモチーフに使われているのは虹である。
フォームチェンジの変身シークエンスは全カラフルスタイルで共通。
モフルンにアレキサンドライトを装着した後キュアミラクル・キュアマジカル・キュアフェリーチェの3人とモフルンが手を繋ぐと、モフルン及びリンクルスマホンからアレキサンドライトの力が解放され3人全員が同時にフォームチェンジする。(この時スマホンにはAの文字が自動で書かれる)
この形態になった後に「魔法つかいプリキュアオーバーザレインボー」と名乗りをあげるため、「オーバーザレインボー」もこの強化フォームの名称とみなされることもある。
外見
キュアミラクルとキュアマジカルはダイヤスタイルをそのままパワーアップさせたような姿となっている。
翼状のマントが背中に装着され、頭には大きなとんがり帽子を被るのが最大の特徴。また、フリルなどの装飾がダイヤスタイル時より増量している。
ミラクルのみの特徴は腰や足などに光のリングがあること、マジカルのみの特徴はスカートがバルーンスカート風になっていること。
イラストを見て頂けると分かるように、一目見ただけで「魔法つかいのプリキュア」だとわかるようにされたデザインである。魔法使いっぽい意匠をあえて控え目にしていた今までのカラフルスタイルと比べると少し衝撃さえ与えられる。
頭のとんがり帽子は今までのカラフルスタイルに共通していた頭の飾りのミニハットを大きくしたような見た目だが、単純に大きくしたのではなく若干デザインが異なっている。帽子のツバが作品ロゴのように若干そっているのと、羽飾りのおかげで「魔法つかいの帽子」だけでなく「剣士の三角帽子」にも見えるのが強い個性となっている。マントのデザインが鋭角的なのもあって、少女的な可愛らしさだけでなく男性的な格好よさも醸し出されているデザインなのである。(過去の例としてはパルテノンモードに傾向が近いかもしれない)
尚、どの姿から変身しても必ずダイヤスタイルをモチーフとしたカラー・デザインになる。そのため他のスタイルのアレキサンドライトのイラストを妄想した形で描かれることも。
一方、キュアフェリーチェは上記二人とは大きく異なり、エメラルドスタイルをベースにロングドレスらしくなったコスチュームへと変化する。花が多く取り入れられ、頭頂部に巨大なお団子ヘアが作られるのが印象的。こちらはフェリーチェが元が妖精のプリキュアというためなのか、魔法つかいというよりも妖精の女王のような感じが全面に押し出されている。
3人の共通デザインとして、コスチュームの各所に「二葉に支えられた薔薇の花」の意匠が施されている点がある。特にフェリーチェはこの意匠が非常に目立つようになっている。
入手経緯
本編で初めてこの姿に変身したのは第31話。
本気を出したラブーに苦戦を強いられたキュアミラクル達魔法つかいプリキュアが魔法がみんなの絆をつないできたことを思い出して立ち直った際に、レインボーキャリッジから新たなリンクルストーン・アレキサンドライトが出現した。
なお歴代プリキュアのスーパープリキュアのテレビ本編での登場としては『スマイルプリキュア!』のプリンセスフォーム(第23話)、『Go!プリンセスプリキュア』のドレスアッププレミアム(第30話)に次ぐ早さである。
今作の装備はシリーズでもプリキュア側の装備が強力なうえに入念に準備された状態で決戦に臨んだため、デウスマストとの戦いはこれと今まで本編に登場した形態だけで最後まで戦い抜いた。そのため『フレッシュプリキュア!』以降恒例の最終決戦用の形態は登場しなかった。
本編登場以降ラスボスですら苦戦することなくすべての敵に勝利したため、所謂他作品におけるチート形態的な存在ともいえる。(ただし2018年3月公開の『映画プリキュアスーパースターズ!』では最終形態の闇の鬼火に苦戦した描写がある)
石言葉
アレキサンドライトの石言葉は「秘めた思い」「選択」「変身」。
いつも一緒の3人も誰にも共有出来ない苦悩もある。それを内に秘めながらも今は一緒にいつづけたいと強く願った時、新たな変身の力を得た。31話のこの流れからなら、アレキサンドライトが生み出されるのはしっくりくることだろう。
なお、アレキサンドライトは光源により色が変わることで有名な宝石である。いくつもの色の属性がこの石一つに秘められていると考えることができ、プリキュア3人の思いが一つに込められた絆の宝石と言っていいだろう。
キメ技が虹をイメージしているのも、この複数の色を持つという性質からだと思われる。
誕生石としては6月を司る。(既存のリンクルストーンの中ではムーンストーンと同じ)
魔法
虹色魔法(合体技)
- プリキュア・エクストリーム・レインボー
