曖昧さ回避
神話・フィクション
- ラテン語で『機械仕掛けから出てくる神』の意。本項で解説。
- 『SCP_Foundation』で登場するSCP財団が収容するオブジェクト1つの呼称 ⇒ SCP-2000
- 『WIXOSS_DIVA(A)LIVE』に登場するディーヴァチーム ⇒ デウス・エクス・マキナ(WIXOSS)
- 『ぶりるP』が投稿した楽曲。※下記動画参照。
- 『ふしぎの海のナディア』に登場するネオ・アトランティスの空中戦艦 ⇒ デウス・ウキス・マキナ
- 『HELLSING』に登場するミレニアムの飛行戦艦 ⇒ デクス・ウキス・マキーネ
- 『InfiniteDendrogram』に登場するマスター、ラスカルのエンブリオ
人物・キャラクター名
- 『神撃のバハムート』などに登場するキャラクター。
- 『プロジェクト東京ドールズ』に登場する謎の女たちの総称。
→ デウス(東京ドールズ)、エクス(東京ドールズ)、マキナ(東京ドールズ)
その他
- オーストラリアのバイク用品ブランド。
概要
物語作品において、示唆や伏線が充分でないままに登場したアイテム、キャラクター、あるいは現象や事件によって物語が片付けられてしまうことでもう少し単純な言い方をすれば「超展開で話を畳むこと」。
日本においては「デウス」の意味合いからか「強力な力を持った何かを持った助っ人」こそがDEMであるという見解が一定の支持を得てしまっているが、元を正せば終盤の超展開全般に対するレッテル貼りであり、「爆発オチ」や「夢オチ」なども人によっては該当するだろう。
なお由来をたどれば根本的には罵声の一種であり、駄作と罵るに等しい言葉である。
用法が多義化した現在、批判的でない文脈で用いられることもなくはない言葉ではあるが、とはいえ一般的にはマイナスの意味を持つ言葉であるので、誰かが好きな作品に関してこの言葉を持ち出すことはおすすめしない。
そもそも個人の感想に基づいたレッテル貼りであるので、正確な意味だとか正式な定義だとか、そうしたものは一切存在しない。
「これはDEMではないか?」だとか「これはDEMではないだろう」と言った議論は、最終的に個人の感想をぶつけ合う水掛け論に行き着くばかりなので基本的に不毛である。
それ故、本記事に具体的な例は記載しないものとする。
由来
演劇において、混乱に陥った局面に際し『神』たる絶対者が登場し、登場人物たちの運命を決めてしまい強引に幕引きへ持っていく手法で古代ギリシャの演劇では、こういうのが王道の展開であったらしい。
ギリシャの演劇は「悲劇」と「喜劇」の二種類があり、喜劇はそれまでの苦労や信心が報われハッピーエンド、というオチありきであるため、それにそって話が展開するのだが、悲劇はとにかく登場人物が理不尽にひどい目にあう話が好まれており、読んで字の如く悲劇ありきであった。
その流れがエスカレートしていく中で、物語上であまりにトラブルを詰め込みすぎて事件の解決を登場人物の誰もできないようになってしまい、自然に「みかねた神様が全部何とかしてくれました」というオチをつけることが脚本家たちの間で流行したようだ。
分かりやすく言えば、物語のオチなんて別にどうでもよく、その途中での登場人物に降りかかる鬱展開を感動的に描く方がこの当時は求められていたということである。
存在するだけでこれまでに起きたあらゆる事象を無かった事にさえ出来るので作家にとっては楽な手段だが、あまりに安易だとして当時の時点でもアリストテレスやホラティウスのような賢人からは批判されていた。
が、裏を返せば当時はこのような手法こそが大衆の支持を得ていたということであり、いちいち腹を立てている賢人達のほうがむしろ異端だったという見方もできよう。
現代においても、特に娯楽性の強い作品について、一般大衆が熱狂する横で評論家が眉をひそめているという光景は珍しいものではなく、人のやることはいつの時代も変わらないようである。
なお、「機械仕掛けの神」という訳がしばしば見られるが、「機械仕掛け」とは、その時代の演劇において、神様が登場する際の演出に大掛かりな舞台装置が用いられたことから。つまりエクスと合わせて「機械仕掛けで登場する神様」という意味であり、神様そのものが機械仕掛けで作られた作り物というわけではない。イメージ的には小林幸子に近い。
語源のラテン語で表記するとdeus(神) ex(~から出てくる。英語のfromあたりに相当) machina(機械。英語のmachineに相当)であるため、機械仕掛けの神と訳すのはエクスを無視してしまうことになり厳密には誤り。エクスは英語のexportやexceptなどに使用されている接頭辞exの由来だと覚えれば間違えない…かもしれない。
そのままの意味として
先述の「機械仕掛けの神」を知ってか知らずかそのままの意味で解釈し、機械でできた神、もしくは神に等しい力を持つロボットやプログラムにこの呼び名を当てることがある。
一方、それらは本来の意味(演劇用語)に引っ掛け、敵の場合は「理不尽を体現したような超絶的な存在」、味方の場合は「閉塞した状況をぶち壊してくれる荒唐無稽なヒーロー」という意味が込められている事も多い。
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