トーマス・エジソン(Fate)
めんろぱーくのきゃすたー
私は知性ある人間、エジソン。それだけのことである。
プロフィール
真名 | トーマス・アルバ・エジソン |
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クラス | キャスター |
性別 | 男性 |
身長 | 203cm ※ |
体重 | 106kg ※ |
出典 | 史実 |
地域 | 北米 |
属性 | 秩序・中庸・人 |
好きなもの | 自分の発明を誰かが使っている瞬間 |
嫌いなもの | ニコラ・テスラ |
設定担当 | 東出祐一郎 |
ILLUST | pako |
CV | 寺島拓篤 |
※ 182cm、88kgから後に変更された。身長、体重は当然ながら史実とは異なる。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するキャスタークラスのサーヴァント。レアリティは☆4。
メインシナリオでは、第1部5章『北米神話大戦 イ・プルーリバス・ウナム』にて登場し、クリアするとストーリー召喚に追加される。
アメリカ西軍を率いる「大統王」としてケルト軍と交戦する。
ライオンの顔という初登場時の強烈すぎるインパクトで、文字通り主人公達やプレイヤーの度肝を抜いた。
「質」として高いケルト軍を相手に「量」としての機械化歩兵の大量生産を行う事で、失われた戦線を取り戻し、何とか拮抗しているように見えるのだが……?
第2部5章後編『星間都市山脈 オリュンポス』にも登場。他のサーヴァント達と共に「破神同盟」を結成し、現地を統べる神々と抗戦したが、カルデア一行が到達する前にデメテルに敗れ退去した。
真名
世界的に最も有名な発明家の一人、『トーマス・エジソン』その人。
蓄音機や白熱電球、映写機など、現代にまで受け継がれる様々な発明を行った。
その偉大な功績を称え「発明王」の異名でも知られる。
もっとも、彼自身が独自に発明したものは意外に少なく、先達の発明をより普及に適した形に再構築するという点において極めて優れていた。
発明を"普及"させることによって人類の生活レベルを向上させた、という点において紛れもなく、彼は英雄であると言えよう。
また、研究所が置かれていた地域に準えて「メンロパークの魔術師」とも呼ばれており、この辺りもキャスターとして召喚される一因となっている可能性がある。
なお、そんな彼がこんな異様な姿で現界したのには、ある理由がある。
それは『北米神話大戦 イ・プルーリバス・ウナム』にてエジソンの霊基や自分たち個人の霊基だけではケルト勢に太刀打ちできないと考えたアメリカ歴代大統領すべてが合意の上でエジソンをベースに霊基を合成したため、このような姿になってしまったらしい。
自らを強化するために複数の英霊・幻霊と合体したサーヴァントという意味では、第1.5部1章『悪性隔絶魔境 新宿』に登場する幻霊達に近い存在といえる。
ちなみに頭部が(USAの動物ではない)ライオンな理由は不明。なお、ライオンの顔はよく見ると生前の写真の面影をかなり残している。
このような経緯から、カルデアとの縁がない場で英霊エジソンが召喚される場合、他の霊基を含まない生前の姿で現界することが示唆されている。
人物
一人称は「私(わたし)」または「我々」(大統領の意識が入り込んでいる)。
ホワイトライオンの頭に、某有名アメリカンヒーローを混ぜ合わせたようなコスチュームを着込んだ巨漢。肩には自身の発明品でもある白熱電球が付いている。
その見た目からDr.ロマンからは"クリーチャー"、ナイチンゲールからは"キメラ"扱いされた。
とにかく我が強くて饒舌で、喜怒哀楽が物凄く激しく、威風堂々として非常に尊大な人物。大雑把でどこか甘っちょろいが、常に前向きで暑苦しく、一度や二度の失敗ではへこたれない。
生前とは似ても似つかない風貌であるにも関わらず、彼の人となりを知ってる人物が見れば「あ、これエジソンだ」とすぐに確信を持たれる程に強烈で特徴的な分かりやすい個性・性格の持ち主。
歩きながら独り言をする癖があるらしいが、恐ろしく声がデカく、近所迷惑さながらの声量にはマシュも驚愕している。知人からも注意されているが、治る気配はない。
