「子供はいつか親を裏切るものだ…お前達とて例外ではない…」
「そんな危険な存在を、この世に残すつもりなど微塵も無い…お前達兄弟が今まで生きてきたのは、利用価値するがあったからだ…」
CV:山田美穂
概要
獣魔王ゴルモア率いる“獣魔一族”と勢力を二分する“災魔一族”の支配者にして災魔四(五)兄弟の母親であり一族の女王。
その正体は宇宙の“マイナスエネルギー”の集合体であり、破壊そのものを目的に活動している。最終的には全宇宙をその手中に納め、唯一絶対の存在へとなるために暗躍している。
子供達からは慕われているというよりも支配者の様に扱われ、尊敬と畏怖の対象となっている。
“子供はいつか親を裏切る”という考え方を持つ極めて冷酷な性格をしており、実の子供であるコボルダですらも使い捨ての駒として扱っていた。
なお、一応末っ子の龍皇子サラマンデスには目をかけている素振りを見せていたが、それはあくまでも自身の完全復活のための有用な駒と見なしていた為であり、失態が続き不要と見なした途端に容赦なく「幽魔地獄」に落として切り捨てている。
このような考え方を持つようになった背景については、Vシネマ「救急戦隊ゴーゴーファイブVSギンガマン」にて、自身の最初の子供である闇王ギルの謀反に遭った過去が明かされており、この事件が無ければまだ母親としての情などは残っていたのかもしれない。
当初は地球に降臨することができずにいたため、「マイナスエネルギーが満ち溢れる惑星配列(グランドクロス)」を利用し、地球に大災害をもたらすのと同時に地球へと降り立つことを目論み暗躍していた。
不完全体
第25話において“惑星配列(グランドクロス)”によって満ち溢れた“マイナスエネルギー”の力を利用して地球へと降臨した際の最初の姿。
しかし降臨の儀式を取り仕切る司祭サイマ獣ハレルヤンがゴーゴーファイブ達の活躍により倒されてしまったために儀式が中途半端な形になってしまい、実体化には成功したものの下半身などが実体化しておらず、本拠地である“魔宮サイマパラディコ”から動けない状態になってしまった。
その為に一刻も早く完全体へとなるべく子供達を使ってより多くの“マイナスエネルギー”を集めんと画策する。
完全体
第47話において「マイナスエネルギーを集める作業」をことごとくゴーゴーファイブ達の活躍で妨害され続け、いつまでたってもエネルギーを集められない子供達に見切りをつけたグランディーヌが、今まで子供達が行っていた作戦により「僅かづつではあるが地底の奥深くに蓄積されていた宇宙中から集まったマイナスエネルギー」に目をつけ、人知れずそれを吸収することで変貌した姿。
顔を中心に上半身が中途半端に実体化していた以前の姿と違い、全身が完全に実体化しており、顔付きもより醜悪な怪物じみた顔つきへと変貌している。
右手から高圧ガスを放ち、左手から拘束光線を放つなどその力は強大で、遠隔操作で相手の意思を無視してその体を自由に操ることも可能。
今まで散々苦汁をなめさせられたゴーゴーファイブたちと決着をつけるべくコボルダを唆し、ジルフィーザを利用して彼らの抹殺を図るも、ジルフィーザからの助言を受けレッドが本拠地に乗り込んで来たため、遂に直接対決が行われる。
上述した能力を駆使してレッドを追い詰めるが、弟と妹たちへの思いを原動力にしたレッドの前に次第に追い詰められていき、彼の全身全霊を込めた『Vモードパンチ』を腹部に叩き込まれサイマパラディコと共に爆散。
しかし完全には滅んでおらず、今度は巨大化して地球へと降臨。辺りを闇に閉ざして破壊光線を放ち、自らの手で地球を滅ぼそうと活動を開始する。出動して来たビクトリーロボの『ウィンドミルラダー』、『連続ラダーボンバー』を物ともせず、逆に破壊光線でビクトリーロボに大ダメージを与え、反撃で『ラダーキャノン』を受けると、今度は姿を消しながらの鋭い爪による攻撃に切り替えて彼等を翻弄。
