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185系の編集履歴2023/06/20 18:19:02 版
編集者:WINDRIUM WRITER
編集内容:一部編集。

JR四国JR九州に在籍する「キハ185系特急形気動車」については、「キハ185系」の記事を参照。

概要

国鉄が最後に設計・新製した直流特急形電車。先に登場した近郊型117系を機構的ベースとして、1981年から翌1982年にかけて、首都圏近郊の急行列車に運用されていた153系165系電車の置換と特急格上げを主目的として投入された。

特急列車から普通列車まで幅広く運用(それまでの国鉄の特急形車両は特急専用として設計されていた)することを前提に設計されており、幅広(従来の特急形電車が700mm幅だったのに対し185系は1000mm幅)の2扉(グリーン車除く)、開閉可能な窓、普通列車運用を想定した普通車の転換クロスシート化(従来の特急形電車は簡易リクライニングシート)などがそれまでの特急形車両とは違った特徴である。

国鉄末期の困窮を象徴する設計で、どちらにしても中途半端であったためこの目論見は崩れ(そもそも185系の登場時、東海道線において2扉デッキ付き車両を普通列車として運用することそのものが遅延や混雑悪化を招くため既に困難なものとなっていた)、登場当初は普通列車として運用されたこともあったが後に特急運用が基本となった。特急としては騒音が大きいのだが、国鉄型爆音モーター+窓が開くということで音鉄には人気だった。

1987年の国鉄分割民営化により、全車両がJR東日本の所属となっている。

走行線区別に暖地仕様0番台(東海道本線方面用)と寒冷仕様200番台(東北本線高崎線上越線方面用)が新製されたが、その後200番台の一部が東海道本線方面に転出している。

200番台は信越本線碓氷峠(横軽)対応設備を有しており、横軽間では空気ばねをパンク状態にしたうえで非動力で運転するため7連とされる。

外見では、ヘッドマーク下のタイフォンカバーの有無で判別可能。(カバーありが200番台)

0番台が、10両A編成8本と、5両C編成7本が所属。

200番台が7両で、東北・高崎・上越線向けOM編成が(2006年まではS編成表記)9本、東海道線に転属したB編成が7本所属。

後に一部編成が波動用として短編成化された。

塗装は関連イラストの項を参考。当時は0番台の斜めストライプは斬新で話題となった。

沿革

デビューから全盛期

1981年

3月26日デビュー。初運用は普通列車。

3月28日より急行「伊豆」で使用開始。153系と連結する運用もあった。

10月1日、特急「踊り子」運用開始。踊り子7往復と普通列車10往復で使用。

1982年

3月10日、200番台が急行「あかぎ」で運用を開始。増備が進むと、急行「ゆけむり」「草津」「軽井沢」や普通列車などでも使用。

6月23日、東北新幹線開業に伴い、新幹線リレー号を10往復運転。

11月15日、上越新幹線開業に伴い、新幹線リレー号を28往復に増発。特急「谷川」・「白根」・「あかぎ」にも投入。

この年から全編成に対して循環式汚物処理装置が設置された。

1985年

3月14日、東北・上越新幹線上野延伸に伴い「新幹線リレー号」廃止。また、上野発着の急行が特急格上げされ、「新特急谷川」「新特急草津」「新特急あかぎ」「新特急なすの」になった。余剰車は踊り子へ転用し、183系踊り子を置き換え。

1986年

11月1日、「湘南ライナー」が運行開始。普通運用が減り、ライナー運用が増えた。

この頃から臨時列車「モントレー踊り子」「ホリデー快速」「シュプール」等にも使われるようになる。

1990年8月には、「そよかぜ」を中央線で運転。

1995年1月6日から同年3月27日運転の「シュプール」は、「フルフル塗装」と呼ばれる特別な塗装に変更された185系が使用された。

リニューアル工事

1995年から1998年に掛けて、東北・高崎線用の185系にリニューアル工事を実施。評判が悪かった転換クロスシートを回転リクライニングシートに交換した他、内装も貼り直された。塗装もエクスプレス色とよばれるものに変更。

また、この頃に運行番号表示器のLED化と、B3~5編成にATC装置の搭載がされた。

さらに、1997年には碓氷峠を超える信越本線の横川から~軽井沢の区間が廃止。185系も廃止直前まで高崎と軽井沢を結ぶ普通列車として運用され、185系電車は定期普通列車では最後に碓氷峠を越えた形式となり、その折り返しに設定された臨時回送列車に使用された185系電車が最後に碓氷峠を越えた旅客車両となった。