自分のやり方や使命に拘り過ぎる所があり、生前からの友人であるブラヴァツキー夫人からは「子供っぽくて頑固」と称されている。指摘通り、基本自分の考えを他者にも疑問なく当てはめ問答無用で正当化してしまう、大変はた迷惑な問題人物。
スーパーブラック企業と全体主義が合体したかのごとき悪魔のような指導者であるためか、若干ワーカホリック気味なところがあり、自身が心がけている一日二十時間の労働をマスターにも要求してくるほど。
自分の方針に確固たる自信を持ち、それを貫いてきた事で幾つもの成功を成し遂げた彼を支えてきたものであるが、生前の人間関係や第五特異点での大失態から見られるような悪い方向に働いてしまう所もある。
……もっとも、これは当人の“負けず嫌い”の性分が拗れまくった結果であり、実際は正当な理論さえ提示すれば、ちゃんと人の話も聞くし、納得してくれる度量も持ち合わせている。
エレナから指摘されていた通り、割とナイーブで落ち込みやすくもあり、作中では途中で改心して一からやり直しを図るものの、何だかんだでそれまでの行動を振り返って後悔したり非常に落ち込んでいる描写が多く存在する。
思えば、生前の告訴王(訴訟王)というあだ名や電流戦争の勃発は、この「子供っぽくて頑固」な性格が大元の原因であったのだろう。
ケルト軍の常識はずれな強さに対抗するうちに、この悪癖が拗れ、頑固さから退路を見失った結果自分だけで戦っている気になっていったが、ナイチンゲールによる「治療」(という名の説教)で目を覚まし、本来の豪快で頼もしい人柄を取り戻している。
ちなみに歴代アメリカ大統領と融合している影響からか愛国心がかなり強く、アメリカ国民を庇護しようとする大統領的な思想が強く出ている場面がある。
また英霊になってからも、晩年に研究していたとされる「霊界通信機」を始めとした機器の開発に取り組んでおり、某イベントではその試作品が事件の発端の一つとなった。
能力
エジソンの能力は幸運を除けばEランクかEXしかない極端なステータスであるが、これは特殊な召喚状況であるため、実質的な能力はD~Eランク。クラススキルも「D」相当のEXランクである(というよりクラススキルに関しては複数のスキルに割かれており該当スキルを全て合わせてEX相当なのだと思われる)。
最新の英霊である上に、それが補強されているため、ステータス表示に若干の混乱が見られるようだ。
見た目と比較して筋力が低いが、これはサーヴァントのパラメーターの基準が戦闘向けのためである。実際、筋力Aのサーヴァントが筋力Cのサーヴァントに腕相撲で負けてるシーンもあり、エジソンのマテリアルにおいても「有り余るパワーを全く攻撃に活かせていないだけ」という説明がある。
水着イベントでの氏いわく、耐久EXに関してはどれだけ発明に没頭しても疲れない忍耐力であるとのこと。
保有スキル
陣地作成(EX)(D相当) | 魔術師として自らに有利な陣地「工房」を作る能力。エジソンの場合は、偉大なる発明王として、エジソン研究所を設立。サーヴァントとなったエジソンの下で働く際は二十四時間の労働が求められる。 |
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道具作成(EX)(D相当) | 近現代に通じる重要な「道具」の発明に名を残している。人の発明を改良しただけという誹りもあるがそれでもやはり、彼の優れた功績を全て無かったこととするのは難しい。サーヴァントとなったエジソンはサーヴァントの持つ武具や宝具を「改良」することができる。その成功率は神秘は低ければ低いほどに高まる。ただし、武功が昇華した宝具(ヘラクレスの「十二の試練」他)などの改良は不可能。 |
一意専心(B) | ゲーム中では使用されない。ひとつの物事に没頭し超人的な集中力を見せる。エジソンは平均三時間ほどしか眠らなかった、と伝わっている。 |
変化(C) | 肉体や精神を変容させ、何者かに「変身」する。獅子の頭に変化しているが、知力やカリスマは一切失われていない。ただし、はちきれんばかりの肉体をコントロールできていないため、ステータス自体は低い。 |
メンロパークの魔術師(A) | 「変化(C)」が変化したスキル。研究所の地名に由来する生前の異名、『メンロパークの魔術師』に由来するものと思われる。 |
