「5つある情熱がひとつになる時、起きる奇跡。"激走合体!"」
データ
全高 | 55m |
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重量 | 7500t |
出力 | 2000万馬力 |
合体コード | 「激走合体!」 |
テーマソング | 『激走合体!RVロボ』(高山成孝) |
概要
5台のレンジャービークルが「激走合体」する事により完成する巨大ロボ。芋長の芋羊羹という巨大化アイテムを得たボーゾックに対抗すべく、カーレンジャーが生み出した1号ロボであり、ダップの故郷・ハザード星に伝わる星座伝説では「五つの車の星座が集まる時、戦う神」として伝えられている存在でもある。
合体に際しては、レンジャービークルが広大な荒れ地を縦横無尽に激走しつつ、変形したブルービークルを中心にまずピンクビークル、続いてグリーンビークル・イエロービークルが合体。最後にレッドビークルが崖の上から大ジャンプして、ブルービークルの荷台へと乗っかる形で合体プロセスが進行する。
全てのビークルが合体した後、「バトルモード・チェンジアップ」のコールとともにハンドルにアクセルキーを挿入、さらにブレーキをかけてボディ全体を起き上がらせつつ、レッドビークルの内部に格納されていた頭部を出現させ、「エンジン快調! RVロボ」の決め台詞とともに変形合体を完了する。
物語前半の主力として、数々の巨大ボーゾックを撃破。物語後半でブレーキングに敗北して以降は、紆余曲折を経てカーレンジャーの新戦力となったVRVロボに主力の座を明け渡すこととなるが、その後もクリスマス決戦や最終決戦など、重要なエピソードにおいて投入される場合もある。
レンジャービークル
恭介たち株式会社ペガサスの5人が作った「夢の車」の模型が、ダップの導きの元クルマジックパワーを得て巨大化する形で誕生した、RV車型戦闘用ビークル。RVを謳うだけあって(※)全車とも四輪駆動車であり、またエネルギー源としてクルマジックエネルギーを使用していることから、排気ガスを一切出さないという特性を持つ。
平時はペガサスの地下、カーレンジャー基地に併設された専用の巨大格納庫で待機しており、出動の際にはダップの号令により地下通路を経由して地上へと現れる。出動後、カーレンジャーはスピーダーマシンに搭乗した状態でそのままレンジャービークル内部に格納され、格納後はスピーダーマシンがそのままコックピットとして機能する。
ギガフォーミュラーと同様に、レンジャービークルやRVロボの操縦・合体方法を解説した取扱説明書も存在しており、実戦投入に先駆けて恭介と実が「合体訓練」を行っていた事もある・・・仕事中に遊んでいた訳では断じてない。
(※「RV」の本来の意味は「レクリエーショナル・ビークル」(Recreational Vehicle)である)
武器・技
※太字表記は武器・斜体表記は技を表す。
- プラグネードスパーク
ブルーレーサーの操作により、胸部の「ハイパワーランプ」から発射する光線。
- 浪速蹴り
グリーンレーサーの操作により繰り出す、強力な飛び蹴り。
グリーンレーサーにも似たような蹴り技があるが、あちらは「浪花蹴り」と微妙に表記が異なる。
が、どちらも読みは「なにわけり」と濁らない点では共通している。
- イエロービークル回転キック
イエローレーサーの操作で、連続して回し蹴りを放つ。
- ピンクビークルパンチ
ピンクレーサーの操作で繰り出す右からのパンチ。
- 回転スイカ割り
TTテルリン戦にて使用。RVソードを構え縦に回転し、敵の頭上から攻撃した。
- 激走クーリングオフ
DDドンモ戦で用いた戦法で、宇宙から送られてきた通販の商品を送り返す。
ドンモも負けじと次々注文するため、さらに激走回転クーリングオフで対抗するが、あまりの注文の多さに平衡感覚を失う結果となった。
ちなみに、厳密に言えば通信販売にクーリングオフは適用されない。
- RVソード
レッドレーサーの操作により、右手から蒸気を湧き上げて出現させるRVロボの必殺剣。
鍔にはロールバーとヘッドライトが装備されており、後述の激走斬りを繰り出す際に点灯する。
ランドズズーンたちとの決戦では、囚われの身となったダップを救出するため、ビクトリーツイスターの弾道を両断してダップのいる箇所以外にぶち当てる、という器用な戦法も披露している。
- ラジアルシールド
ピンクレーサーの操作で取り出される、タイヤを模した形状の盾。中央にはホイールのようにカーレンジャーのエンブレムが配されている。
