チキュー
ちきゅー
概要
本作の物語の舞台となる世界(宇宙)にある、惑星の一つ。
現実に存在する惑星としての「地球」とは国土や文化、歴史等がかなり異なっていることから、「パラレルワールドの地球」と思われていた(後述)。
(オープニングのナレーションでは「宇宙の片隅の惑星」とされているため、地球とは同じ宇宙にありながら、読みが同じだけの別の星と考えることもできる)
5つの大陸にそれぞれ国家が存在しており、現時点で確認できる国家は全て君主制というファンタスティックな文明。
ファンタスティックといっても、現代の地球を超えるテクノロジーが発展した国もあれば、中世ヨーロッパや封建時代の日本を思わせる国等、様々な国家が存在する。
文字・言語も地球で使われている物と全く異なるチキュー語が使用されており、必要に応じてテロップで日本語と共に併記される。
- キングオージャーの世界に、現実世界にある日本語や英語、数字などは一切存在しない。そのためヤンマ・ガスト愛用のゲーミングチェアに記された「AKRACING」のロゴや、トウフに点在する看板に書かれている文字も、チキューにとっては文字の様に見える単なる模様に過ぎないとのことだが…?
現時点で苗字が設定されているのは各国の統治者とその親族のみ。王族にのみ許される称号なのかもしれない。
また第21話のドゥーガの履歴書にて、この惑星における暦は地球と同じであることが示唆されている。
地理
五大国
本編から約2000年前にバグナラクの侵攻に遭ったチキューをシュゴッドと共に救った5人の英雄により建国されたという。
シュゴッダム
守護神が宿る最強国家。暴君ラクレス・ハスティーが統治していたが、第20話の決闘裁判の末にギラが新たな王に即位した。
トウフ
カグラギ・ディボウスキが統治する、農業の国。
他の国家
ハーカバーカ
劇場版の舞台となるシュゴッダム初代国王ライニオール・ハスティーが統治する、死の国。
地球との比較
トウフがチキュー全土の食料供給を担う国際情勢を筆頭に国ごとの完全分業が特徴。現実の地球では、国ごとの文化や特産品の違いはあれどここまで徹底した分業はしていない。
三権分立の概念も薄く、基本的に王に権力が集中している上、司法の機能は殆どゴッカンに集約されている。
地図ではシュゴッダムがオーストラリア大陸が地球の中心にまで北上、ンコソパが若干左に寄った日本列島、イシャバーナが南アメリカ大陸の位置にある独自の地形の島国、トウフがユーラシア大陸とアフリカ大陸に相当する巨大な国土、ゴッカンがアラスカとカナダの部分が全体を占めた北アメリカ大陸と言ったようなものとなっている。
余談
国の背景は3DCGで制作され、それをLEDウォールやライブ合成撮影等で投影する「バーチャルプロダクション」という手法で描写されることになっており、これによりファンタジックな世界観が強調されている。ただし、市街地のシーンはロケで撮影することもある。
関連タグ
惑星チキュウ:『宇宙戦隊キュウレンジャー』に登場する惑星の一つ。同作の世界は、これまでのスーパー戦隊が守ってきた世界とパラレルワールドの関係にあり、チキュウは「キュウレンジャーの世界の地球」と言える。地理・文明は現実の地球と大差ない。
チーキュ:『激走戦隊カーレンジャー』において、宇宙語での「地球」の呼称。特にパラレルワールドとかではない。
ゼンカイトピア:『機界戦隊ゼンカイジャー』の舞台になった地球のある並行世界(パラレルワールド)。この世界から他のスーパー戦隊の居る世界が観測された事が物語の発端になったが、現状チキューはここより観測された様子が無いスーパー戦隊の居る世界となる。
以降、第32話「遭遇!キョウリュウ!」第33話「シューゴー!キングとキョウリュウ!!」のネタバレが含まれています。
第32話において2000年以上前にキョウリュウジャーの事を記したとされる壁画を研究していたイアン。その壁画の調査に立ち会っていたジェラミーは、壁画に描かれたゴッドコーカサスカブトを発見し、イアンに尋ねる。
ジェラミー「この星の名は?」
イアン「ん?揶揄ってるのか?地球だろ?」
その一言でジェラミーは全てを察した。自分たちが今いる日本が、チキューと同じ名を冠した別の惑星であるということを。そして、自分たちを含めたチキューに生きている人類が、2000年前に地球から移り住んできた人間の子孫であるという事を。
壁画によれば、かつての戦いでデーボスがトリンと獣電竜たちに封印された後、獣電竜に選ばれた十人の強き竜の者、すなわちキョウリュウジャーが誕生するという予言がなされ、人々は勇者たちの誕生を待ちながら、地球を守るために戦い続けていた。しかし、その中で多くの種族たちが争うことになり、一部の人間たちは多くの犠牲が出る前にゴッドコーカサスカブトを使って別の星へと移り住んだ。そして辿り着いた新たな星を、故郷である地球にちなみ「チキュー」と名付けた。(壁画の翻訳)
以上が、チキュー人類誕生の経緯である。
これにより、作中でジェラミーすら知らなかった2000年より更に前、唐突に始まった人間とバグナラクの歴史についての謎も間接的に明かされることとなった。
つまり縁もゆかりも無いように見えた二つの惑星は実際には宇宙規模の縁で繋がっており、チキューも「パラレルワールドの地球」ではなく「(彼らを除いた)殆どの歴代スーパー戦隊と世界観を同じとする、地球から遠く離れた惑星」であることが判明した。
この壁画を描いたのは「六人目の英雄」ことジェラミーの父親で、2000年前にはまだ結成されてないはずのキョウリュウジャーが描かれていたのは、彼が未来に起きる出来事を予見して描いた事が示唆されている。そしてこの壁画はコーカサスカブト城の壁画と対になるようになっており、チキューの壁画にある書きかけの星が地球を表していたとカグラギは推測している。
ゴッドコーカサスカブトが地球を離れたのは2000年前、バグナラクの「侵攻」が起きてそれを6人の戦士とシュゴッドが撃退したのも2000年前であることから、到着して程なく戦争が起きたことは容易に想像できる。
ただしタイムスケールを考えると、少なくとも地球人とバグナラクは当初は友好的だった、あるいはお互いに干渉を避けていたなど、到着していきなり戦争が起きたわけではなく、地球人たちがある程度生活基盤を確保し文明の形が整ってから、カメジム・ウンカによって火種がまかれ争いに発展した……というのが実情と思われる。