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ユートピアの編集履歴

2024/02/03 14:34:51 版

編集者:なおや

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概要

1516年にイギリスで出版されたトマス・モアの著作(ラテン語で書いてある)を由来としている。

モアの作中では現実世界とは隔絶された架空「アブラクサ島」の上に建てられた国での政治社会風俗を三部構成で記した物語である。この書物で描かれる社会は、福祉制度、安楽死、宗教の自由など、当時の時代背景からするときわめて先進的な面を含んでいる。

具体的には、そこは南米の沿岸部の一部に建設された土地で、水路で完全に大陸から切り離されている。首都はアモーロート(暗黒の意)で、アナイダ川(「水のない川」の意)の近所にある。これはロンドンとテムズ川がモデルとされている(岩波文庫版の注釈に書いてある)。

 都市は54(これは16世紀英国+ロンドンの数である可能性が指摘されている)あり、各都市は同一の建設計画で作られている。

なおT・モアの作中では、この国の他、ペルシャ領にある、独特の刑法(窃盗犯は盗んだものを返した後で強制労働)で紹介されるポリレロス(多愚の意なのでトールストリア「Tallstoria」と英訳される)、ユートピアの近隣にあり、隣国の併呑に成功したものの経営が行き詰まってしまったアコーラ(無可有郷の人の意。「Nolandia」ノーランディア)、国王は戴冠の際、法律(国庫へ1000ポンド以上を入れてはいけない これは自国の経営には充分であるが無駄な徴税と他国への侵攻はできないとされる額)を守る宣誓書へサインをするマカリア(祝福されたの意だから「Happiland」でハッピーランド)なども登場する。

「ユートピア」はギリシャ語で「どこでもない場所」という意味で、SFにおいて現実の社会や世界に対する批判的意識として用いられることが多い。

対義語はディストピア。ただ、現在の価値観からすると、住民は私有財産がなく、家は抽選で割り当てられ10年に1回分配し直され、衣服は皮革製の既製服に上着という質素なもので、病気に罹ったら最高の医療体制で治療が受けられる代り、症状が重篤になると自死が勧められ、屠畜はry、あと住民には奴隷が宛がわれるとか、戦争の際には島の東にいる勇猛な民族ザポレット(「喜んで身売りする人」という意味の語だから「Venalia」ヴェナーリア)を傭兵として使う(ユートピア人は国民皆兵)とか、モアの「ユートピア」も画一的な管理社会でディストピアのように見え、ユートピアはディストピアの一種であるという見解もある。

動物戦隊ジュウオウジャーなど物語がハッピーエンドを迎えた結果、作品世界がユートピア化する作品も多く存在する。

関連タグ

世界観 理想郷 楽園 天国 パラダイス 共産主義 社会主義

「ユートピア」を含む言葉

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