大量生産(A→A+) | エジソンの発明が導いた世界の(アメリカの)あるべき姿。部下である機械化歩兵を無限に近い形で量産できる。どこかで帳尻を合わせているのだが、それは彼の周囲以外の誰かであり、何かだ。アメリカとは無関係の場所の素材を消費しているため、彼の懐は全く痛まない。 |
概念改良(A+) | 古今東西、あらゆる道具に更なる長所を付け足す反則特権。弓はより強く、剣はより鋭く、斧はより分厚く。あるいは大量生産との重ね技によって「低ランク宝具に匹敵する破壊力を持つ武具の大量生産」という荒業すら可能になる。ランクによってどこまで改良できるかが異なり、A+であれば神造兵装を除いたほとんどの道具に、何かしらの概念を付与できる。 |
ちなみに第五特異点では未遂に終わったが、超人薬を使用することで雷音強化(ブーステッド)を行い、トーマス・マズダ・エジソンに変身することができるらしい。
W・F・D(ワールド・フェイス・ドミネーション)
- ランク:EX
- 種別:対民宝具
- レンジ:不明
- 最大捕捉:不明
「覚悟せよ!」
「万人に等しく光を与えよう。それこそが天才の成すべきカルマだ!『W・F・D(ワールド・フェイス・ドミネーション)』!!ぬわーっははははぁ!!」
エジソンが為した三大発明(電球、蓄音機、映写機)による幻想支配。
闇を照らし、消え去るはずの音を記録し、現実をありのままに映し出す装置を発明したエジソンによって、世界の隠秘は存在しないものになった。
正確には「存在するのだが、それをエジソンが奪還した」という形になる。
隠されていた、秘められていたからこそ力を発揮したものを無造作に暴き立て、エネルギーでは計れない何かを零に固定する。民衆たちの神秘への信仰を零に貶める、「世界信仰強奪」――対民宝具。
世界を支配し塗り替えると言う性質上固有結界の展開ともとれるが、某セイバーの宝具同様、似て非なるものであるとも受け取れる。
演出は、白黒の8ミリフィルム調の出だしから、エジソンの高額な特許料請求から逃れる為に僻地に隠れた映画会社達の集まりである某映画会社のオープニングロゴによく似た何かの上に立ち、閃光による攻撃と共に背景が色づくというもの。
クレームが出ないことが不思議なくらい潔い攻撃であり、彼の友人同様、ファンを驚愕させるのに十分なインパクトを与えている。
地味に種別が「対民」という独特なものになっている。
これはプロフィール解説にあるように、「民衆たちの神秘への信仰を零に貶める」――。
つまり、それまで魔術としてきた事象の正体を暴き立て、挙句に民衆でも使える“一介の技術”に貶めるという、「魔術は隠された神秘であるから力を持つ」というTYPE-MOON世界の魔術理論からすれば文字通りの“天敵”と呼ぶに等しい特性を表わすもの。
相手の神秘性を落とすことで問答無用に弱体化させるその性質は、別宇宙の吸血鬼少女の固有結界「枯渇庭園」に近い特性と言えよう。
ちなみに第1部5章終盤にて、ケルトビッチがやらかした大事に対して、『宝具暴走』なることを行おうとしていた。
ゲーム内では、種別はArtsで、効果は【敵全体に強力な攻撃&宝具封印(1ターン)&スキル封印(1ターン)&クリティカル発生率ダウン(3ターン)】。
ゲーム上での性能
ステータスはHPにやや偏った耐久型で、同じ☆4キャスターのブラヴァツキーと比べて、HPこそ同じだが、ATK値で100下回っている。
ただし、こちらはスキル「変化(C)」で防御力を強化できるため、場持ちではこちらが上である。
《Quick:1/Arts:3/Buster:1》と、キャスター型のカードバランスで、宝具回転率は高め。
加えてスキル「大量生産(A)」(自身に5ターンNP獲得状態&スター獲得状態を付与)により、より効率的にNPをチャージして即行宝具解放という芸当も可能。
最大の特徴が、第三霊基再臨で習得するスキル「概念改良(A+)」で、【味方一人の宝具のチャージ状態を2段階UP&スター発生率アップ】という効果を持つ超個性派スキル。
つまりNP:100%で宝具解放しても+200%で“300%”状態にするという破格の性能を持ち、さらに宝具チェインで三番手なら+チェイン補正200%で500%にまで引き上げる事が可能。