1999年~2002年には踊り子用の185系もリニューアルされ、こちらは湘南ブロック塗装とよばれるものになった。

編成組み替えから引退まで

2013年

田町車両センターの所属車両を無くす動きがあり、185系も全て大宮総合車両センターに転属した。

所属が同じになった高崎線用と踊り子用の7両編成を共通で使うため、方向転換や車両組み替えを実施。

また、この頃から一部の編成を組み換えて4、6、8両編成にされる動きがあり、グリーン車や付随車の廃車が発生。

これら編成は波動用として使用されていた183系189系を置き換えた。「ムーンライトながら」「修学旅行臨時」などで使用。ただし、富士急行への乗り入れは登坂性能などから1回で終わり、引き続き189系が担当。

2014年

3月15日、「草津」「あかぎ」に651系1000番台が導入され、OM編成を中心に185系に編成単位での廃車が出るようになった。

この頃から、検査を受けた車両が踊り子のストライプ塗装に変更(リバイバル)されるようになる。

2018年

全車両がストライプ塗装に統一された。

2020年

3月14日のダイヤ改正で、E257系2000番台が踊り子に投入される。

ダイヤ改正に先立ち、運用離脱した251系スーパービュー踊り子運用が185系になった例も存在する。

2021年

3月13日のダイヤ改正で、踊り子がE257系2000番台及び2500番台に統一。また、「湘南ライナー」「おはようライナー新宿」「ホームライナー」が「特急湘南」に格上げ廃止され、185系の定期運用がなくなった。

前日の12日にラストランが行われ、東京から国鉄型特急がいなくなるということで踊り子を中心に多くのファンや関係者が見送った。NHKではヘリコプターで踊り子を空撮し、熱海まで追いかける生放送も行われた。

今後は臨時列車として一部車両が使われる予定だが、2022年までに全車両が廃車・形式消滅となる見込み…だったが、現状(2023年1月)では0番台と200番台6連各1本が残存しており、本来波動用のE257系5500番台が2023年ダイヤ改正から定期特急に運用されるなどの車両運用の都合上からかもう少しばかり残存すると思われる。

2022年

11月12日に「新幹線リレー号」として上野→大宮間で運転。「上越新幹線開業40周年記念号」(E2系200系カラー)に接続。また、0番台C1編成がリレー塗装(本来は200番台の塗装)に変更された

この結果、登場当初は0番台がストライプ塗装、200番台が横帯塗装であったものが、現在0番台200番台ともに1編成ずつあるのが0番台が横帯塗装、200番台がストライプ塗装登場当時から真逆となり、復刻としながらも当時なかったパターンとなり単なる復刻ではなくなっている。

その他

初期の転換クロスシート、爆音、開く窓など、急行並みの設備で特急料金を取るため、急行「つやま」と並んでボッタクリの代名詞になっていた。ファンはもちろん乗客からもこの車両による急行の特急格上げで不満の声があった。そのため、その時代を知る鉄オタは引退の騒ぎにも冷ややかだった。

またデザインや性能が117系を母体とし、外観も近似しているため、「117系1850番台」「有料新快速」と揶揄されることもあった。

当時プラレールでは「踊り子」「リレー号」が発売されたが、その実態は急行型の車体を塗り替えただけのもので実物からかけ離れておりその子供だましな姿勢は当のユーザーの子供からも不評であった。登場から42年後の2023年になってヘビーユーザー向けのプラレールリアルクラスにてようやく正規デザインで発売されることとなった。

お召し列車にも使用され、一部のグリーン車は防弾化改造されており窓もあかない。

また、クロ157-1を連結できる編成もいる。

関連イラスト

リレー塗装(200番台)

関連タグ

117系 : 設計ベースとなった。

153系 165系 : 置換対象。併結も可能。

キハ185系 : こちらも同じく国鉄型だが、実は投入コンセプトも類似(急行形置換、普通列車運用を考慮した設計)である。

157系 373系 : やはりコンセプトが類似した車両。

日本国有鉄道 JR東日本

踊り子(列車) 白根 草津 谷川 あかぎ なすの

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