基礎データ
進化
ヒメグマ → リングマ(Lv.30) → ガチグマ(満月の夜にピートブロックを使用)
概要
『ポケットモンスター金・銀』(第2世代)に初登場した、小さな子熊のような姿のポケモン。
額には三日月の形をした模様があり、真ん丸なしっぽと瞳、ドーナツのような耳がチャームポイント。
名前の由来は恐らく「姫+熊」。ヒメグモやヒメユリなど小型種の名前によく付けられる単語である為、雄も雌も存在する。進化後が月の輪の熊な事から、かぐや姫も関わっているのかも知れない。
甘い蜜の染み込んだ手をいつも舐めており、蜜を見つけると額の三日月模様が光り出す。
ヒメグマが舐める蜜は、果物とスピアーが集めた花粉とがブレンドされて出来ており、個体によって味も違ってくるらしい。
ヒスイ地方などスピアーが生息していない土地では、ミツハニーの巣から蜜を掠め取ってくる模様。
普段は親の庇護のもと暮らすが、食べ物が減る冬の前になると食糧探しを手伝い、自分たちの縄張りに隠す習性を持っている。
また、小さい見た目に関わらず、大木をへし折るほどのパワーを隠し持っているようで、『結晶塔の帝王』では「ばくれつパンチ」を放つなど、意外と攻撃的な性質もある。
意外と生息範囲も広く、「シロガネやま」や「くらやみのほらあな」のような山岳・洞窟、「エイチこのほとり」のような寒冷地、「クマの稽古場」のような湿地帯、アニメ版では「セレビィの森」に住んでいる。
その愛くるしい姿から人気の高いポケモンであるが、進化した途端その面影は一切なくなり、極悪な顔つきになる。良くも悪くもプレイヤーの期待を裏切ったポケモンである。
ゲーム上の特徴
設定どおり、その可愛い見た目に反して、「こうげき」が高く設定されている。その為進化しないでもそこそこの活躍はできる。ただし、初登場時は『銀』『クリスタル』限定、第3世代は『エメラルド』のみ、『DPt』でも『エメラルド』のダブルスロット限定とバージョン限定にされることが多いため通信しない限り連れていけないトレーナーも多かった。
攻撃技の候補としては、「きりさく」、「じしん」などの他に、タマゴ技として「インファイト」、「かみくだく」等も
進化後まで含めて役に立つ。
また、あえて進化させずに、とくせい「ものひろい」でアイテムの回収要員としても十分に役立つポケモンである。この場合「ほしがる」を思い出させれば、マッスグマに次ぐ物欲マシーンと化してくれる。
因みに性能とは関係ないが、FRLGでは数ある金銀ポケモンの中で唯一RSEとグラフィックが大きく異なっている(FRLGでは立っているが、RSEでは座っている)。
理由はおそらくFRLGのミニゲーム「ミニポケモンでジャンプ」での兼ね合いではないかと思われる(座っているグラフィックのままだとジャンプするモーションがおかしいと判断されたのだろう)。
LEGENDSアルセウスでは普段は気ままに過ごしているが、こちらを視認すると攻撃体制に切り替わる。
そして蜜好きの設定通り、ヒメグマ族は「きらきらミツ」をドロップする事があるものの、なぜだか好物には設定されていない。むしろ「もちもちキノコ」「いきいきイナホ」「ころころマメ」といった物を好む。流石にオレンのみは食べるが。
ポケモンGO
当初はレア度がそれほど高くなく、出現率もそれなりであったが、ポケモンの種数が増えた現在はかなり出現率が低くなり、レアな種となっている。
種族値はあまり高くないので手早く飴を集めて進化させたいところ。
2022年6月まではGOロケット団のリーダーの1人、クリフの先鋒として使用されていた。また、それ以前はノーマルタイプを使用するしたっぱの先鋒を務めていた(こちらは現在ゴニョニョ・ビーダル等を繰り出すようになりやはりヒメグマは先鋒から外れている)。
このうち、クリフとの戦闘後のゲットチャレンジでは色違いになることもあった。
自分で使う分には貧弱なたねポケモンなのだが、シャドウポケモンになると話が変わってくる。
ノーマルアタックは「ひっかく」か「したでなめる」なのだが、どちらも発生、硬直に優れる上、NPC操作なのでかなりのスピードで技を連打してくる。シャドウポケモンの仕様により、火力に上方修正がかかっていることもあってノーマルアタックだけでもHPがガリガリ削られる。
そしてこの両方の技はノーマルタイプに攻撃有利を取れるかくとうタイプでは防御有利を取れないため、単にかくとうポケモンを出すだけでは有利にならず、ノーマルアタックの打ち合いだと打ち負けることも多々ある。
「ひっかく」「したでなめる」の両方を半減にできるポケモンは少ないこともあってシャドウポケモンの中ではかなりの難敵になっている。
先鋒なので勝てればゲットチャレンジで入手も可能。リトレーン後に習得できる「おんがえし」はヒメグマ系統では貴重なタイプ一致の3ゲージスペシャルアタックなのでジム防衛でリングマやガチグマを使いたいというなら厳選を狙ってもいいだろう(なのだが、諸事情によりガチグマに覚えさせたい場合は注意が必要となっている)。
そして迎えた2022年、11月12日開催のコミュニティ・デイのターゲットに選ばれると同時に、ガチグマへの進化が解禁された。本来、ガチグマへは満月の夜でなければ進化させられないが、このイベント限りの特別仕様として、イベント開始~明朝6時まで時間帯および月齢を無視してゲーム内に満月が出る特別措置が取られている。もちろん、従来通り色違いの出現率もアップしていたので、色違い個体を持っていない人の中には頑張って集めたという人も多かったのではないだろうか。
アニメにおけるヒメグマ
基本的にリングマと親子で登場することが多いが、特筆されるのは無印187話『ヒメグマのひみつ!?』(脚本:米村正二)のヒメグマ。CV:矢島晶子。
その可愛さでカスミやムサシをメロメロにさせるが、その本性は他人の食べ物を盗み食いした挙句、別のポケモンに濡れ衣を着せるという、かなり腹黒い性格。
様々な悪事を働くが、最終的にはバレてサトシたちに成敗される。その直後にリングマへと進化したが、その姿でも懲りずにロケット団へ詐欺を働いていた。
このヒメグマに倣ったのか、DPでは更に腹黒い性格の史上最悪のトゲピーが登場している。
ピチューブラザーズ編にも登場し、ピチュー兄弟の友達の一匹として登場する。CVは白鳥由里。性格はのんびり屋で食いしん坊ではあるのだが、落下するピチュー弟をウパーのみずでっぽうで助けるなど矢島の腹黒ヒメグマとは違い仲間思いなところもある。
また、とある劇中劇では、まさかのゲスト出演なピッピに食べ物をとられてしまう様子が描かれた。その後怒った母親が駆けつけてきたのは言うまでもない。