滅多に拝めない☆5サーヴァントの500%宝具や高確率の即死など様々な運用法が考えられる。
ただし、オーバーチャージによる補正は宝具毎に大きく異なるため、どういった目的で使うのかある程度決めてパーティを構成しておくのが吉だろう。
宝具は上記の通り。
クリティカル発生率を下げる効果はオーバーチャージでUPするが、「概念改良」が必要なほどでもないので、クリティカルを連発する敵でもない限り他のサーヴァントに回したい。
Arts三枚と「大量生産(A)」スキルの恩恵により回転率が良いため、相手の決め手を封じながら、ケチョンケチョンにしてやろう。
欠点として、攻撃力があまりふるわない事と、スター関連スキルが多い割に、キャスター特有のスター集中率の低さから、自分では有効活用できない事。
この点はサポーターゆえに仕方ないと割り切り、クリティカルを得意とするサーヴァントと組ませる事で上手く活用するようにしたい。
「変化」以外のスキルのチャージも長く、特に「大量生産(A)」は効果が長いだけにチャージターンも“12”とマスタースキル並みに長く、再発動には時間を要する。
2017年8月4日に宝具強化クエストが追加され、威力アップと新たに攻撃力ダウン3ターンが追加された。攻撃力ダウンはどのタイミングでも腐らず、オーバーチャージで倍率が上がるため、基本的に宝具チェインの最後に持ってくるのが望ましい。また、これにより自分自身に「概念改良」を使うメリットも非常に大きくなった。
なお、この日はミスター・すっとんきょうも強化クエストの対象であった。
2019年2月の強化クエスト第10弾にて、「変化(C)」が「メンロパークの魔術師(A)」へと昇華。
効果は【味方単体の防御力をアップ&スキルチャージを1進める】と、夏のメイドの「コーチング」スキル以来となるスキルチャージ短縮の効果を得た。しかもそれを効果の上がった味方単体への防御バフとともに、最短5ターンとメイドを上回る回転率で行使可能と、半ばぶっ壊れレベルの改良(もはや魔改造)を施されている。
味方にうれしい効果だがもちろん自分にも有用で、特に「大量生産」のチャージ短縮に一役買ってくれる。
このスキルの獲得により、バフ・デバフ・宝具封印・スター生産・スキル短縮を一人でこなせるスーパーテクニカルサポーターという独自路線を開拓し、唯一無二の戦術型キャスターとして頭角を現すことになった。
2022年3月16日には箱イベ『バトルインニューヨーク 2022』の開催に合わせてさらなる強化クエストが追加。「大量生産(A)」が強化され、【味方全体に毎ターンNp獲得状態を付与(5ターン)&宝具威力をアップ(5ターン)】へと進化し、さらにネックであった長いチャージタイムが12Tから10Tへと短縮。スキルマなら8ターン中5ターンのあいだ味方の宝具回転をサポートし続けることができる怪物スキルと化した。もともと玉藻の前とは編成相性が良かったが、彼女のチャージ短縮宝具と合わせて自分に「メンロパークの魔術師」をかけることでアンストッパブルな産業王国をおっ建てることができ、耐久サポーターとしての働きにより磨きがかかった。
ちなみに、この強化クエストもライバルとの抱き合わせ実装だった。そして3月30日まで続く交流直流同時ピックアップ召喚も開催された。ホントに仲いいな?…お前ら…
関連人物
生前
ジョゼフ・スワン
白熱電球の本来の発明者である人物。
エジソンの功績は、彼の原理を元にしてより長寿命で実用的な電球へと改良したこと。
そしてスワンはエジソンを法廷で打ち負かした数少ない人物。和解後に両者はエジソン・スワン電灯会社を設立している。
ただ、合弁会社設立後は電球の端子をねじ込み式にするか差し込み式にするかでお互いに揉めていた。またかよ。
電話機の発明者ベル。後述の「史実関係」を参照。
英霊となったのちは、ベルやバベッジとは節度ある付き合いを心がけているらしい。しかしテスラは例外。
彼の作品『月世界旅行』を無断で複製しアメリカ中の映画館に売りつけた。
宝具や彼に対する振る舞いを見る限り、リヨ氏のマンガに登場したマンガで分かるライダーが型月世界の彼(彼女)ではないかと思われる。
エジソンの会社の元部下にして、最大の宿敵・ライバル。