ゴーゴーファイブ達を絶望の淵に追い詰めるが、最後は『ビクトリーサーチ』で居場所を特定され、ライナーロボと合体したマックスビクトリーロボの『マックスノバ』の連続発射を受けて爆散、消滅した。
これにより災魔一族は滅び去り、地球と宇宙に平穏が訪れるかに思われたが………。
エネルギー体
ゴーゴーファイブ達の活躍により滅び去ったかに見えた大魔女グランディーヌが本来の姿である「マイナスエネルギー生命体」として復活した姿。
以前の戦いで消え去ったのはあくまで肉体という器であり、本体であるマイナスエネルギー自体は健全であったために生き延びていたことから復活できたものと思われる。
地球そのものを包み込んで憑依すると天変地異を引き起こし、地球を滅ぼそうと画策。さらに龍皇子サラマンデスを、次いで冥王ジルフィーザを生前自身に背反した理由から自我を持たないただの操り人形として蘇生させ、ゴーゴーファイブ達にけしかける。
しかしジルフィーザはブルーとグリーンの決死の呼び掛けにより自我を取り戻しかける。2人を完全な道具とするために意思の無い心持たぬただの人形である2大破壊神へと変貌させ、自らの依代とすべく全エネルギーを注ぎ込み、地球を支配すべく巨大津波を引き起こしてベイリエリア55とマックスエリアを壊滅させるなど、ゴーファイブたちを後一歩という所まで追い詰めるが、最後はモンド博士が最終プロジェクトとして密かに作製していたマックスビクトリーロボ・ブラックバージョンの登場により状況は一転。
マックスビクトリーロボ・ブラックバージョンの活躍により、依代を通して全エネルギーを注ぎ込んでいた2大破壊神が撃破された事により、そのダメージの全てがフィードバックし爆散。今度こそ本当にこの世から完全に滅び去り消滅した。
余談
声を演じた山田女史は昨年の『星獣戦隊ギンガマン』にてメルダメルダの声を担当していた。
後述のように、シリーズにはその後数多くの「自分の子供を手駒としか見ていない悪の首魁」が登場するが、グランディーヌ以降の該当キャラクターは全て父親となっている。
なおゴーゴーファイブ以降の作品では女性の首領格は登場しなかったが、騎士竜戦隊リュウソウジャーにて女性声優が演じる女性ラスボスが久々に登場した。実に20年ぶりのことである。
関連タグ
冥王ジルフィーザ 獣男爵コボルダ 邪霊姫ディーナス 童鬼ドロップ/龍皇子サラマンデス 闇王ギル 災魔一族 救急戦隊ゴーゴーファイブ
毒親:まさしく彼女こそこの言葉に当てはまるだろう。
バンドーラ:恐竜戦隊ジュウレンジャーにおける悪の組織の女性首領で、グランディーヌと同じく『魔女』の肩書を持つが、グランディーヌとは正反対に配下である幹部たち(そして本編中盤から登場する追加幹部)に対しては温厚で頼りになる姐さんのように振舞っているため非常に慕われている。また、彼女が悪に走った動機は「恐竜によって死に追いやられた息子の復讐の為(だが真相は息子の自業自得及び因果応報である)」であり、こちらもグランディーヌとは正反対。そして作中では敵であるスーパー戦隊を倒すことよりも部下である怪人の身を案じることを優先して撤退命令を出すという決断をしたこともあった。
シャダム中佐:こちらは父親だが、己の野望の為に組織を思うがままに操り、邪魔になるならば血を分けた家族ですらも死に追いやる極悪人。
皇祖女帝マザーメルザード:似たような思考を持つ女性首領関連。ただし最終回で、まだ子供に対して情が残っているかのような発言をしている。
ヨゴシマクリタイン、牙鬼幻月、蛮野天十郎、檀正宗:同じく我が子を駒程度にしか思っていないニチアサの首領格繋がり。
デボネア:同じく世界を闇で覆い尽くして滅ぼした上で、その支配者になろうとした女のラスボス繋がり。自分の娘を駒としか思っていない冷酷さも共通。
エラス:女性声優が演じるスーパー戦隊作品に登場する悪の組織の女首領及びラスボス繋がり。こちらも最終的に完全体となって戦隊達と戦った。
ゼイハブ船長/地球魔獣←グランディーヌ/ジルフィーザⅡ/サラマンデスドラゴン→ネオ・クライシス