VVゴリーン戦ではその形状を活かし、フリスビーのように投げる「RV円盤投げ」を繰り出した。
少々意外だが、作中では一度もRVソードと同時に装備したケースはない。
- RVソード・激走斬り
「技の名前が長いんだよ!」
RVロボの必殺技。
RVソードを構えて高速で滑走しつつ、さら高速回転を加えながら間合いを一気に詰め、巨大ボーゾックをすれ違いざまに斬り裂く。技を決めて巨大ボーゾックを撃破した際には、メイン画像のように爆炎をバックに、片膝をついて決めポーズをとる。
HHデーオ戦では、彼の繰り出す分身マーキュに対して秘打激走返しとして使用し、飛んできたボールをすべて打ち返した。また上記のセリフはSSパマーンが繰り出そうとしていた「大銀河電撃科学暗黒剣(以下略)」に対し、技名を言い終わらぬうちに激走斬りを繰り出した際のものである。
最終決戦では、上記の高速回転状態からさらにジャンプし、RVソードを頭上に掲げてドリルのように垂直回転しながら突撃する「激走斬り・ハイパークラッシャー」を使用。エグゾスの体を貫くも、一瞬で再生されてしまった。
天下の浪速ロボスペシャル
OOバットンとの戦闘で登場した特殊形態。
戦闘中に破壊されたRVロボの四肢を、グリーンレーサーの機転により無事であったVRVロボのそれと入れ替える形で「スーパー緊急合体」し完成させたもので、『百獣戦隊ガオレンジャー』から本格化したマルチ合体の先駆けでもある。
上記の名称はグリーンレーサーが勝手に名付けており、(このような事態に陥った責任を取る意も込めて)メインパイロットも彼が務めている。
武器として、RVソードとプラグネードスパーク、それにVRVロボのVバズーカ・Vバルカンを使用。ビクトリーツイスターとプラグネードスパークの同時攻撃を食らわせる必殺技「ビクトリーツイスターRVバージョン」でバットンに止めを刺した。
放送当時発売されたDX玩具でも、ジョイントが共通であるため再現可能な合体であり、浪速ロボとは逆に「VRVロボのボディにRVロボの手足を合体させる」作中未登場の形態もできるが、こちらはジョイント位置の都合上バランスが悪く倒れてしまい、自立しないという難点を持つ。
備考
- 同じく自動車をモチーフとした戦隊ロボの先輩であるターボロボが、合体の際に空中に飛び上がってから変形を行っていたことを踏まえ、RVロボは前述の通り地上を激走しながらの変形合体とされ、さらにビークルのサイズを一律としてレッドビークルがブルービークルの荷台に搭載できるようにするなど、ターボロボの反省を踏まえた、もしくは出来なかったことに挑戦している。また、当時戦隊ロボのデザインに携わっていた野中剛は、ターボロボの問題点の一つであった「プロポーションの悪さ」を意識し、RVロボにおいてはピンクビークルを変形させて肩幅を広げる形で、プロポーションの調整を図ってもいる。
- スーパー戦隊シリーズの英語版ローカライズ作品『パワーレンジャー』シリーズでは、第5シーズンである『パワーレンジャー・ターボ』にターボメガゾード(Turbo Megazord)という名称で登場。新規に合体バンクも撮影されているが、文字通り「激走」であった原典に対し、この新規バンクは安全第一で言うなれば徐行合体になっている。また同作ではちゃっかり、原典で見られなかった剣と盾の同時装備も披露している。
- ブレーキング戦での敗北を経てボーゾックに強奪された際、クルマジックパワーを持たないボーゾックが操縦できるように、爆弾でもある「ボーゾック乾電池」を取り付けた上で、ZZギューリーとワンパーの操縦のもと出撃しているのだが・・・あろうことかその目的はゾンネットのためにオイキムチを韓国まで買いに行かせるというものである。まさにカーレンジャー。
- 後年制作された映画『199ヒーロー大決戦』では、同じ自動車モチーフの戦隊ロボであるエンジンオーと並走し、激走斬りとゴーオングランプリの同時攻撃を披露した。
関連タグ
ターボロボ エンジンオー:いずれも車スーパー戦隊の1号ロボとしての先輩と後輩。必殺技のプロセスも3体とも近似したものとなっている
激走鬼:『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』に登場する敵怪人の一体。その名からも察せられるように、カーレンジャーをモチーフとした怪人であり、「味方サイドの会社員が変貌する」「「激走斬り」を放つことができる」など、カーレンジャーやRVロボを意識した要素も盛り込まれている