作中でも、彼と思われる人物から挑発のような忠告を受けている節がある。実際には(当人たちは決して認めないが)喧嘩友達のような間柄らしい。
「出たな、ミスター・すっとんきょう!」
生前からの友人であるオカルト研究家の女性。
第1部5章では彼の野望が最終的に破滅へとつながる事を分かっていながらも味方した。
期間限定イベント『プリズマ・コーズ』では、“エレナになった魔法少女”の守護獣(オトモ)として参戦。登場時は機能が停止してただのぬいぐるみだったが、エレナが戦う意思を取り戻したことで復活し、彼女の窮地を救っている。
テスラとともに何かとイベントで縁があり、彼女の世話になっていることが多い。
Fate/Grand Order
契約したマスター。
彼/彼女からは対等な友人のような感覚で接されており、エジソンがついていない目にあった際には思わず涙ぐむほど。
エジソンも「こども達の憧れの英雄」と言われたことを覚えているようで、彼/彼女の前ではまともな発言が多い。
バベッジが作ったスチームロボット「ヘルタースケルター」を改造したのがエジソンが量産する「機械化歩兵」であり、マシュも初見で機械化歩兵をバベッジと間違えた。また、モールス信号で「破産するまでは負けていない」と皮肉交じりの激励をエジソンに送っている。当然、史実のバベッジを知るプレイヤー達からすれば笑えない悲劇なのだが……
第1部5章で聖杯に召喚され、エジソンに請われて彼の将として腕を振るう。
最初は“施しの英雄”の宿命に従い、彼の矛盾を直感しながらも請われるままに戦っていた。
しかし後半になって、エジソンがナイチンゲールの説教と言う“治療”を経て自身の過ちを認め、カルナも改めて彼の間違いを指摘したことで、主従ではない“友情”という関係を結んだ。
もはやツッコむ気力も失せるほどの容態の彼に、敢えてツッコミを入れたメディカルバーサーカー。
エジソン自身、彼女の伝説を当時から伝え聞いていたようで、自軍の衛生兵として引きこむ気でいた。
だが、交渉は決裂し、状況を察したカルナによって逃がされる。
アルカトラズでラーマを復活させた主人公たちと再度対峙し、彼女から改めて“病気だ”と宣告された後に説教という治療を施され、自分の頑迷さを悔い改めた。
『Fate/Requiem 盤上遊戯黙示録』にて共演。
突如カルデアに現れた彼の真名をわずかな手がかりだけで言い当てた。
技術者の一人として、人類の叡智の結晶である彼を尊敬している。
余談
ゲーム関係
TVCMにてお披露目された際には、その異常なデザインから全ユーザーのド肝を抜く。
しかしそこは訓練された月厨。3日も絶たないうちに肩に付いているコイル(フィラメント)や、AJ会場ブースで判明したクラスから真名が予想されていた(さすがに半信半疑ではあったが)。
もちろんシナリオ実装後に本当にエジソンだった結果には驚きと笑いの声が上がったが、ユーザーをも「まあFateだし」とスルーしていた彼のデザインにただ1人真っ向から指摘した人物がおり……
一応、マツダ電球の名前の由来となった、ゾロアスター教の最高神アフラ・マズダーを模した姿と考えれば、理屈が通ることは通る。
アフラ・マズダーは翼と光を背負った王者の姿で表されているため、翼の生えた第三段階の姿が、これを想起させるものになっているのである。
またミトラス教でよく見られる神の像が背に翼をもち体に蛇が巻き付いた獅子頭と、蛇の有無を除けばエジソンとほぼ一致する姿を持つ(この像はアイオーン神とも、ズルワーンとも、アンリマユとも言われる)。
本人はむしろ、その百獣の王というキャッチコピーが気に入ったため、この顔を受け入れたとのこと。曰く「雷音(らいおん)……いい響きだ」とのこと。後にこのチョイスが、デザイナーのpako氏発案のものであったことが明かされている。
中の人はなんの因果かアンリマユである。
生前の因縁からニコラ・テスラからは「悪鬼」とまで呼ばれているが、エジソンのCVを担当している寺島拓篤氏は装甲悪鬼村正のドラマCD版で主人公を演じている。ニコラ・テスラのイラストレーターが『村正』の原画を担当したなまにくATK氏という奇縁もあり、『発明悪鬼』等とネタにされることがある。
史実関係
意外だが彼の最終学歴は小学校中退。もう一度言う。小学校中退である。
