砂

すな

石のきわめて小粒であるもの。

概要

　石の極めて小さなもの。細礫（さいれき）。

　石を削ったり砕いたりすることで作ることができる。実際、自然界の砂は、雨や風による風化作用で岩が崩れてできたものが多い。

　「砂糖」など、細かくて硬い状態を表すのにも使う表現である。

　特に価値の無い、いくらでもその辺にある物と考えられる事も多いが、実際は世界で2番目に多く使われる資源である。石油より重要な資源であるといえば分かりやすいだろうか。

　ガラスや半導体の材料でもある。

　建物を作る際のコンクリートの材料は、セメントと砂である。世界の建設ラッシュに伴いセメントと砂の需要が拡大しているのだ。

　しかし砂と言っても、砂漠や海の砂は使えないのだ。

　砂漠の砂は細かすぎて丸いため、セメントをくっつける材料にはならない。これはパズルのピースに凹凸が無かったらピース同士がくっつかないのと同じである。

　そして海の砂は塩分を含んでおり、鉄筋コンクリートの鉄筋を腐食するのでそのままでは使えない。脱塩処理すれば使えるが、その分値段が高くつく。

　結果的に川底の砂を使うしかないが、取り過ぎれば生態系に悪影響を及ぼし環境を破壊する。海水が逆流してきたり魚が住めなくなったりするのだ。

　各国政府は規制するが、砂自体の需要が無くなるわけではない。結果生まれるのが砂マフィアである。砂の密採掘を繰り返して砂を密輸する組織である。

　また、利益を上げる為に、脱塩処理していない海砂を水増しして混ぜて出荷する事も横行している。当然これにより建物は脆弱になり倒壊のリスクは上がる。

　国連も砂の枯渇に警鐘を鳴らしている。