概要
元はアジア原産だが、その仲間は既に絶滅し、現存しているのは北アメリカに棲むアメリカバイソンと東ヨーロッパに棲むヨーロッパバイソンの2種。共に体高2m以上・頭胴長3.5mで、アメリカ大陸・ヨーロッパで最大の現存している陸上動物である。
頭部、頸、肩、前肢の部分に長くて荒い黒褐色の毛が密生する。角は雌雄ともあり、短くて上方に曲る。両種とも乱獲、自然開発などにより急激にその数が減少し、現在厳重に保護されている。
その昔、体長4.75m、体高2.5mとサイ並みの大きさであったジャイアントバイソンやアメリカバイソンの直系の先祖のムカシバイソン(体長4.6m、体高2.3m)、ステップバイソン(体高2mからそれ以上)などが存在していた。なお、日本にもステップバイソンの一種「ハナイズミモリウシ」を含む複数のバイソンの種が分布していた時期があり、牛科としてはオーロックスやスイギュウもいた。狩りの痕跡があることから、他の多くの日本産の大型動物同様、人間の影響で絶滅した可能性は否定できない。
また、意外なようだがバイソンの故郷はインド等のアジア南部である。
一説によれば、アメリカバイソンはステップバイソンとヤクのハイブリッドの子孫、ヨーロッパバイソンはステップバイソンの雄と「原牛」ことオーロックスの雌から生まれた「ヒッグスバイソン」というハイブリッドの子孫である(参照)。
- こうした、ハイブリッドが新種になる現象は他にもあり、ガラパゴスの陸海の「ハイブリッドイグアナ」や、マイルカとスジイルカから生まれた「クライメンイルカ」なとがいる。
- 時には、家畜の牛が仲間入りする場合もある(参照)。
しかし、近年ではこれを否定する調査結果もあるため、バイソン属の他の牛族との関係やヒッグスバイソンの存在の有無などはまだ実情が不明である。
主な種類
現存種
絶滅種 (一部)
- コーカサスバイソン:1925年絶滅
- カルパティアンバイソン:1852年絶滅
- ムカシバイソン:更新世に生息
- ジャイアントバイソン:更新世に生息
- ステップバイソン:現生のバイソンの先祖と推測される種類
- ハナイズミモリウシ:日本で発見された旧石器時代のバイソン
- ヨーロッパシンリンバイソン
その他
- ヒッグスバイソン:オーロックスと自然交配して生まれたバイソン。ヨーロッパバイソンは子孫だとされる。だが、最近ではヒッグスバイソンの存在そのものを否定する論文などもあるため、本当に存在したか不明である。
バイソンがモチーフの創作物など
漫画・アニメ
ゲーム
- T・ホーク(ストリートファイター)…近距離立ち中パンチ「タタンカホーン」の名前はこの動物に由来。
- スター・バイソン(ファイヤープロレスリングシリーズ)…モデルはスタン・ハンセン
- ビゾンテ、ビサージェント(リッジレーサーシリーズ)…車(スポーツカー)ではあるがビゾンテの後継車種であるビサージェントの説明にもあるように「ビゾンテ」がイタリア語でバイソンであるため(ちなみにビサージェントはビゾンテとイタリア語で銀という「アージェント」が由来である)。
- Gバイソン
特撮
- ブラックバイソン(超獣戦隊ライブマン)
- ガオブラック/ガオバイソン(百獣戦隊ガオレンジャー)
- バイソンキングバギー
- バッファロー怪人(仮面ライダーBLACK/バトルフィーバーJ)
- バイソンヤミー(仮面ライダーOOO)
- バイソンキング
- ビッグバイソン
スポーツチーム
(上記2チームはチームロゴのモチーフにバイソンを使用している)
その他
- ディバイソン・カノンフォート・ディスペロウ・キャノンブル(ZOIDS、全部バイソンというよりはバッファローに近い姿をしており、資料によればバイソン型とバッファロー型の両方が存在するとされる)
- アメリカバイソン(けものフレンズ)
関連タグ
バイソン アメリカバイソン ヨーロッパバイソン ジャイアントバイソン