小学生当時から頑固で融通が利かなかった彼は、些細なことでも疑問を持つと教員が答えてくれるまで質問し続けて対立。当然ながら学校は親の躾けに問題ありとして母親のナンシーと二者面談に臨むが、元教員のナンシーは「なんで小学校の教師が子供の些細な疑問にすら答えられないのですか」と逆ギレ気味に返した。この応対が続く末に母親がマジギレして小学校を中退させる。
以降はナンシーが全教科付きっきりで教育し、彼女が詳しく教える事の出来ない理系の分野は図書館で自力学習した。
だが、母親が元教師という事に関しては「登校拒否児が偉人では色々とマズイ」という文部省の意向によって創作されたものではないかともいわれており、事実エジソンの母親は10代で結婚しており、元教師であるには辻褄が合わない点が複数ある。
なお、この影響なのか交流電流を理解するうえで必要な「微分積分」が解らなかったともいわれており、この事も電流戦争の原因の一つとも言われている。
先に言った通りエジソンは高等教育を受けておらず、母親も文系だった故に理系部分はもっぱら独学で無理やり修めていたため、この部分が抜け落ちていた可能性は十分にある。
投機の失敗も同じ理由と言われており、学校に通わなかったがゆえに躓いた一例と言えよう。
※ 史実の彼は言動から察するに幼少期からADHD(注意欠陥多動性症候群)やアスペルガー症候群等の疑いが言われており、現代でも同じだがこれらの症状は自分から臨んだ分野に関しては恐るべき集中力を発揮する。
「1%のひらめきと99%の努力」で知られる彼の努力根性は、幼少期の教育環境が育んだとも言えるかもしれない。
また少年期には列車の添乗員として働いており、ジャンクから印刷機を作り独自に新聞の発刊なども行っておりこれが常連客には人気だったとか、しかし後に不注意から火災を起こしてしまい禁止される。
このあたりに列車から転落しかけ、とっさに上司がエジソンの耳を引っ張り上げ命を拾ったがこれが原因で難聴を患ったとされる(エジソンの大声の原因の一つはこれだと思われる)。
後に列車の添乗員としての業務の傍らでモールス信号をマスターするとモールス信号を翻訳する通信使として働き始めるのだが際にこの難聴により自分の担当する信号音しか聞こえずそれ故に圧倒的な精度・速度で翻訳した事からスピード王の異名を持つにいたる。
この時の給料と貯金を元手にエジソンは発明家としての道を歩み始めた。
上述した通り、ニュートンやキュリー夫妻、そしてテスラと比しても"彼がその原理の発見からすべてを発明した"というものは少ない。
有名な電球も、彼の功績は「炭化フィラメントによる超長寿命化」であって電球自体はそれ以前から知られていた。
要するに彼の得意分野は量産化にこぎ着けるための機能練磨と、それによる旧い稀少価値の根絶。アメリカ人でありながら米国面より日本面に陥った発明家と言えよう。
ちなみに電話もグラハム・ベルと争っていたうちの1人だが……1番乗りこそベルに許したものの、日本の黒電話以降の現在の電話機は“エジソン型電話機”である。ベルの送話器はスピーカーの原理を応用した単純なもので、性能はひどく悪かった。現在の送話器の主流である炭素式送話器を開発したのはエジソンである。そしてそのついでに蓄音機(後のレコード、テープレコーダー)やトースターも開発した。
余談だが世界で初めて録音されたのはエジソン自身が歌った「メリーさんの羊」であり、世界初の「映画館」を作ったのも彼である。
なおエジソンは結構、筆がマメな性分で常にメモ帳を持ち歩き思いついたことをメモしていた。このメモ帳は膨大な数に及ぶが実際に完成させれたのは極一部に留まる。
中には電気式ネズミ捕りなど現代に通じる発明も多い。
晩年は友人が彼を慮り、彼が母親と幼少期を過ごした生家を再現してもらう等友人と家族に囲まれながら穏やかにその生涯を終えた。
エジソン(単位)
二コラ・テスラや彼の名を関した単位名「テスラ」はオカルト話やSF関係で何かと引き合いに出される存在だが、一応エジソンの名を冠した電力単位も存在する。
ただし、国際単位系に属しておらず、「1エジソン=100アンペア」という中途半端な換算もあり、普段使われることはまずないと言ってよい。
この辺りも何とも対照的な二人である。