魔法つかいプリキュア初の合体技で、アレキサンドライトスタイルの状態で使うことができる虹色魔法。
キュアミラクル「巡り会う奇跡よ!」
キュアマジカル「繋がる魔法よ!」
キュアフェリーチェ「育まれし幸せよ!」
3人「今私たちの手に!」
3人が上記のセリフを言ったあと、レインボーキャリッジにリンクルストーン・アレキサンドライトをセットして、他の全てのリンクルストーンの力を集結し、3人がプレシャスブレスを呼び出し装着してレインボーキャリッジを操作して魔法陣を呼び出し、「フル・フル・フルフルリンクル! プリキュア・エクストリーム・レインボー!」と唱えることで魔法陣がシールドとなり、そこから虹色の光線が発射されて敵を貫く。
さらにプリキュアが「キュアップ・ラパパ! 虹の彼方へ!」と唱えると、その光線は敵を巻き込みながら虹の橋となりどこまでもどこまでも伸びていき、「虹の彼方」へと放逐される。
これはかつてマザー・ラパーパがデウスマストを地球から追い出したのと同類の魔法である。「虹の彼方」がどのような場所なのかはプリキュアでさえわからない。そこに連れて行かれると魔法でもムホーでも気配を感じることさえできなくなる。
そして48話にて、虹の彼方とは太陽の中であることが判明した。虹は太陽から生まれるものと考えれば納得の行く帰結である。
この魔法は、敵に宿った悪しきエネルギーを太陽による「浄化の炎」で燃やし尽くすという、壮大なスケールの魔法だったのである。
虹の彼方へ放逐された敵がドンヨクバールなどの「何らかの物体から作られた怪物」だった場合は、敵が見えなくなったと同時に素体にされた物体が虹の橋を渡って元の世界に帰ってくる。これは今までの浄化攻撃と同じプロセスである。
放逐された敵が闇の魔法つかいの手下だった場合は、敵が見えなくなったと同時に素体にされた生物が虹の橋を渡って元の世界に帰ってくる。ただし、素体にされた生物に闇の魔法を与えれば、また闇の魔法つかいに逆戻りする。
一方、放逐された敵が終わりなき混沌デウスマストの眷属である場合は何かが戻ってくることはない。これは眷属たちには何かの素体が変化して生み出されたわけではなく、デウスマストと同じく「混沌そのもの」から生まれた存在であるため。
そして、混沌とは宇宙を生み出した力でもあるがゆえに「浄化の炎」でも消滅させることはできない。ただし、一度太陽の中に入れられてしまうとそう簡単にそこから脱出できない。つまり封印されることになる。
「虹の彼方」へと連れ去られたデウスマストの眷属は、不死身であるがゆえに消滅することもできず太陽核の中で1500万ケルビンの熱量を受けて永劫に燃やされ続けることになる。
太古の戦いでラパーパはデウスマストを太陽に封印したが、眷属達は地上へと封印していた。地上の封印は長い年月の末に解かれて眷属達は復活したが、プリキュア達が眷属を太陽の中へ再封印していくというのが本作の後半の戦いである。
だが、当のデウスマスト本人は力を取り戻したことにより、ついに太陽から脱出することになり、それと同時にプリキュア達が再封印した眷属達も復活し、最終決戦の流れとなった。
太陽魔法(合体技)
- プリキュア・エクストリーム・レインボー・サンサンジュエリーレ
デウスマスト戦で使用。
精霊に全て認められ、レインボーキャリッジの魔法陣が完成したことで使う事ができる太陽魔法。
キュアミラクル「とびっきりの奇跡を!」
キュアマジカル「全てを照らす魔法を!」
キュアフェリーチェ「そして温かな幸せを!」
3人「今私たちの手で!」
と唱え、レインボーキャリッジの力を発動させる。
この際フェリーチェはマザー・ラパーパのように巨大化し、ミラクルとマジカルはルビー・サファイア・トパーズ・ダイヤの各スタイルに順次スタイルチェンジして戦う。
最終的には人々の生命の光の力を得て、デウスマストを圧倒し、最後は「キュアップ・ラパパ!星々の果てまで!」と唱え、魔法陣から虹色の光線と生命の光線を発射し、デウスマストを遥か遠くへと飛ばした。
関連動画
関連タグ
- スーパープリキュア
- プリキュアオールスターズみんなで歌う♪奇跡の魔法!:物語終盤でミラクルとマジカルがソルシエールの魔法によりダイヤスタイルをベースにしたパワーアップフォームが登場している(名称は不明)。
- ハートフルスタイル:劇場版に登場するパワーアップフォーム。外見が似ている。
- インフィニティースタイル:ニチアサ魔術協会ネタの一つ。ただし属性や色合いなどは一切異なる。
- ムゲン魂、ジュウオウホエール:ニチアサ同期作品における最強形態。
オズの魔法使い:映画版の主題歌が『虹の彼方に(原題:Over the Rainbow)』であり、オマージュ元になっていると思われる。